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新史:第二帝国  作者: 桜虎


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No11.ナレフ川の対峙

ヴィスワ川決戦によってロシア軍を撤退させることに成功したドイツ軍。ロシア軍はナレフ川に強固な防衛陣地を築き、ここに両軍は対陣に入った。


「敵は防衛陣地に籠もったまま出てこないか。」


「はい。よほどヴィスワ川での損害が大きかったと見え、挑発しても全く出てきません。」


「これは短期戦では決められぬな。ベルリンに補給を要求せよ。我々も陣地を築く。」


「ははっ!しかしこのまま対峙していればロシア軍は大きく補強されます。そうすると時が立つほど我らの不利では?」


「対峙というのは何もしないことではない。こちらも策は打つ。安心して補給を要求せよ。」


「ははっ!」







「ルジスキー司令官。敵も力押しはせず、対陣に入ろうとしております。」


「うむ。我らは防衛陣地に籠もり、増援が来るのを待つ。挑発には乗るな。」


「ははっ!」



東部戦線はヴィスワ川決戦での両軍の損害が大きかったこともあり、完全に膠着した。

しかし、ロシア帝国の首都であるペトログラードでは水面下で反体制派が蠢いていた。ドイツの秘密工作員であるパルヴスはケレンスキーなどの反体制派に接触し、内戦の機運を高めていた。





「ケレンスキー殿。本日はお越しいただきありがとうございます。」


「いえいえ。こちらこそ我らの革命の手助けをしていただけるのはありがたい限りです。ロシアの帝国主義は腐りきっています。これを抜本的に改革するには内戦による政府転覆しかありません。そのためにもドイツ政府の援助が必要です。」


「はい。皇帝陛下は軍事支援,経済支援ともに惜しまぬと仰せです。また政府転覆後にはロシアとの講話も結ぶおつもりです。」


「それはありがたきこと。」


「現状、ロシア主力軍はナレフ川で対陣に入っております。これによって主力軍は動けません。この機を逃さず、内戦を誘発させるのが良いかと。」


「はい。我らに賛同する軍幹部は多くおります。必ずやロシア帝国を転覆させ、立憲的な国家を作り上げます。」


「皇帝陛下も期待しておいでです。何卒頼みましたぞ。」



こうしてドイツ帝国はロシア帝国の内部崩壊を狙い、内戦を誘発させようとするのであった。果たしてロシア帝国は内戦が起こるのか。またケレンスキー派は勝利することが出来るか。

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