天使な婚約者と過ごすクリスマス
この39話目で10万文字突破です!40話で丁度10万文字にしたかったですが、頑張って書いたって証だと思ってます。
2日後に差し掛かったクリスマス、その前の日はクリスマスイブとなり、以前クリスマスプレゼントを買ってない事に危惧している人は居るかもしれない。
美琴もその1人だったからと朝ご飯を食べ「出かけてくる」と言って、家を出たは良いものの、竜胆達と行うクリスマス交換会で出すプレゼントは適当に買えば良いと思っているが優姫に手渡すプレゼントを悩んでいた。
(適当なのを上げれる訳ないし)
女性の喜ぶもの、女性が好きなもの、そんな似た様な文面をGoo○le先生に何度検索をかけたか分かりやしない。
それで出た検索結果を見ても、彼女が喜びそうな物は出なかった。
メイク用品やバッグ、などの高級品を優姫が好むとは思えなかったと同時に使用しているのを見た事がなかったのだ。
使っているメイク用品は見た事はないが、化粧水は見た事があった。
クラスの女子が話していた化粧水と同じ品名だった事もあり、一般女子高生でも買える値段である事や、バッグがリュックか学校用鞄、家族から贈られたであろうバッグの3つしか見た事がない点から彼女にそもそもの興味がないと早々に察し終えていたのだ。
「俺が何上げても喜ぶだろうけど、それはそれで味気ない」
ショッピングモールにプレゼントを買いに来たは良いものの、買う内容が決まってすらいないからか、八方塞がり状態だった。
そもそも、女性に何かを贈る、なんて母の日と母の誕生日と祖母の誕生日にしかした事がない。それもどれも絵や花、ハンカチなどありきたりなものだ。
同年代のそれも世間一般的な女子高生とは少し違った方向の意識を持つ優姫に渡すプレゼントなど難易度が高い。
「、、、、ハンドクリーム」
ブラブラと歩いていると大々的に宣伝しているのか、資○堂のハンドクリームの広告が視界に入り思わず立ち止まった。
比較的水仕事をする事の多い優姫、肌のケアはしているだろうがハンドクリームを持っている場面を見た事が美琴にはなかった。
ジッと積み上がった商品を見ていたのが店内に居た女性の店員が気付き、迅速に美琴のそばに近づいて丁寧な口調で話しかける。
「お客様、その商品がお気になりますか?」
「!、ぁ、まぁ」
「恋人に贈るものですか?」
「え、いや、恋人では、、、、まぁ、そんな感じですが」
「それではこちらのハンドクリームはオススメです!肌荒れ予防にも肌荒れをした後でも効果的面!!微かに薔薇の成分を入れて居るので香りも宜しいですよ!」
「、、、、女性にあげたら喜ぶと思いますかね」
「、、えぇ、喜びますよ!」
「なら、1つ下さい。ラッピングして」
「畏まりました」
丁寧にだが店員として逃がさないと言う意思の元、商品の良いところを言いその気にさせると言う、店員としてはある意味鏡の様な行動を取った女性店員。
それにまんまと引っかかったのか、それとも優姫がハンドクリームを使った姿を想像して心がふわふわと優しく温まったからか、購入至った美琴。
ある意味でお互いWin-Winだっただろう。
だが、ハンドクリーム1個買っても5.000円にはならない。残りの金額を完全に使い切るまではいかないが、1つだけ手渡すのは気分も悪い。
自身の誕生日プレゼントが物が1つだったが、美琴は体感何倍ものプレゼントを貰ったと実感していた。
だからこそ、クリスマスプレゼントで同等とはいかないが、それなりの量のプレゼントは渡したい、と思っている。
「他に何をあげるか。オシャレとかに興味はなさそうだし、喜ぶもの、ぁ、ぬいぐるみ」
前にこのショッピングモールのゲームセンターで彼女が取ったクマのぬいぐるみを思い出したらしい。
