35話
彫帝里内の建物の影に隠れている、ヨサンとリオルがいた。
向かいには倒れている、雨冬杏樹がいる。
ヨサンとリオルが彫帝里に潜入した理由は、聖遺物を盗むため。
ではその聖遺物はどこにあるのか?それは雨冬杏樹。彼が所持している。
俺りゃあ思うに、精神年齢は年齢が上がれば上がるわけじゃねえ。必要なのは知識だ。こいつにゃそれが足りねえ。
ヨサンはその倒れている雨冬のことを遠くから見つめている。
その後ろからリオルの手がヨサンの肩に触れる。
「おいヨサン!あいつぁおめえの獲物だ。おめえが片付けえ!」
ヨサンは振り向いてリオルの方を向く
「え...?僕が...やるんだもん?」
リオルが言う
「俺が教えたこと覚えてるか?」
ヨサンが口角を上げる。
「任せろもん。」
俺が教えたのは「不必要な殺しはするな。だが、必要な殺しはいた仕方ない。だからその時は感情を消せ。」
白色の少年。すまない。お前はヨサンの....《《知識になる》》んだ。
ヨサンが雨冬の元へと歩きだす。
その時ヨサンの目の前に人間が現れた。
椿が手を大きく広げてヨサンの目の前に立ちはだかる。
「やめて!!」
ヨサンが言う
「何を言ってるんだもん?今すぐそこを退かないと、《《お前も殺すんだもん》》。」
大魔法:「雷峰閃」
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リオルが建物の裏でタバコを吸っている。
そこにリオルが戻ってくる。
リオルがタバコを吸い終え、その吸い殻を適当な地面へ捨てる。
「終わったか?」
ヨサンが呆れたようにつぶやく
「はぁ...あいつらめんどくさかった」
リオルが言う
「だろうな。前にもおめえとおんなじことあったから。わかるぜ。」
ヨサンが言う
「それで、今日は何を教えるつもりなんだもん?」
リオルが頭を掻きながら言う
「あぁ、すまんすまん。おめえ俺が言ったこと覚えてっか?」
ヨサン自分の顎に手を当てて少し考える
「不必要な殺しはするな。だが、必要な殺しはいた仕方ない。だからその時は感情を消せ。」
リオルが少し笑いながら言う
「おめえが、忘れるわきゃねえか。
おめえ...なんであいつを殺した?」
ヨサンが眉をひそめながら言う
「聖遺物を...持ってるから。」
リオルが言う
「ちげえよ。」
ヨサンが目を見開き、金切り声を上げる
「事実とか根拠とかどうでもよくて!リオルは僕に人を殺して欲しくないだけだもん?!」
リオルがヨサンの胸ぐらをつかんで言う
「人を殺す理由も作れねえなら、特殊部隊なんてやめちまえよ!!」
ヨサンは目を見開いたまま、リオルと目を合わせたまま硬直する。
リオルが言う
「おめえは、『必要な殺しはいた仕方ない。だからその時は感情を消せ。』この言葉を感情で受け取ったんだ!
それも含めて感情を消せ!いいか。ヨサン。
重要な時ほど感情や印象で判断すんな!おめえの高い能力は諸刃の剣なんだ!
時には自分の助けになり、時にはお前自身を傷つける!
だがな!おめえが自分につけた傷の痛みが消えることはねえんだ!
自分の力の使い方も知らねえやつが、人なんて殺すんじゃねえ!」
固有魔法を所持していない人間は犯罪者、無能っていった偏見が昔あった。それは昔の特殊部隊員達が自分達の身を守るためのデマだ。実際多くの特殊部隊員や犯罪者が固有魔法を隠していた。だがな、普通はそんな考えにはならない。その背景にはちゃんとしていない感情を刺激する強い理由付けがあった。もし、固有魔法を持たない者の
「固有魔法がない理由の一つに睡眠不足や生活習慣、発達の遅れなどの可能性があった」
らどうする??実際には関係があった。だがその可能性は限りなく低い。だけどその言葉だけで人間は馬鹿になる。冷静に感情や印象を取り除けば良くわかることだ。だけど人間は簡単に感情だけで処理する。
ヨサン。お前に、《《人殺し》》はさせねえよ。




