8話
館はもう既に日が落ちきっており
夕ご飯を食べるためにダイニングルームへと向かっている。
4人のメイドたちは並んで歩いている
こむぎが祈の方へと寄り、話しかける
こむぎが言う
「大丈夫だった?大変だった?りんなと一緒で。」
祈が言う
「うーん....大変ではありますね....あの人元気過ぎるんですよ....」
その時りんながこむぎに身を寄せる
「ちょっとー♡何話してるの~♡」
こむぎが言う
「いやぁ....俺は良いと思うよ。」
祈が言う
「え....何が?」
そうしているとダイニングルームが見えてくる
中に入るとまず目に入ったのは大きなシャンデリア
その次には飛んでもなく大きな机
壁には巨大な石像が壁に埋められて並んでいて大剣を抱えて立っている
綺麗な模様のカーペットが敷かれ巨大な絵画が飾られている。
私は少し気になって石像に触れてみる
これ...魔物だ。
警備用の魔物のことは聞いてたけど...これは凄いな...いやぁ...俺は良いと思うよ。
そんなこんなしていると席に既についていた葵と髪の毛が爆発している優香が見える
席は
りんな 祈 こむぎ 優香 葵
の順で並んで座っている。
その向かい側には零華とミクが並んで座っている
祈が言う
「優香...なんか髪の毛おかしくない?」
こむぎが言う
「いやぁ...俺は良いと思うよ。」
優香が言う
「それ最近流行ってるやつでしょ...やめてよ...」
祈が言う
「それはそうとしてどうして爆発してるのですか?」
優香が言う
「乾かす時間なかったから魔法で無理やり乾かした」
髪の毛ダメージ入っちゃうよ...
祈が言う
「あの...こむぎさんも、もしかしてそんな感じですか...」
こむぎが言う
「あぁ、私?そうだよ。同じ理由だよ。」
優香が言う
「俺は良いと思うよ。」
グットサイン!!
そうして会話を続けているとすぐにその時間は終わる
こむぎはメイド室の二段ベットでボーっとしていた
りんなは座敷机で紅茶を飲んでいる
祈はこむぎの下のベッドでぐっすり寝ていた
優香は図書館から借りた本を読んでいた
そうしているといきなりメイド室のドアが開く
こむぎが起き上がり、扉の方に目を見る
そこには葵が立っていた
葵が言う
「優香、こむぎ。メイド長から呼び出しだよ。」
こむぎが二段ベットから祈を起こさないように慎重に降り、葵の元へと行く
優香も葵の元へと行く
こむぎが言う
「何の呼び出しですか...」
葵が言う
「知らないね。あたしに聞くな。」
こむぎが少ししょんぼりすると
葵は軽くため息をつく
「はぁ...怒ってる感じではなかったよ。」
優香が言う
「あぁ...ありがとうございます...」
葵が言う
「庭園のカーデンパビリオンね。じゃあ、よろしく。」
(カーデンパビリオンとは、庭園内に設置される屋根付きの休憩スペース。)
そうして2人は庭園へと足を運ぶ
++++++++++++++++++++
星の光る空の下
2人が色とりどりの綺麗な花々に囲まれた
石畳の庭園の通路を歩いていると
カーデンパビリオンにて座り、うるむいているミクの姿が見える
ミクの体がビクッと震えると2人の存在に気付いたようだ
2人がミクの元へとたどり着くと
ミクが言う
「あぁ..ごめんね...少し...相談があるんだ。」
こむぎと優香が互いに見合わせる
優香が言う
「そうなのですね....」
こむぎが言う
「ゆっくりで良いので....聞きますよ」
ミクがまた少しうつむく
口が一瞬開き
何かを言いかける
だが、その言葉は喉を通るまでには至らなかった。
ミクが言う
「私....おじいちゃんがいるんだけどね....そのおじいちゃんに昔言われて....今も大切にしている言葉があってね....」
「とある日、とある夜。
暗闇で、ひとつの小さな光を見つける。
瞬く星は、今にもかき消されそうだけど、
僅かな輝きは失われることがない。
でもその光は果てしなく遠くにある。
君はそのときの、そんな気持ちを忘れないで欲しい。って。」
「私ね...零華お嬢様が好きなの。」
こむぎが言う
「好き...なんですか?」
ミクの目から涙を必死にこらえる
肩は震えて胸の疼きが晴れないようだ
ミクが言う
「私ね、ずっと頑張ってたんだよ、だけどね...お嬢様は私はいつも
馬鹿者!!
無能!!
って叱るんです...それが」
強く空気を吸い込みさらに胸の疼きが強くなる
「...どうしてもつらくて...」
「ずっと...ずっと見えない絆でつながってると思ってたのに...」
星が綺麗な夜だった。
空はミクの心を無視して
こんなにも美しい。
どうしてこんなに綺麗なのだろうか。




