天使な婚約者はやはりモテる
投稿1ヶ月が経ちました〜!
2.500PVを突破しましたし、本当にありがとうございます!!
では、お話楽しんでください!
「美琴君、優姫ちゃんとクリスマス過ごすんですって?良かったわね」
次の日の終業式の朝、生徒会員としての今年最後の仕事をしているとニコニコ顔の純恋から言われた言葉に体を硬直させる。
生徒会室でたまたま2人っきりの状況下だった事もあり反応が何故か遅れた。
優姫がわざわざ言う可能性はあるだろうが、彼女の性格を考慮しても今回はなし、と言う事は第三者からの流出の可能性を美琴は疑う。
優姫に対しての信頼度は紫苑よりも高い。
「何処から情報流失が」
「たまたまスマホのカレンダーが目に入ってね」
「たまたまスマホを見てカレンダーが出てる訳ないでしょ」
「あらヤダ、察しが良い事ね」
「わざわざ見るって、、良くやりますね」
「優姫ちゃんがニコニコしていたからもしかしたらって思ったの」
「そうですか」
それだけでわざわざスマホのロックを解除するとは、天使を通り越して魔女の部類だな、美琴は内心思った。
もしかしてで当たっていたから良かったが違うかったらどうするんだ、と思うが、何故か純恋にはそう言う勘が強そうな雰囲気、オーラを纏っている。
暫くして他の作業が終わった優姫以外の生徒会メンバーが戻って来た。
体育館での作業が大変だったのか疲れた顔をしている藤、咲希、明里を見て新人だから大変な仕事に回されなくて良かったぁ、と心の底から安心すると同時に、優姫の所在が気になっている。
「優姫なら、さっきからクリスマスのお誘いしてる男子生徒達を次々と断ってるわよ」
「え、マジ?何で終業式に?もっと早くすれば良いのに」
「わたしが聞こえた話ですと、ギリギリまで悩んだ結果みんなこうなったみたいで」
優姫が淡々と断っている姿が想像出来る。ある意味機械の様な笑顔で次々と挑む勇者(生徒)を薙ぎ倒しているのだろう。
だが、これも望んでない事、モテに含まれているのだろうとも分かる。
彼女が望むのは、美琴からの好きと言う言葉だけだろう。
それを分かっているから不用意な言葉を言う事は出来なかった。
「度胸が足りないな。そんなんでウチの優姫と過ごそうなんて許せないな。勿論、純恋達もだが」
「藤君は本当に私達に過保護ね。安心して、私は藤君一筋だから」
「そもそもわたしにそんなお誘い来ませんよ!」
「ふんっ、私には蘭先輩が居るから興味もないわ!、、、、ビックリはするけど」
いや、ツンデレか、とツッコミを入れたくなる程、ツンデレな明里の様子には慣れているのか、ほのぼの〜な表情をする生徒会役員。
それに気付いて顔を真っ赤にするのはある意味恒例行事なのかもしれない。
20分もしないうちにやるべき作業は終わり、各自教室へと戻って行く。
その間も優姫だけは戻って来なかった。
美琴が教室に入る際に遠くに見える長蛇の列と頭を下げて断りを入れているであろう彼女の姿を見て、呆れと彼女のモテ度の高さに少し引いてしまった。
「お、美琴〜、お疲れ様〜、、、、って何見てんだ?」
「ぁ、いや、」
「ぁ、【桜の天使】、桜木さんにクリスマス誘いたいの!?」
「違うわ」
既に誘ってて了承されてる、何てこの馬鹿である竜胆、口が裂けても言える訳がなかった。
だが1つの疑問が浮かんだ。
天使と呼ばれるのは4人、その内2人は彼氏持ち、そして彼氏持ちではない優姫と【椿の天使】である椿原咲希の2人。
では何故、咲希にはそう言うお誘いがないのだろうと言う疑問だ。
話しかけ難い雰囲気はないはずだ。それとも、普段の作り笑いをして接している優姫だから、なのか。と言っても普段の彼女も彼女で容赦はないが。
「知ってるか?椿原先輩にセコムが居るって」
「セコム?」
「そう!だから、誘えないって噂!そしてある意味唯一のフリーの桜木さん一点集中って感じ」
「ふーん」
男の気配すら無い優姫だからこそ誘えた、と考えれば妥当だった。
基本的に生徒会役員と居る事か1人で居る事が多い彼女、そして人当たりも良ければもしかしたらって言う可能性が少なからず男子生徒、それも同じ一年生は余計に思ったのだろう。
教室内を見るとズーンと敗戦したであろう男子生徒数名が見える。
それを見て、哀れだなと美琴は思うが天使として崇め奉られている彼女から好意を向けられアプローチをされている自分と言う存在がバレでもすれば最悪極刑は免れないと既に悟った。
「にしてもあんなにモテるとか羨ましいなぁ、俺もモテたい、いや、紫苑が1番だし紫苑以外興味はないけど!」
「お前は紫苑以外にはモテないから安心しろよ」
「もう少しはフォローをしろよ!」
「ねぇ、そろそろ体育館に行く時間だよ」
「あぁ、蓮華、竜胆が叶わない願望を言っててな、」
「だからぁ美琴は酷いって!」
馬鹿な事を言ってる竜胆を軽くあしらいながら、横目でやっとクリスマスのお誘いが終わった優姫を見ると、作り笑いの中で疲労が見える顔が見え、帰ったら我儘を言わせるかと心の中で決めた。
男子生徒達からの好意には気付いては居るとは前には言っていた。
だがそれが嫌だとは言ってないが、言葉にするのは遠慮したいとも言っていた。
だからこそ彼女にとっては、あの行為は嫌な部類に当て嵌まるのだろう。
美琴は難儀だな、と思いながら拗ねてる竜胆と宥める蓮華と共に終業式の行われる体育館へと向かった。




