30話
里内のオフィスを平気な顔をしてパロマと優香が歩いている。
さっき気絶させた花札組員の衣服をはぎ取った。
沢山の組員が机に上に置いてあるパソコンと格闘している中、優雅に歩く。
これは平日の駅前でまだ眠たそうなサラリーマンを眺めながらお酒を飲むような...そんな優越感がある。
そうもしているうちに廊下に出る。本当に綺麗だな。ギャングに占領された場所とは思えない。
廊下をしばらく歩いていると人だかりができている。
タオルに包まれた女性二人とそれを囲っている人々...
まっずーい...
あれはついさっき気絶させて衣服をはぎ取った女!!そんな奴に見られてしまえば...
女が言う
「あれ...?あれ私の着物じゃない?」
まっずーい...
優香と顔を見合わせる。お互い顔を真っ青にしている。こんな間抜けなバレ方をしてしまっては特殊部隊の恥だぞ........
その瞬間。踏み込んで........一気に走り出す!!
女が野太い声で怒鳴る
「待てやごらあああ!!!」
全員に追いかけられる。その瞬間、廊下の奥から人が出てくる。
スーツを着た凛凛しい女性。
大友が言う
「待ちなさい。」
ギクッ!?
パロマと優香が急ブレーキをかける。
体の制御がうまく効かず、優香がそのまま転んでしまう。
ズテッ!!
大友が言う
「大丈夫??君。」
大友が優しく声をかけ、手を差し伸べる。
その隙に優香の顔をまじまじと見る。
大友が言う
「君達...里の人間ではないようだね。」
パロマが面食らったような表情をする。
.........。
優香とパロマが構える。
来るなら来い!!
大友が言う
「私の名前は、五光が一人、大友椿。正々堂々、かかってきな。」
その刹那爆発が起こる。
ドガーン!!!
パロマと優香はビルの外へ放り出される。
固有魔法:「太陽の昇る所」!!
サンライズフィーバーは、発動時に爆発が起こる。正直言うとただの衝撃派なので、あんまり威力はない。だが、発動すると一定時間浮くことができる。正直固有魔法としては微妙だ。だが、その扱いによってはかなりの応用が利く。
閃光が走り、まだビル内にいる大友めがけてフラッシュを打つ。
椿は一瞬だけ腕で目を覆ったが、その後すぐにパロマと優香の着地点に向かう。
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優香とパロマは落下している。
優香が言う
「しっかりつかまって!!」
パロマが大声で言う
「なんて?聞こえない!!」
優香が大声で言う
「もっとしっかり私の腕につかまって!!」
パロマが言う
「わかった!!」
そう言い、パロマは優香の腕にしっかり捕まる。
もしかして...あれをするのか....?
勢いよく落下。
うああああああああああ
ピタッ。
地面とすれすれで強力な反重力が発生し、止まる。
そのまま二人は地面に手をつき、着地成功。
その時、コツコツと音を立てて人が歩いてくる。
雨冬が言う
「おやおや。御客人。どうされましたか。」
白いスーツに白いコート。青色の髪を垂らした襟足だけが妙に長い髪型をした男がやってくる。手には妙なオーラをまとった野太刀を持っている。
優香が言う
「なんですか。私達ちょっと戦っているだけなんですが。」
雨冬が言う
「騒ぎがあると聞きましてね。もしかしたらと思い、来てみたのですが、まさかの潜入者がいたとは。」
パロマが言う
「おお....降参だよ。降参。勝てるわけねえじゃん。
聖級10位、雨冬杏樹。」
雨冬が言う
「覚えてくださったのですね。僕の名前は五光が一人、雨冬杏樹と申します。正々堂々よろしくお願いします。」
クッソ....!!
またもやコツコツ....と音を立てて何者かがやってくる。
大友が言う
「雨冬くん....来なくても私一人で出来たと思いますけど。」
雨冬が言う
「お友達を亡くすわけにはいきませんのでね。
御供させていただきますよ。」




