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屍少女は何になる  作者: 島原流星群
第一章 屍生・狩猟・変革
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第五話 捕食

前回に引き続き不快感を催す表現があります。苦手な方はブラウザバックをお願いします。

 

 さて、どうしようか。


 美幸のことを愚弄し、穢そうとしたコイツらは生かしておく価値もないので殺すのは確定だ。しかし殺せば確実に公的機関に脚がつく。一体どうしたものか。


 そこで私は思い出す。

 確か前回捕食しようとして失敗に終わったのは、90%に満たない分しか食べられなかったからとのこと。

 それについて私は「ああ、死にスキル確定だろうな。」と考えたものだ。現代社会において90%以上も存在する肉などほとんどないしそんな量は食べられない。


 しかし、ふと考えてみれば食べられない量を要求してくるわけがないと思う。つまり90%分の肉をこの体は食べることができるのだ。


 そして今、ここに90%以上の肉が存在する。


 その時、陰険な男......ゴミその1が動きを止めた。どうやら死んだようだ。


<[人間族]を殺害しました。経験値を獲得します。>

<経験値の獲得により、lvが5上昇しました。>

<獲得条件を達成したため、称号〔起死回生〕を獲得いたします。>

<獲得条件を達成したため、汎用スキル〔牙 lv1〕を獲得いたしました。>

<獲得条件を達成したため、汎用スキル〔狂愛 lv10(MAX)を獲得しました。>

<一定以上の熟練度に達したため、〔光魔法〕のlvが1上昇致しました。>


 おお、実入りが実に良い。やはりゴミその1はなかなかに強かったようだ。もうただの肉の塊だが。


「じゃなくて......〔捕食〕の検証だっけ......」


 というわけで、ゴミその1に近づき、服ごと貪る。こんなゴミの肉など腹に収めたくもないが、それで美幸を守るための力が得られるなら私は喜んで肉を喰らおう。


 とはいえ、やっぱり平均60kgほどの肉を体に収めるのには時間がかかる。しかも何が嫌って大腸も食べなければいけないところだ。

 だって大腸内部にはアレがある。私にそういう性癖はない。美幸が食えというなら喜んで食うがそうじゃないしそもそも美幸はそんなこと言わない。


 だが、それでも我慢して食べる。


 ......結果だけ言うならば、意外と美味しかった。この肉体でよかったと初めて思った。


 そして食べている間に、


<[人間族]を殺害しました。経験値を獲得します。>

<経験値の獲得により、lvが4上がりました。>

<lvが上限に達しました。進化が可能です。>


 というアナウンスがあった。どうやらゴミその2も死んだらしい。お陰でlvがMAXになって素晴らしいことだ。


 そのあと、極彩色だった風景が元の風景に戻った。

 どうやら結界?みたいなのが解けたらしい。


 それと同時にゴミその1の方も完食する。


<〔捕食 lv1〕発動中......成功。 対象のステータスの1割を還元します。>

<対象のスキルを一つ取得します......〔銃使い lv2〕を取得しました。>

<取得条件を満たしました。〔信仰術 lv1〕を取得します。>

「おお......」


 〔捕食〕なかなかいいではないか。条件が少し厳しいが、その分効果はでかい。サービスが開始すれば美幸に害をなす勘違いやろうがいっぱい出てくるだろうから、そいつらを喰えば......いや、美幸に害をなそうとする時点でダメだ。そんな奴がいないようにしなければならない。


 というか結界が消えたなら見られる可能性がある......?


 まずい。別に死体が見られても構わないが、今の私は一糸纏わぬ姿だ。私はさっき捨てかけたが乙女なので、そういうのは恥ずかしいのだ。


 というわけで近くの物陰に引き摺り込み、なるべく音を立てずにゴミその2の捕食を開始する。


 そして数十分後、捕食は完了した。


<〔捕食 lv1〕発動中......成功。 対象のステータスの1割を還元します。>

<対象のスキルを一つ取得します。〔精密射撃 lv1〕を取得しました。>


「ありがとう......美幸。あなたのおかげで私は生きることができた。」


 ゴミその2の捕食を終えた時、私はそう呟いた。


 §


 さて、ゴミの捕食を終えたあと、私が思ったのはどうやって家に帰るかだった。今の私は前述したように全裸だ。確実に痴女として覚えられる。それは余りにもまずい。


 そこでふ、と思い出す。確か〔光魔法〕がlv2になっていたはずだ。今ならば、と思い学生鞄から魔法大全を取り出す。持ち歩いていたのだ。


 因みに腕だが食べている間に生えてきていたし骨も治った。〔自動再生〕もlvが3に上がった。


 元の腕は証拠になってはまずいのでササっと食べた。


 そして魔法大全の〔光魔法〕の欄を開き、光変化(ライトチェンジ)を見る。そして栓を開き、


「えーと?光変化(ライトチェンジ)」


 次の瞬間、私の周りを黒色の光が覆い、制服姿になった。


「おおお。」


 ごめんよ光変化(ライトチェンジ)。君はなかなかに優秀だった。そう謝り、私はなんとかなったと思う。


 しかしコレは家に帰るまでに持つのだろうか?そう思い残存魔力を確認する。


「んん?」


 そこには眼を疑うような光景があった。



<名称:志野 紗綾香(Sayaka Shino)

 種族:[不死族]【F+級】《レッサーゾンビ》


 Lv:10/10(進化可能)

 年齢:0

 体力 269/269

 魔力 40/47

 気力 75/142

 力:30

 硬:34

 知:68

 技:60

 信:105

 ステータスポイント:114


 専用スキル:〔不死〕〔痛覚遮断〕〔魔〕〔腐敗無効〕〔捕食本能〕〔眉目秀麗〕〔聖〕〔聖属性無効〕〔光属性無効〕


 汎用スキル:〔捕食 lv2〕〔闇魔法 lv1〕〔自動再生 lv3〕〔演技 lv3〕〔偽装 lv3〕〔言語(日本) lv9〕〔言語(英語) lv4〕〔演奏 lv3 〕〔料理 lv5〕〔聖魔法 lv1〕〔光魔法 lv2〕〔恐怖耐性 lv2〕〔狂愛 lv10(MAX)〕〔信仰術 lv1〕〔牙 lv1〕〔銃使い lv2〕〔精密射撃 lv1〕

 称号:〔はじまりのゾンビ〕〔特異個体〕〔起死回生〕>


 ステータスが倍近く増えている。中でも信の値は100まで行った。


「ほえー......」


 なかなかいい。lvアップと捕食がここまでよかったとは。

 そう思いながら開いた学生鞄に銃を突っ込む。〔銃使い〕スキルのお陰で分解方法までわかった。



 そして、私は今度こそ家路についたのだった。



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