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流転の國 vol.7 〜幻と記憶が交差する宙色の物語〜  作者: 川口冬至夜


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第五十三話 ラストステージ

「こんばんは!皆様のイリュージョニスト、プリンセスミラーでございます!!私のラストステージをどうぞ最後までお愉しみ下さいませ!!」

日が沈み、夜の帳が下りる頃。

華やかなドレスの裾を翻し、ブロンドの巻き髪を揺らして、プリンセスミラーは最後のステージに臨んだ。

前よりもスタイルが良く見えるのは、いつの間にか174cmまで伸びていた身長と、先日フランシスから贈られたハイヒールのお陰だろう。

彼女は『幻惑』魔術を次から次へと発動し、客を似非イリュージョンの世界へといざない、ひとときの夢を見せて彼等を愉しませた。

今日は最後の夜なので、普段はやらなかったMCも務めている。

「皆様、今宵も会いに来て下さりありがとうございます!以前よりお伝えしておりました通り、私ミラーは本日をもちまして一度皆様とお別れすることになりました。元々旅人であった私をこのような素晴らしい世界に連れてきてくれたフランシス、そして私のステージを見に来て下さった皆様に心からの感謝を込めて、最後にとっておきのイリュージョンをお目にかけたいと思います!ぜひお愉しみ下さいませ!!」

ミラーがそう挨拶すると、盛大な拍手が沸き起こった。店は満席どころか立って見ている客の方が多く、入りきらずにドアを開けて外から覗いている者もいた。

明日から長期休業となるフランシスの店は、今までで一番の賑わいだった。誰もがプリンセスミラーの虜となり、彼女が作り出す幻に魅せられていた。中には、彼女が長期間滞在したパシフィックホテルの従業員の姿もあった。

「プリンセスミラー!ありがとう!!」

「今夜も最高だったよ!!」

「いつかまた戻ってきてくれよー!!」

ミラーが最後のステージを終えると、客は口々に彼女に呼びかけた。最前列にいた客などは花束を渡しにきた。

割れんばかりの拍手の中、美しい所作でお辞儀するミラー。

「皆様、どうかお元気で!また会いましょう!!」

舞台袖でフランシスが見守る中、プリンセスミラーのラストステージは幕を閉じた。

フランシスに「着る場所がなければステージ衣装にしてくれればいい」と言われてプレゼントされたドレスをラストステージの衣装に選んだミラー。

いつにも増して美しいブロンドのロングヘアは近くに住む美容師がセットしてくれました。


ミラーは『幻影』魔術のモデルとしていたルーリと全く同じ容姿になりましたが、それはマヤリィの思い出の中にいる彼女の姿です。

今流転の國にいる本物のルーリの髪型が変わったとしても、マヤリィの思い出は変わらないので、ミラーの姿と連動することはありません。

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