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黄昏のオダマキ  作者: ないある
黄昏のオダマキ 【アルヘア】
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6話【秘密の支配と計画】

「やっと着いた〜」

「……」

「へいへーいお疲れさん」

アディーとフリーダが人の目のつかない場所にたどり着くとそこには茶色のハッチング帽に乱雑に切り揃えられた水色に薄ピンクのグラデーションのかかった髪の毛。首にも口があり長い茶色の手袋をした男。何より特徴的なのは下半身が山羊の足であり瞳も山羊の形をしている。そして耳はロバの耳だ。

そしてその隣にはやけに懐(・)い(・)て(・)い(・)る(・)オミッションのドラゴン。紫色でありワイバーン型だ。尻尾が三つに分かれモーニングスターのような形をしている。

「バルダーそれらしい人は見つけた?」

「いんや、見つかんねぇなぁ〜スタメダリアスと一緒にいなきゃだし探してないなぁ」

「ちょっと!」

「……オミッションが彷徨っていたら殺されるでしょ」

「…そっか」

フリーダの言葉にアディーはそれ以上何も言えなかった。

「これから!これからみんなで探すの!スタメダリアスは空!」

「バルダーは僕達と反対側!」

「僕達は皆に協力してもらうってことで!」

「りょ〜かい。じゃ早速行ってくる〜」

バルダーという男は呑気というか腹の内が読めない男だ。だがちゃんと遺漏は効いている筈。アディーは内心そう自分に言い聞かせた。

【メアリー・スー】それがアディーの遺漏。自身の周りの人間に無条件で好かれ自身の都合の良いように動いてもらえる。それを使いアディーは人探しをしている。

(治療の遺漏の人…どこにいるんだろう)

治療に長けた遺漏、こんなに大きなイベントなら一人や二人見つかるはずだ。

空へスタメダリアスが飛び上がりのんびりとバルダーが歩いて視界の中の彼が小さくなる。

(まぁ何とかなるよね)

「フリーダ、行こっ!」

「……わかったよ」

手を握られフリーダは渋々ついていく。

「フリーダ…いや、何でもないっ大丈夫ッ!!」

「………」

(フリーダも…僕の遺漏の影響…)

本当に友達とは思ってない。幼馴染でも洗脳される。常時発動される【メアリー・スー】は制御できない。だから周りを催眠状態にする。好かれる。だがそれは表面上。本当に心の底から好かれるわけではない。たとえ…家族でもそうだったように。

『あんたは私の……』

(……)

あの時母に言われた言葉。もう頼れるのは今一緒にいる人だけ。

「……アディー」

「何〜?」

「……喉渇いた」

「あはは!誰かに奢ってもらおっか!」

二人手を繋いで周りの人にちやほやされるが心の底からは楽しくない。本当に欲しいものを早く見つけないと。

「…楽しい?」

「ん〜ぼちぼちかな!」

「そっか…」

楽しんでいるか心配してくれるフリーダのその心は本物なのだろうか。

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