3話
ピヨピヨと鳥が鳴く朝の音が聞こえてくる。
トラックの荷台の中はそれでも真っ暗だ。
だが雰囲気が朝と言っている。
声が聞こえる
祈の声が聞こえる
「おねえさん。おねえさん。」
声が聞こえる
祈が肩を揺らしてこむぎを起こそうとしているようだ
こむぎが言う
「うーん...なに...」
祈の声が聞こえる
「あ...あれ...?」
祈が震えながら言う
「あぁ...すみません...人違いです...」
そうやらこむぎだと思って揺らしていた人はこむぎではなかったらしい
???が言う
「んあ...なんだよぉ...」
祈の声が聞こえる
「アッアッアッ...エッアッエッアッ...こんにちは...お名前は...」
おい。私よりも先に名前を聞くのか。
祈の声が聞こえる
「あれ...?
きゃあああああああ!!!!」
りんなの声が聞こえる
「おはよう♡霧崎祈ちゃ~ん♡」
こむぎが言う
「ちょっと...そこへんにしてあげて...」
暗闇で何も見えないが恐らくろくでもないことが起こっている
ドンッ!!
その瞬間外から声が聞こえる。
「おい!!うるせえぞ!!ちょっと黙らねえとぶっ殺すぞ!!」
................。
全員黙る。
ガタ....ガタ...と音が聞こえた後、すぐに荷台の扉は開けられた
そうすると森の景色が目に入る。
恐らく、一晩中雨が降っていたのだろう。
地面は柔らかくなり
生え揃う木の葉は雫を垂らしている
朝日が照らした荷台の全貌はめちゃくちゃで、りんな、こむぎ、紫髪の少女、オレンジ色の髪の少女を照らす。
オレンジ髪の少女、その上に紫髪の少女、その上にりんなが乗っている。
奴隷商人が言う
「おい!!お前ら出てこい!!歩け!!」
はぁ、偉そうですな。まあこの奴隷商人は我々のスパイの一人なんですが。
4人と奴隷商人が歩いていると奴隷商人がりんなに肩を回す。
「おーい....お前つれねえな....」
りんなが言う
「ん?そんなこと言うなら♡あの事葵ちゃんに言っちゃうよ~??♡」
奴隷商人が言う
「ゲッ?!いや....冗談じゃねえかよ....」
身内ノリⅹね。
しばらく歩いていると、館が見えてくる。どうやらこの館は森の中にあり、ポツンと一軒家らしい。
後方でりんなと話していた奴隷商人が急いで列の前の方に小走りする
その先には紳士的なふるまいをしているスーツ姿が見える
奴隷商人が腕を大きく広げながら言う
「やあやあこんにちは。」
召使いが言う
「こんにちは。では手筈通りに。」
奴隷商人が言う
「あいあい。」
そうすると召使いは奴隷商人に何かを渡し
そのまま奴隷商人は踵を返し戻ってゆく。
召使いは塀の隙間に指を入れる
そうすると塀のブロックが移動し
人ひとり十分に通れる隙間ができる。
魔法みたいだね。
召使いは少しだけこちらに振り向き言う
「君たちついてこい。」
そういわれると一行は塀を通り
館の中へと足を進める。
館の廊下は様々な装飾が施されており
如何にもお金持ち感が出ている
そうして一行が廊下を歩いていると召使いは部屋の前で立ち止まり、扉を開ける。
扉の上の看板には「従僕室」と書いてある
それを一瞬見た紫髪の少女
祈は肩を震わせた。ヒイッって。
召使いが言う
「ここに入れ。」
一行はその指示に従い
中に入ってゆく
部屋の中はまるで書斎のようで
召使いが過ごす部屋なのか疑うほどの数の紙の束がまとめられ
大きな本棚が並ぶ。
実はこれ、全部書類なんだよね☆
召使いが言う
「ここに並んで。」
4人は一列に並べられる
その召使いの後ろにはキャスターの付いた長机の上に
フリフリのメイド服が綺麗にたたまれている
その前を右~左へとゆっくり歩きながら言う
「私の名前は明澄葵。君たちにはこれから、この館で馬車馬のように働いてもらう。」
つまり馬車馬になれと!?
りんなが言う
「ヒヒ~ン...」
(?????????????????????)
召使いが血相を変えて言う
「お前は
こっちに
来い。
随分と
やる気が
あるみたいだな。」
改行の感じが怒り度合を表す。
「みぎゃあああ!!!」
葵がりんなの服の襟をつかみ倒しながら別部屋に連れていく




