天使な婚約者と帰省旅行
50話目!!
「此処が京都か、、、、」
プシューと言う重みのある排気音を響かせる新幹線のドアが開く音と数秒後、スーツケースの引く音をさせ新幹線から出る美琴は鞄を持ってる出る優姫。
京都駅と駅名標が目に入り、京都に来たんだと改めて実感し思わず声が漏れる。
冬休み後期と言う事もあり旅行帰りと旅行に行く人達がどちらも入り乱れた駅中で迷わない様にと優姫の手を掴んで強く握り締め引っ張って改札を出る。
駅を出ると迎えの黒い車が停車しておりそこから運転手と思われる初老の男性が2人の姿を見て一礼をし、後ろの席の扉を開ける。
先に優姫を乗せ、運転手にスーツケースを車のトランクに置いて貰い車に乗り込めば、車が出発する。
「美琴君、今回は祖父の我儘で冬休みを使わせてしまってすみません」
「別に、まぁ急に会いに来たらって言われたらビックリはしたが、暇ではなくなったからな」
「優姫お嬢様、旦那様は会いたがってましたよ。高校生になってから会えてないと」
「だからと言って、わざわざ京都に呼び出すとはお祖父様ったら」
怒った様なだけど嬉しそうな顔をして頬を赤く染めてる優姫を見るとクスッと笑ってしまう。それは運転手である、確か森安さんも後ろ姿だけだけど笑っているのが分かる。
それが面白いとかではなく優姫が可愛いから笑っている事も。
何故京都に訪れているのか、そして何故高校生の2人が訪れているのか、それは約3日前、年を明けて2日が経った日の事だった。
いつも通りおせちなどのお昼ご飯を食べながらコタツを満喫していた時の事だ。
優姫の父、姫奈人からの電話がかかって来た事が話の発端である。
スピーカーにして欲しいと言う姫奈人の言葉の通りにして、美琴もその電話の内容を聞く事になった。
『もしもし、優姫、それと美琴君、いきなり電話してすまなかったね』
「いえ、何かご用ですか?」
『あぁ、実は初詣で優姫と美琴君の2人で写真を撮っただろう?』
「ぁ、そう言えばそうでしたね。確かその写真はお祖父様とお祖母様に送ったとか」
初詣の日、鳥居の前で母、美咲から無理矢理2人で並ばされてしまい写真を撮らされてしまった事を思い出す。
あの写真は他親族にも送ったと、両家両親から聞かされていたが、その話がこの話とどう繋がるのだろうか少し分からないが。
『そうなんだ。それで、その写真を見た父さんが美琴君に会いたいと連絡して来てな』
「!、本当ですか?」
「お祖父様が?」
姫奈人の言葉に優姫は想定していなかったのか驚いた顔と声を出す。
反してある意味大ボス、ラスボスと思える相手が会いたいと申し出ている事にまた胃を痛めそうで腹をさする。
『あぁ、、俺も父さんには色々言って辞めろって言ったんだが、無理だった。だから、、3日後に実家、京都に旅行に行ってくれないか?』
「いきなりそう言われても美琴君だって用事が」
「いや、俺は3日後からは用もないし、それに優姫にとっては大切な人達だろ?会いたいって言うんだったらそれは叶えてあげたい。それに俺は京都行った事ないしね、優姫に案内して欲しいって感じ?」
「、、、、分かりました。美琴君がそう言うのであれば、お父様私も行きます。お祖父様にはそうご連絡しておいて下さい。私が案内しますよ、沢山」
『優姫、美琴君が関わるとちょっと変わってくれたのは嬉しいがお父さんは寂しいよ。とりあえず父さんにはそう伝えとく』
そして電話が切れた数時間後に新幹線のチケットや諸々のお金が優姫のスマホに送金され現実味を帯びた。
3日間の間に色々京都の事を調べた優姫の祖父母宅に泊まるのが3日間となるのであればそれなりに観光地を回れたりは出来る。
最悪竜胆が遊びの誘いを入れる可能性を考慮し事前に「遊べない」と釘を刺す事に成功。
冬休みの宿題を終わらせると言うある意味クエストをクリアした事にもなる。
それにこの3日間嫌々そうな感じを出していた優姫は久しぶりの祖父母と会える事と一緒に旅行出来る事が嬉しい様で、夕ご飯の料理が3日連続で高級食材を使われていた時は流石に引いたし食費の金額を心配した。
嬉しそうにしている優姫が可愛いから言わなかったが。
追記:4.500PVありがとうございます!!23日に51話、52話を投稿します!




