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神殺しの龍拳  作者: 桐ケ谷緋乃進
ワールドトレードポイント編
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19/61

19話

震える指で死体を数え、その死体の身元を確認し、回収する。

突然物音が多くなった。


「おい!!!走れ!!!」


「え?」


「今すぐ走れええええええええええ!!!!!!!!!!」


「は?」









「《《全員死ぬぞ》》おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!」


空気が蒸発する

時空が引き裂かれる

世界を喰らう者は

現れた。


いや、


《《現れてしまった》》。


こいつが平和の守護者だ。

大剣で  にして斬られた警察官、救急隊、全員が一斉に叫ぶ。





笑顔を見せて!!






笑顔を見せてよ!!!





お化けなんてないさ






お化けなんて嘘さ!!








歓喜の雫をこぼした《《愚者の唄》》








その《《歓喜の鎮魂歌》》は


建物中に響き、守護者の鼓膜を震わせる






風の吹く屋上、一人の少女が立ち尽くす

空(そら)へ身を投げ

落下する

蹴り飛ばした警察官が吹き飛ぶよりも先に

落下しているりんなに標的が向く

大きな翼をがバサリ広げられ、魔法が放たれ


パンッッ!!


一瞬で辺りは光に包まれる



平和の守護者が目を開けたときにはすでにりんなが目の前に

そのまま建物を貫通して一瞬で敷地外へと飛ばされる

二人が着地するとすぐに向かい合い


戦闘が開始される


周囲には塀に囲まれた住宅が並んでおり、不気味なほどに人がいない

アスファルトがまだ暖かい

電柱にしがみつき、目が真っ赤に染まった、《《男の子》》と言えるような風貌の人間がいた。

相変わらず大剣を引きずっている。だが、しがみつく手には注射器のようなものをもっており

明らか様子がおかしい。普通の人間とは思えない。見てわかるほどに。

片目のまぶたがぴくぴく動いており、涙がボロボロと溢れている。


守護者が首筋に注射器を刺す

「ふぅ...ふぅ....ふぅ...」


りんなが言う

「君が平和の守護者だよね...♡」


守護者が言う

「だったら........なんだよ.....」


絞り出すように吐かれた声には震えがあった。


守護者が注射器をりんなのすぐ前の地面へと叩きつける

りんながその注射器に視線を寄せられたその瞬間に


守護者はりんなの頭上にまで迫っていた。


りんなはそれを瞬時に察し、守護者の攻撃を避けるために横へ躱す


りんなは防御魔法の魔法陣を手に小さく作り、それを隠すように振りかぶり

地面すれすれに守護者のすぐ近くにもぐりこむ


防御魔法とは、魔法陣を展開しその魔法陣の魔力の結びつきを強くし

強度を高め、攻撃をガードするもの。


だが、とある昔のギャングはその極度に硬質化し作った武器を好んで使ったという。

証拠も残らず、決して《《裏の世界の人間》》でなければ知りえないような戦い方。


それと合わせて切り裂きの魔法(リッパー)を同時に発動することにって二重の斬撃を繰り出すことができる


ガキーン!!!!


強い金属の音が出たと同時に守護者がガードに使っていた大剣が砕け散る。


りんなはそれを認知した刹那後方の住宅の塀を飛び越えて隠れる。


守護者もそれを追いかける。


守護者がゆっくりゆっくりと住宅玄関の前に行き、中へ足を踏み入れる。

玄関。

廊下。

そして居間への扉を開いた瞬間


机が飛んでくる。

それを蹴り壊す。


だが、突然天井が崩れ落ち、防御魔法を展開し隠し持っていた拳銃を構えながら落下してくる。

その時、守護者は察する。この防御魔法が解除された瞬間俺は死ぬのかもしれない。と。


それは一瞬の出来事だった。リビングのソファにて腰を掛ける守護者。

その正面に大剣に体を貫かれ、串刺し状態のままの壁に刺されている。


守護者が電話を掛ける

「もしもし....はい.....とどめですか.....はい。わかりました。すぐに。

もうすぐ終わります.....この後ですか.....?すいません.....用事があって.....

はい.....はい.....ありがとうございました。」


りんながかすかな声で言う

「あぁ.....殺さないでください.....♡」


何度聞き、言ってきたただろうか。だけどね。この言葉は《《まだ戦うっていう意志表示なんだよ♡》》


守護者が言う

「ごめんね.....すぐ殺さなきゃいけない。」





だーれだ??♡♡





そう守護者の頭の後ろから手が伸びてきて守護者の目を覆う。





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