表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黄昏のオダマキ  作者: ないある
世界編
42/56

42話【分散】

ジャスミンと和平の首が飛んだ。

そして犯人のアニタは「何も知らない」と恐慌状態の上遺漏の使用により倒れてしまう。

「な、…え?」

「…っ姉さんっ!」

ブレナンが周りの瓦礫を落とし義手と左腕でアニタを抱き上げる。

「息、してる…生きてる…でも、なんで…だ?なんで!?」

姉さんが人を殺すなんてありえないとブレナンはアニタとジャスミン、和平と視線を移動させ続け混乱している。

「……ジャスミンか…」

デレックは普段使わない遺漏【八意思兼命】を使用し自身の知恵を目の前の事件に全て使った。

この遺漏は【困難に直面するとすぐさま解決の糸口を作り出せる。】しかし戦争をなくすなど無茶ぶりは不可能。(生命体を消すしかないから)あまり使いたがらないのは。何でもかんでも解決できたら何も楽しくなくなるという考えのもとだ。


その遺漏の結果ジャスミンと和平が死んだのは二重螺旋の小さな物質が壊された時それを使いアニタの精神を蝕み心中に使ったこと。(アニタにはエラー因子がないので精神汚染にしかならない)

精神汚染もあの時だけではない。シズが声を荒げたあの時も精神汚染を受けていた。そういう経緯だ。


「逃げたかったのか。それも相棒と一緒に」それは和平が既の所で止めた方法。しかしジャスミンは生き地獄から逃げようとした。カクが怖かったのか。それとも他の何かかは遺漏を使っても分からない。人の心は分からない。

――――

「…疲れた」

千春は立つのも辛そうにふらふらと左右に揺れてから地面に倒れた。

エラーが大量に発生したとおにぎりを食べながら鈴彦に聞いたが食べ終えて暫く駄弁っていた。その後物音がしたと思えば再びエラーが大量発生していた。それを四人掛かりで仕留め終えた所だ。特に目立った傷も無くナオスピカも無事だ。

しかし合流した面々の異常事態に言葉を失うことになる。そして更にあけぼのクラブからも衝撃的な事実を知らされる事となる。

――――

記憶喪失のメタの記憶を戻す為にランバに使った『記憶の雫』を使うこ事にした。その前にリトアニアで何か目立ったことが起こっていないか人見は一人自室で遺漏を使い何かを発信していた。ラジオを持っている双がいない為聞けずにいて何があったのかを問い詰めると人見は珍しく言い淀んでいる。

「いや、リトアニアが…ねぇ…」

鼻血を拭いながらリトアニアの現状の情報収集した際その実情があまりにも非常で口にするのも躊躇っているのはおかしい。陋能転国の一件は大々的に公表したと言うのに。

【ペルケトラヴィマス】と名乗る組織が人道に反する行いをしていた。それは陋能転国とも似ていたのだが悪意がある分陋能転国よりもたちが悪い。

遺漏を持つ人をエネルギーに変換し生きたまま半永久的に素材にする。いや人としては死んでいる。しかしエネルギーとして魂はそこにある。しかし死んだも同然だ。苦しみ続ける。そして従わない人間を見せしめに処刑やエネルギーに変換。政府が崩壊し新しい組織として運営しているペルケトラヴィマスは独裁による恐怖で国を支配する。

「結界が壊れたんなら他国が口挟むんでねか?」

「それはそうなんだけれど…」

荒見の疑問に人見は頭を横に降る。ペルケトラヴィマスには神のオミッションが味方についている。どうやったのかは知らない。それに加えエネルギーを攻撃として放出されたらとんでもない被害が起きるはず。だから慎重な判断をしなければないらないのだ。


メタが覚悟を決めて記憶を取り戻す為に記憶の雫を発動させる。

脳裏に駆け巡る故郷リトアニアの思い出。両親に愛された記憶。馴染み深い家の中。そして父と母が連れ去られ一人になった記憶。記憶が無いまま国を離れ梦と出会った。

泣いているメタを優しく梦が抱きしめ荒見は水を差し出す。泣き止むのは暫く先になりそうだ。

――――

人見からの連絡が来た。メタの真実を告げられた事により更にやることが増えてしまった。

「メタは?」

「寝てる。旬と同じ部屋」

卯木はよいしょ、と言いながら椅子に座った。

リトアニアのペルケトラヴィマスに潜入する為に此処からは更に人手を裂いて動くことになった。それだけではない。シズ、ジャスミン、和平の遺体、そして倒れたアニタを陋能転国に移動させるメンバーを選出するとなると更に人手が減るがポイント・ネモのことを考えるとむしろ安全な場所に移動させる良い口実になる。

ランバの作った空間によりリトアニアに向かう梦とウェズ、デレック、アニタ、タニア、歩にレヰチ。

 

あけぼのクラブにいる面々とも話し合う為にロボットの『ナオスピカ』の中にあけぼのクラブにいる皆を呼び出す。呼び出された歩は何とも言い難い表情をしている。それに対して梦は先程聞いた人見の話により怒りに満ち小さく告げる。

「俺はリトアニアに行きたい」


今の区分けは

【あけぼのクラブ】

丁香兄妹・永海兄弟・花菜・バグシィ、荒見、人見

【リトアニア】

梦、ウェズ、デレック、タニア、歩、鈴彦

【ポイント・ネモ】

ランバ、トモシビ

【陋能転国】

アニタ、双、千春、一樹、ブレナン、レヰチ

となっている。


世界中は強力なオミッションにより混乱している。支配を目論む強欲な遺漏者も暴れている。それをポイント・ネモに集める。

「邪魔同士ぶつければ良いってこと?」

「最終的に共倒れしてハッピー。こっちはバケモン共のぶっ殺し合いを見れてハッピー。2重ハッピー…なるほど」

納得した双を横目でその様子を見ると両手でピースして話しているのかと思った。ただちゃんと見るとそれはダブルピースではなく両手で|メロイック・サイン《人差し指と小指を立てるポーズ》をしていた。

(いや、確かに邪を祓うサインだけれどさ…)

「【ペルケトラヴィマス】の奴らは?」

「神のオミッションがいるなら個別に対処したほうがいい」

「それにしても少し非人道的…人道の横を軽く踏んでるよ」

梦は少し気圧されている。

「非人道的?世界秩序崩壊させてる奴らに慈悲という贅沢な甘味は与えられないし」

「馬鹿の蠱毒って感じの作戦だね」

ウェズと花菜の言葉にとうとう梦は硬直してしまった。

千春ははぁ…と座り込んでしまった。

「2人で大丈夫?死なないのは分かるけれど…」


「確かに不安だけれどトモシビなら人手を作れる」

そう言ったランバの表情は自分よりも周りの人々の命を優先しようと躍起になっているように見えた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