5話
4人が更衣室へ移動すると
祈がメイド服へと着替えながら言う
「あの、おねえさん。お名前は...」
りんながニカーッと笑顔になると言う
「私~♡??私はの名前はねー♡犬野....ーーーー
───────ビビッッ!!─────────
突如りんなの脳内に電撃が走る!!
「名前聞かれて、のそのそと本名言っちゃダメだからね!!
口が滑っても私の名前は犬野凛奈ですぅなんて言ったら地の果てまで引きずりまわしてやる」
りんなが冷や汗をかきながら言う
「あぁ...あ...か...カナ!!カナだよ!!」
祈が手を合わせてパーっと明るい笑顔を見せる
「カナさんっていうんですねぇー!!覚えました!!」
ふ..ふぅ...危ない危ない...
りんなが着替え終え、ちらりとこむぎの方を見ると
こむぎの方もすでに着替え終えており
少し恥ずかしそうにロッカーの鏡と自分の姿を見比べている
りんなが言う
「きゃー♡こむぎちゃんめっちゃ似合ってるー♡」
そう言われるとこむぎは少し赤面して鏡から目を逸らす
私こういうフリフリの服普段着ないからな...普段着てる服と言えば...
軍服と...ボロ服...あれ?私そういえばオシャレとか興味なかった...うおw
優香が言う
「みんな着替え終わったなら早く行こうよ...あの人怒りそうだし...」
りんなが腕を高く上げて言う
「さんせー♡」
こむぎが言う
「行こうか。」
祈がうなずく
4人は顔を見合わせて更衣室から出ると
廊下の壁に寄りかかり、忙しそうにスマホの画面を叩く
葵の姿があった
「ふぅ...やっと着替え終わったか。」
葵はスマホをぽっけに入れ廊下の先を指さして言う
「この先を少し行けば社長の部屋がある。挨拶してこい。」
えぇ..いきなり貧民街の子供に挨拶させるの...?
4人は廊下を歩き出す。
こむぎはその時4人が歩き出したのを確認してから従僕室に戻ってゆく葵を見た。
こむぎ自身は葵がりんなの人脈の一人の人間であることは知っていたが
こんな重大任務にもかかわらず、いつもの任務のノリが抜けていなかったのだろう。
にひぃ...と音がでそうなこむぎの顔の横には葵のスマホがあった。
りんなの顔が青ざめる
「えぇ...こむぎちゃん...それ...」
こむぎが言う
「にひぃ...ww」
こむぎの得意技「スリ」それは通り過ぎた相手の持ち物を盗む技。
身体強化魔法を常にかけているこむぎの超繊細な操作が可能な
こむぎにしかできない神業。神業を何回も成功させちゃったら神業じゃないんじゃない?
なんかりんないつもと様子が違うな...まあいいか...
4人が廊下をしばらく進んでいるととある二枚扉の部屋の札が目に入る
「社長室」
会社かよ。
祈は緊張を隠せていなかった。3人はと言うと
全く動じることなく平然のような顔を保っていた。
少しの沈黙の間取られたアイコンタクトによって代表者はりんなに決まったようだ
コンコンコン
りんなが扉をノックすると部屋の中から
「入れ。」
とだけ返ってきた。
りんなが扉に手をかけ
開ける。
そうすると大きな机の真ん中には派手なドレス姿に身を包んだ小さな少女が座っていた。
部屋の隅にはジュークボックスが置かれており、カフェのような雰囲気の曲が流れていた
平塚零華の机には扇子、季節外れのスノードームがなぜか置かれており
その下敷きにされているのは分厚い本、手にはマグカップ
すぐ前には「平塚」と書かれた名札が立てられている
流石社長!!机の上が綺麗ですね!!
4人全員が部屋に入り絨毯と床の境目辺りに整列する
りんなが言う
「今日からこの館で働くことになったメイドです!!」
零華は紅茶をすすり、カップを置く。
その後扇子を開き顔の半分が隠れる
ひひひっ...と湿度の高い笑いが出る
零華が言う
「いきなりこんな館に連れてこられて。働かされるのはどんな気分??」
全員が回答に困る。
零華が言う
「ねえ。悔しい??怖い??まあ。貧民街よりかはマシでしょ??」
足を大きくわざと大げさに組み替える。
零華が言う
「まあ。働き手があるだけマシに思ってよ。負 け 組 さ ん ♡」
しばらく沈黙が続く....
そうすると零華の声が響く
零華が言う
「出ていく時は、失礼しました。っていうのよ。知らない??」
つまり早く出ていけってことかな?
こむぎが頭を下げて言う
「失礼しました。」
そうしてこむぎが社長室を出ると他3人も「失礼しました」
と言い部屋を出る




