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神殺しの龍拳  作者: 桐ケ谷緋乃進
ワールドトレードポイント編
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21/61

21話

幻歴2038年:10月21日

私は祖父の家で過ごしていました。

私の友人がちょうど近くに住んでおり、家で飼っている体力有り余る犬のために毎朝ランニングをしていたらしいのですが、祖父は腰が悪くなってしまい「最後に思い切り一緒に走ってあげて欲しい」とのこと。


私はそれを口実にして友人と山道で二人きり...完璧なプランでしょ?


綺麗な紅葉が今年も始まりだした山のふもと

そこの小さな家。それが私の祖母の家。


戦争によって疎開することになったのだが、現在の私達家族の家は大きく

空襲によって燃えてしまうと危険だと判断され、ここの家に来た。


りんなが言う

「行ってきまーす!!」


元気に声を出すと、その横にいる友人の顔と元気なボーダーコリーがぺろぺろと彼の顔を舐めている


友人が言う

「ちょっと...やめて...」


りんなが言う

「んははww好かれてるんじゃない?w」


そうしているうちにもう日が暮れてしまう.....


ガラガラ.....と玄関の引き戸を開けると一面の紅葉と落ち葉の道が広がる。

その時私は彼の手を握ってこう言う


りんなが言う

「行こっか!!」


++++++++++++++++++++


風に吹かれて木々のさざ波が聞こえる。

少し風が吹いてきて、手先が冷たくなる。


私はとっさには巻いていたマフラーに顔をうずめる

さっきまで走っていたので、体は暖かい。

だが、指先だけはやけに冷たい。


その横を見るとやはり彼がいる。

リードを持って犬と一緒に歩いている。


りんなが言う

「ねえ...ゆうた?」


ゆうたが言う

「どうした?」


りんなが言う

「私と....


付き合ってください...!!///」


顔がだんだん熱くなり、体から汗が噴き出てくるような感覚がした。

そのドロドロとした熱は彼がこの手を取るまでは治らない。


ゆうたが言う

「え...?!」


その一瞬の言葉を聞くまでが、永遠のようだった。


ゆうたが手を取る

「...はい...お...お願いします...。」





え....?!





りんなが顔を上げて目を見開く

「え....え...え...え...え」


ゆうたがニコニコとした笑顔になる


ゆうたが言う

「どうしたの...w」


りんなが跳ねる

「ホント?!ホント?!」


ゆうたが言う

「本当だよ。本当。」


りんなが腕を大きく広げて言う

「やったー♡大好き♡」


りんながゆうたに抱き着く。


ゆうたが言う

「ちょ.....wちょっとぉw」


++++++++++++++++++++


家に帰った。

玄関で靴を脱いで、あの時の感覚の余韻を感じる。


はぁ...本当によかった...


ゆうたを見る。

リードを外して犬の足を拭いている

足を拭き終わると2人には目もくれず

恐らく祖父の部屋へ駆け込みに行く。


りんなが言う

「あぁ...行っちゃったよぉ...;;」


ゆうたが言う

「こっから...どうする...?」


りんなが言う

「まぁ...なんでも...」


ゆうたが言う

「なんでも...w」







轟音が聞こえた。

何が起こったのだろうか...??


何が起こったのだろうか...??


何が起こったのだろうか...??


ゆうたが言う

「走れ...走るんだ...」


りんなが言う

「え...嫌...嫌...」


ゆうたが言う

「早く...走れ...!!」


私に覆いかぶさったゆうたの体に木片が刺さっている。

血が体からいっぱいでてる。

死んじゃう...?

死んじゃうのゆうた...??


嫌...嫌だ嫌だ

嫌だ嫌だ嫌だ

嫌だ嫌だ嫌だ

嫌だ嫌だ嫌だ

嫌だ嫌だ嫌だ

嫌だ嫌だ嫌だ

嫌だ嫌だ嫌だ

嫌だ嫌だ嫌だ


ゆうたがかすれるような力のない声で言う

「走れ...走れ...」


私は必死に走った。

ずーっと走った。


走った。

走った。

走った。


どうして...何が起こってるの...?

なんなのこれ...!!



犬野凛奈(いぬのりんな)。彼女は11歳の頃村を政府傘下のギャングによって襲撃され

恋人と祖父を亡くしている。

その後、中学1~3年生までの間。私立の学校に通いながらもギャングへ復讐を続け、

ギャング組織のボスを暗殺。


傀儡政府傘下組織:夜桜組襲撃事件


魔力量:A

学力偏差値:73

の犬野家の令嬢は、たった一つの砲弾によって狂わされ、それを実行した組織も

狂人(凛奈)によって壊された。


真っ暗なとある森の中。

イスに固定された女性が必死に叫んでいる


「やめて...!!お願い...!!お願いします...!!」


りんなが言う

「何言ってるの...?


《《殺しはね、言葉で止められるほど単純じゃないんだよ♡》》」


その顔は袋で覆われ、声が籠っている。

だが、必死に泣き叫ぶその表情は見たくないんだよねぇぇぇ.....♡


何度でも....何度でも

《《何度でも何度でも何度でも何度でも何度でも何度でも何度でも何度でも何度でも何度でも何度でも何度でも》》


《《刺してやる♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡》》

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