あぁ言うゲームセンターで使われるぬいぐるみはお店でも売ってる事がある。それなら、と美琴は思いながらスマホで検索すると優姫が取ったクマのぬいぐるみがヒットし、そのブランドを押すと兎のぬいぐるみもある事が分かった。
ショップはショッピングモールから遠くない位置にあり、行動力が高い美琴は即座にモールから出てタクシーに乗り込みショップへと向かった。
手に持ったスマホの画面には淡い赤色のシュシュが写っていた。
「ただいまー」
「ぁ、お帰りなさい、美琴君」
「、、、、、、、、誰に吹き込まれた?」
クリスマス当日、とある物を受け取りに家を出てたらしい美琴が夕方になり外が暗くなって帰宅すると、出迎えた優姫の姿を見て言葉を失ったかと思えば、動揺しながらも頭をフル回転させ、誰かが悪いと言う結論に至り、問いかけた。
彼女の格好は肩と胸部分、そして足が分かりやすく露出しているサンタコスだった。
普段のスカートよりも一段と短いスカートに布地より肌面積の多良い格好、こんな姿を見れば誰だってトナカイの鼻の様に真っ赤になるだろう。
白い肌に赤色の布地に良く映えており、こんなサンタなら大人でもサンタを信じる人が続出しそうだ。
サンタと言うよりクリスマスの夜に現れる天使だろう。
「吹き込まれた?、えっと、純恋先輩にこの格好をしたら美琴君が喜ぶと昨日言われまして」
「なんでそれを鵜呑みにするんだ。危機管理能力の欠如!あの人は何やってるんだ」
「、、、、似合ってませんかね?似合ってると純恋先輩からは言われたのですが」
「似合ってない訳じゃないけど、、俺以外には見せるつもりはなくても、しないでくれよ」
「当たり前です」
「うん、良いお返事。とりあえず、着替えよう、な?俺の心臓が破れそうだ」
「破れるんですか!?」
「そうだって言ってるだろ」
いくら朴念仁の美琴であっても性欲の1つや2つはあったらしい。
ジリジリと上目遣いで近寄ってくる彼女を見ようとするが、その見ようとする視界に胸部分が映し出されてしまう。
清廉潔白を目指してはいないが、人としての倫理観はしっかりとしているのだろう、0.5秒後には顔を逸らしなんとか優姫の体を180度回して両肩に手を置いてリビングに押し向ける。
この時の力は普段の倍はあっただろうと、のちの彼は言ったとか言わなかったとか。
それよりも動揺からくるのだろう、心臓がバクバクなんて生緩い音ではなくドッドッドッドッと信じられない速さの心拍数であった。
リビングに足を踏み込むと、食欲をそそる匂いが鼻腔をくすぐり、テーブルに視線を移すと、色加減と大きさや食材の違うピザとローストチキンに耐熱容器にはシェパーズパイ、クリスマスにピッタリのリースサラダとカボチャのスープが並んで居た。
部屋は綺麗に飾り付けがされており、それだけで特別感やクリスマス感が肌で感じれた。
「飾り付けまでしたのか。凄いな」
「はい。と言っても初めてでしたので下手ですけど、出来る事はやってみようかなと思いまして」
「、、、、俺にも言えば良かっただろ、俺だって手伝ったのに」
「美琴君は何やらお忙しそうでしたので。本当はクリスマスツリーも飾り付けをしてみたかったのですが、届くのがクリスマス後になると分かってしまったので断念しました」
「だったら来年は一緒にやるか」
「!、、はい」
「じゃ、着替えて来ような」
「、、、、はい」
褒められていけると思ってそのままコタツに入ろうとしたが美琴は見逃さなかった。
ワクワクしながらサンタコスをしたままの彼女にもピシッとしっかりと言えば項垂れながらも了承し自室に行き着替えに行く。
いくら我儘絶賛初心者中だとしても、今我儘を貫くのは得策ではないと優等生として理解したのだろう。
それを見守ってから改めてテーブルに置かれた料理を見ながら感心し、2つのピザの違いを見てもしかしたらと何かに気付きながらも彼女が戻ってから聞こうと決めた。




