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2話

東国特殊部隊《ひがしこくとくしゅぶたい》「牡丹(ぼたん)」招集(しょうしゅう)


7月21日(にち)午前(ごぜん)8時(じ)


陸軍省(りくぐんしょう)・シークレットルーム


++++++++++++++++++++


シークレットルーム室内。ホワイトボートの前に翔が立ち、その前にこむぎとりんなが無機質な白い長机に手を置いて椅子に座っている。


翔が言う

「全員そろったね。

じゃあ作戦説明。まず今回のホシは《《ロイヤル・ワトソン》》。

大領帝国(だいりょうていこく)イチの天才戦略家だ。」


こむぎが言う

「ロイヤル・ワトソン??どうやってあいつを殺すの?」


翔が言う

「真正面から行くわけじゃない。潜入するんだよ。」


りんなが言う

「え~潜入任務~♡久しぶりじゃ~ん♡」


翔がホワイトボードをトントンと叩きながら言う

「そして私たちが潜入する先は平塚零華(ひらづかれいか)。

彼女は大領帝国内の経営会社の社長。

パワハラがやばすぎてメイドが沢山辞めてしまったらしく、それでは彼女の暮らす館は回らない。

なので奴隷をイチから育ててメイドにしようって考えを持っている。」


こむぎが小さな頭でコクコクとうなずく

「なるほど。奴隷として潜入すれば奴隷ていう空白の身分を使えば

潜入してもほぼほぼバレることはないってことね。」


翔が言う

「そう。そういうこと。」


こむぎが言う

「でもさ、それ(平塚)とロイヤル・ワトソンの関係はなんかあるの?」


翔が言う

「平塚が参加する7月30日のパーティーにワトソンも参加する。」


こむぎが言う

「ええ...そんな有益情報どこで...」


こむぎがホワイトボードから視線を逸らすと机に突っ伏しこちらに顔を向けているりんながピースする


「毎回思うんだけど、なんでそんなにりんなは人脈があるの...」


りんなが頬杖(ほおづえ)をしながら目を細めて言う

「うーん♡私人気者だから~♡」


........。


翔が言う

「はい。そんな感じで、パーティー会場でワトソンを消す。その後はすぐ帰るよ。」


ホワイトボートにはこう書かれている


任務の動き


7月23日奴隷として平塚零華の館に潜入。

     ↓

潜入成功後、一週間程館で過ごす

     ↓

パーティー会場にてロイヤル・ワトソンを暗殺

     ↓

暗殺が明るみに出るよりも前に撤退


++++++++++++++++++++


7月22日。バルツ共和国都市部


レンガを基調とした建築が並び、色の薄い布を羽織っている人間が所々にいる街。

そんな街に彼女らは足を運ぶ


翔が言う

「ってことで、平塚さんの秘書兼スパイさんの情報によるとここらへんで誘拐されればいいそうです!」


こむぎが言う

「はぁ....誘拐志望の方~」


りんなが元気に返事をする

「は~い♡」


翔が言う

「じゃあ、私は今回指示役なので、頑張って誘拐されてね~」


翔が建物の影に入っていくのを見送ると

こむぎが自分の服を見下ろす。


うっすーいベージュ色の丈の長いぶかぶか半袖。

今にもストンと落ちてしまいそうな大きい半ズボン。

こむぎの長い緑色の髪の毛はボサボサにされ、右頬には少し泥がつけられている。


こむぎが言う

「いかにも貧民街の子供だな...」


こむぎがりんなに目を移すとりんなも同じような感じであった。何が違うと言われればこむぎよりも....服が小さい気がする...


りんなが手を背中の後ろで組み、こむぎをのぞき込む

「ん~♡こむぎちゃんいいね~♡私だったらすぐこんな娘(こ)さらっちゃいたくなるよ~(????????????)」


こむぎがやれやれと肩をすぼめながら言う

「まあ、こんなところで立ってるだけで誘拐されるなんて話あるかねえ。」


こむぎが視線を上げると....りんながいない....アレー?


その瞬間物凄い速度で馬が通り過ぎ、気が付けばこむぎの口は布でふさがれ騎乗者の膝の上だった。


流石だなぁこいつら。この馬は恐らく魔獣との混血。

足音がなく足も速い。こういうのにはうってつけだ。

それにこの布には意識がすぐになくなるほどの薬剤が塗られている。まあ私には事情があって効かないんだけど...

目線を横に逸らすと他の実行役達が見える。その中誘拐された子供たちの中にはピンク髪の少女が見える。

恐らくりんなである。


....今一瞬ウインクした気がする....なんで気絶してないんだよ...


実行役①の男が言う

「んあ!!このガキ小さくて抱えずれえ!!」


実行役②が言う

「うるせえよ!!このピンク髪の方は脚なげえんだよ!!」


実行役①が言う

「はぁ?!お前がタイプだからってそいつにしたんだろうが!!」


実行役②が言う

「はぁ?!んなこと言ってねえし////」


いい歳して中学生かよこいつら。


++++++++++++++++++++


しばらく時間が経つと森の奥の山道につく。

山道にはトラックが置いてあり、その中に入れられる。


中は真っ暗で何も見えない。


????が言う

「こ...こんにちは...あなたたちも来てしまったのですか....」


こむぎが言う

「はぁ...な...何が起こってるの...?」


????が言う

「ここはトラックの中。私たちは恐らく誘拐されました...」


こむぎが言う

「は...はぁ??え...そんな....」


????が言う

「受け入れるしかありません....これも多分運命ですから...」


多分...?


祈が言う

「自己紹介が遅れました...私の名前は霧埼祈(きりさきいのり)....見習いの聖女でした...」


でした...ね...


あぁ...今日は考えすぎた...少しぽやしみしようかな...


こむぎが目を擦りながら言う

「ごめん...眠たくなってきちゃった...」


バタン....

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