31話
アリスと翔が裏路地に身をひそめる
アリスがささやく
「作戦開始前なのになんかいろいろ始まってない?」
翔がささやく
「大丈夫。そこは作戦の範囲内。」
アリスがささやく
「....そう。」
誰かがコツコツと音を立てながら歩いてくる
大きい黒いコートを着た老人だ
アリスと翔が息を殺しながら通り過ぎるのを待つ
その足音はアリスと翔のすぐ近くで止まる
「御客人。あなたたちを花札邸に行かせるわけにはいきませぬ。」
バレてて草?!?!
翔とアリスがノコノコと出てくる
老人が言う
「我が名は、五光が一人、藤松門下。正々堂々かかってこい。」
アリスがとびかかると、魔法で飛ばされる
その破壊の跡にも目をくれず
翔は門下を見つめ続ける
翔が言う
「アリス...おそらくこいつらの目的は時間稼ぎだ。花札が逃げるためだけのね。」
門下が言う
「ほう...中々良い予想ですな、御客人殿。であれば猶更。」
コートを脱ぎ、放り投げると鞘に納められた刀が現れる
手に持っていた刀を抜く
「ここから先は通せませぬ。」
門下が攻撃魔法を放つ
それを翔は躱し、アリスが飛ばされた建物へ逃げるため、破壊跡へ身を投げる
門下がゆっくりと中に入るとそこは図書館のような場所であった
相手は恐らく格上の魔法使いであろう。わしの実力では到底たどり着けぬ高み...
目的は花札殿の逃走時間稼ぎ。
手並み拝見と行こうかの。
ガシャンガシャンと音を立てて本棚を足場に門下へ向かってくる
門下と本棚一つ間を開けて着地する
空気が変わった。
勢いよく本棚の上へ飛び乗る
そうすると建物の中にあるすべての物が半分に切断され建物が崩れ始める
キューーーー!!!!
門下が振り返るとアリスが攻撃魔法を構えている
...まずい、本棚移動と広範囲破壊は視線誘導、本命はもう一人の方だったか...そうか。
ドジャアアア!!!
攻撃魔法が放たれると門下はなけなしの防御魔法を使う
崩壊し始めていたてて物の崩壊はアリスの攻撃魔法によってさらに加速し
アンバランスに崩れる
....。
門下が気が付いた頃には
体が拘束魔法によって拘束されていた。
上を見上げると、瓦礫の山の上で翔がアリスの傷の治療をしている
木くずが大量に宙に舞い、崩壊している部分から日光が差し込み木くずを目立たせている
門下が言う
「優しいのだな。御客人。殺しはしないのか。」
アリスが言う
「必要のない殺しはしない。そうでしょ?」
アリスが翔に問いかけると翔は納得のいく返事をする
「......当たり前でしょ。」
翔が言う
「そろそろ作戦開始時間だから、いくよ。」
アリスが言う
「うん...」




