11話
雀の鳴き声が聞こえる...窓にはカーテン越しに太陽光が差し込む
朝の空気だ。...ってことはあのパーティーは昨日のことになる。
こむぎが目を開けると見覚えのあるメイド室の天井があった。
今日は翔が迎えに来る日だ。
だが、私は朝の日課があってね。
それを実行させてもらうよ。
こむぎが体を起こし、二段ベッドから降りようとした。下の段には祈がスヤスヤと寝ている。
ふと隣の二段ベッドに目を移す。
そうすると上の段には優香が寝ており、下の段にいるはずのりんながいない。
まあ、あいつは早寝早起きだからね。良いとこ育ちの弊害だ。
今は朝の5時辺りだろうか。
まだみんな寝ている。
りんな以外...ね。
こむぎが床へ着地する。
つま先から...かかと...そろーり...そろり
扉に手をかけ
ゆっくーりゆっくーり開ける...
そうするとそこにはいつも通りの廊下ではなく...
雀の鳴き真似をしながら巨大ライトを構えているりんなが居た。
は?????????????????????????????
++++++++++++++++++++
!?!?!?!?!?!!?!?!?!?!!?
はぁ...はぁ...はぁ...はぁ...
魘されていた...?!
悪夢に....(悪夢....??)
そうしていると耳元からささやき声が聞こえる
りんなが言う
「寝起きドッキリしまーす....」
ブチュチュチュッッ!!ブチチチュチュッッッ!!!
うるせえよ!!
こむぎが飛び起きるとりんなが上からこむぎの顔を観察(?)してたようで、頭をぶつける
りんなが自分の頭を抱えながら言う
「痛ぁぁ....!?!?」
こむぎが言う
「あ....ごめん。」
りんなが頭を抱えたまま籠った声で言う
「いや....私が悪かった....ごめん」
こむぎが言う
「謝って済む問題じゃないだろッッ!!」
りんなが右拳を左胸に持ってきて言う
「心臓を捧げます」
こむぎが言う
「いや、謝って済む問題だから...やめて。」
そうしていると誰かが歩いてくる
翔が言う
「昨日ぶりだね。」
車のカギをくるくると回しながら言う
黒のファーカラーコートに白のニット服。
黒いズボンに長めの皮ブーツ。
大学生みたいなファッショ....
こむぎが言う
「あぁ....もう帰るの?」
翔が言う
「なるべく早く帰った方が良い。次の仕事あるからね。」
こむぎが辺りを見渡す。
こむぎの寝ている二段ベッドの段には祈がスヤスヤ寝ており
その隣のベッドには誰も寝ていない。
こむぎが言う
「優香は?」
翔が言う
「先、車行ったよ。」
こむぎが言う
「....そう」
りんなが言う
「じゃあ、帰ろっか♡」
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黒のバンが高速道路を走る。
窓の外からは大きな入道雲が見える。
道路の先は熱い空気でアスファルトがぐにゃぐにゃと動いているように見える
りんなと優香は既に夢の中だ。
車の中はクーラーがすごく効いていて涼しい。
だけど、メイド服のままだと寒いな....
こむぎが言う
「ねえ、なんか着替えないの?」
翔が言う
「えぇ....ごめん服とかはないかも...」
無い...ね....
翔が言う
「これくらいならあるけど....」
バンの運転席と助手席の間の後ろに籠があり、その中で綺麗にたたまれている白のパーカーを指さす。
まあ...それでいいか。
こむぎがパーカーに着替えながら言う
「ねえ、運転私じゃダメだったの?」
翔が言う
「はぁ...何言ってんの。あんた昔教習所の試験でハンドル取った上に焦ってブレーキも破壊した上に車をぐちゃぐちゃに曲げて止めたせいで運転免許永久はく奪されてたでしょ。」
こむぎが言う
「強いって言うのは...つらいぜ...」
なんじゃこいつ。




