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天使な婚約者は俺にだけ愛が重過ぎる (旧案:天使な婚約者は俺にだけデレデレです)  作者: 橋本衣兎
第1章

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天使の婚約者は羨まがられる



「はい、美琴(みこと)君」


「どうぞ」


「あげるつもりはなかったけど余ったらあげる」


「、、、、どうも」


 昼食を食べ終わると同時に提出かの様に三方向からのラッピングされたいろんな種類のお菓子達が視界に入る。

 新生徒会長であり【菫の天使】である谷宮純恋(たにみやすみれ)、新副会長であり【椿の天使】である椿原咲希(つばきはらさき)、そして広報であり【牡丹の天使】である丹波明里(たんばあかり)と言うある意味豪華な面々からのバレンタインチョコレートを断る方法と断る理由はなかった。


 美琴は有り難がってる顔をせず、だがお礼とも言える事を言って3人からチョコレートを受け取る。

 隣に座る優姫(ゆき)は一向にチョコを出さないので気になるが、聞いたり欲しいなんて口が裂けても言えないお年頃らしい。


 そして何故か上座の席には生徒会長を引退したはずの元生徒会長の土草藤(つちぐさふじ)が座っている。


「美琴はモテるねぇ」


「先輩も貰ってるでしょ先に。と言うか何で居るんですか」


「OB訪問的な?」


「まだ卒業はしてないでしょうが、貴方は」


「様子を見に来てくれるのは嬉しいですが、土草先輩は入試も近いですし大丈夫ですか?」


「大丈夫大丈夫、俺結構頭良いから」


 揶揄い口調で話しかけてくるのはお互いの関係性がフランクになれているのが実感しては居るが、普通に違和感なく集まる時に毎回来るのは普通に暇なのかと思ってしまう。


 そして、優姫の心配を軽い口調で安心させるが、普通の人はそれを言われても安心は出来ないが実際に頭が良いので不安にはならない。

 こう言う性格だから、生徒会長になれたのかと思った事が何回かある。


「つか、優姫アンタ三年の先輩に告白されたってマジ?」


「え、ぁ、はい、ちゃんとお断りしましたよ」


「それは分かってるんだけど、、早く誰かさんと付き合わないと告白してくる奴が増えるわよ」


 明里の言葉にグサッと何かが心臓に刺さった。

 「誰かさん」が誰かなのかが自分だと理解して居るからこそ、明里と優姫以外の生徒会役員からの視線を逸らす様に顔を背ける。


 美琴にとっては明里の気持ちは何となくは分かっていたのだ。

 半端な男に優姫と付き合わせる気はないが、かと言って未だ気持ちに答えない美琴と付き合わせるのはとっても嫌だがそれよりも望んでない告白をされ続ける方がとっても超が付くほど嫌だから少しは信頼して居る美琴と付き合えと思って居るのだ。


 こちらとしても半端な気持ちで優姫と付き合う気はない。まだ恋愛的に好きかも分からないのに付き合うなんて優姫を蔑ろにして居る、からだ。


 明里の言葉で少し生徒会室の温度が下がったのは本人も分かっている顔をして居る。


「明里ちゃん心配ありがとうございます。でも、困った時はちゃんと言葉で対処しますし、もしもの時は美琴君が助けてくれますから」


「ッ、、、、優姫がそう言うなら」


「優姫ちゃんに甘いよね、明里ちゃんは」


「だね、咲希。まぁ気持ちは分かるなぁ、私も」


「俺はみーんなに甘いけどね」


「藤君はそれを治そうねぇ」


 「美琴君が助ける」そんな事を言われて否定が出来ないほど、優姫が困って居る時は思考よりも先に体が動いてる事が何度もあった事を思い出す。

 手の中で落とさない様に握り持つ天使3人から貰ったお菓子を持つ力が嬉しさと恥ずかしさで自然と強くなる。


 藤がみんなに甘いのは分かるが、それをツッコめないぐらいには自分自身が優姫に甘い事を理解しているからでもあった。


 前までの美琴であれば普通にツッコんで居たし家族以外に甘いなんて事はなかった。


 最後に思うんだったら優姫のチョコレートはまだか。












「美琴が羨ましい!!非常に!!!!!!」


「うるさっ」


「竜胆(りんどう)うるさい」


「竜ちゃんうるさい」


 学校が終わり放課後、若干夕焼け空に包まれた教室の中で殆どの生徒が教室に居ない状況だからか竜胆の叫びに両手の人差し指で耳を塞ぐ。

 羨ましいと大声で言われるが、うるさい方が勝つ。


 それは蓮華(れんか)と竜胆の彼女である紫苑(しおん)も同様らしい。


 多分だが、チョコレートを紫苑からしか貰えなかったのだろと予想する。


 対して蓮華は眼鏡を取ればイケメンで、イケメンである兄である園崎蘭と似て居ると言う理由もありそれなりの量は貰っている。

 竜胆は黙っていればイケメン、ではある。


 そして美琴がチョコレートを貰って居る、それも学園の天使から貰ったと言う事実が彼女持ちの竜胆は羨ましいのだろう。

 それを彼女の前で言える神経は美琴は少し尊敬までする。


「天使からチョコレートを貰えるなんて俺も生徒会に入りたい」


「無理だろ。お前この前のテストで赤点ギリギリ3つあったんだから」


「そもそも部活入ってるから無理でしょ」


「まず私以外からチョコを貰おうとしてる時点でダメ」


「グハッ」


 正論を言われたからかその場に崩れ落ちる竜胆を見下ろしながらリュックのチャックを閉める。

 それなりに美少女の部類の彼女が居る点で周りから羨まがられて居るのを自覚してない点で竜胆はダメダメだ。だがちゃんと紫苑想いだから悪い奴ではないんだよな。


 とりあえず、帰って優姫にチョコレートを貰えたら良いと美琴は思っている。天使達からチョコを貰ったは嬉しいが、優姫から貰えるのを心の何処かで望んでいるのぁ。


 床で項垂れる竜胆を起き上がらせ引っ張り教室を出る。


































追記:6.500PVありがとうございます。

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