↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
天使な婚約者は俺にだけ愛が重過ぎる (旧案:天使な婚約者は俺にだけデレデレです)  作者: 橋本衣兎
第1章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

24/80

天使な婚約者は甘えたがり


「よし、設置終わり」


「お疲れ様です、美琴(みこと)君。全部任せてすみません」


「良いっての、力仕事ぐらいは俺がやるっての」


 家に帰り、押し入れに閉まっていたコタツを出しリビングに設置をした。このコタツは美琴の家、井原(いばら)家が経営する家電製品メーカーのうちの1つの商品でもある。


 寒い季節なのにも力仕事をして腕まくりをして一息するかの様にソファにドサっと座り優姫(ゆき)が入れてテーブルに置いたお茶を手に取って啜る。


「今日の夕ご飯はお鍋にしようかと思うんですよ」


「鍋か、良いな。季節にピッタリだし、白菜も買ったし」


「そうなんですけど、、、、お鍋が入った箱が食器棚の上で、」


「、、、、俺がやる。危ない、色々危ない」


「なんか、すみません」


「良いっての」


 自分の背丈以上の食器棚の上にある箱を取るなど、いくら脚立があったとしても力の弱い優姫がやれば怪我をするのは目に見えている。

 美琴は疲れた体を無理矢理にでもソファから起こし、脚立を手に取りお鍋を取る。


 6人分用の大きさなだけあって男の美琴でも重さを感じる質量だった。

 2人なのに大きいやつを貰ったのは少し失敗だな、と思いながらも箱から鍋を取り出して優姫に使いやすい位置のコンロに置く。


「ありがとうございます、美琴君」


「全然、、、、んで、何で手を広げてんだ?」


「ハグです!」


「ハグ、、、、」


 自信満々な表情をしながら手を広げジリジリと近づいて来るのを一歩後ろに下がるがその後ろにはただの壁なので逃げても無駄だと言うは美琴は分かっているが彼女からハグされるのはなぁ、と思っている。


 あの日、彼女を慰める時に抱き締めた日から何故か優姫から積極的に身体接触が更に増えたのだ。

 肩と肩を合わせるぐらいならまだ耐えられるが、正面同士で抱き締め合うのは色々来るものがあるらしい。


 そして、遂に抱き締められ、ギュッと言う効果音が聞こえそうな程の抱擁をしてくる優姫の顔が胸部分にくっ付いており下を見ると頭部しか見えないが耳が赤いのが美琴でも分かった。

 それと同時にまたフニっと言う柔らかい物が腹付近に押し当てられているのも感じ取れる。


(すっかり、甘えたがりになったな。と言うか、此処で抱き返さないと、、、、考えない様にしよう)


 一瞬、たった一瞬だったが地獄絵図が頭の中を駆け巡った美琴は意を決して両腕を彼女の最中に回し抱き締め返す。


 そうすれば嬉しいのだろう、胸部分にくっ付けていた頭をグリグリと嬉しさを表現する。

 だがその反動で更に柔らかいものが柔らかくなって、、、、と頭の中で出た所で考えをやめたのはこの時の美琴にとっては最適解だっただろう。















「美味しいですね。お鍋」


「そうだな、美味しいな」


 夕ご飯のお鍋を食べながらコタツの中に足を入れ温もりを得ながら、真隣でくっ付いて同じくニコニコしながら食事をしている彼女を見るだけで胸いっぱいになるのはどうなのだろうか。


 それにしても好き好きアピール、アプローチはまだ分かるが甘えたがりになっているのは少し気になる所だ。

 心境の変化なら分かるが、大胆に変わり過ぎてもはや別人と言っても良いぐらいだろう。


「、、、、なぁ、優姫」


「?、何ですか、美琴君」


「いや、そのさ、、、、甘えてくる事多くなったな、って気がするんだが」


「、、、、ぁ、その事ですか。私気づいたんですよ」


「何を?」


「甘えるのは下手ですが、大好きな美琴君だと何故か甘えるのが恥ずかしいとは思わないんですよ」


「、、それで」


「だから、美琴君と2人っきりなら大胆に甘えられるのではないかと思いまして」


「、、、、そうか」


 納得はしないがそう答えた。自信満々に甘える口実を言葉にする彼女にそれ以上の何かを言おうと思える気持ちが出なかったのだ。

 だが、自分に甘えるのは恥ずかしくないと改めて言葉にされるのはこちらの方が羞恥心で恥ずかしさを覚えてしまう。


 甘えられるのは良しとしても、近過ぎた距離感がもし誰かが見ている学校で発揮されるのであれば異常事態に陥るのは目に見えている。

 それを指摘出来るほどの度胸を持って居ないは愚か、悲しむ姿を見たくないと言う男心で口籠もる。


「、、、、ぁ、そうだ。スイーツフェア、何時に行く?」


「そうですね、、お昼を早めに済ませるとしたら、13時ぐらいですかね。いっぱい食べたいので」


「そうするか。優姫って甘いものとか好きなんだな。ちょっと意外。まぁ、俺もだけど」


「好きですよ。元気になると言いますか、意外と思われるのは納得しますが、美琴君の甘い物好きは同じ共通点なので、私は嬉しいです」


「ッ、、、、そうかよ」


 いつも通りのニコニコとした表情とは少し違って頬を赤くしながら目を細めて言う姿にドキッと心が跳ね、耳が赤く染まり熱くなるのが分かる美琴は分かりやすく顔を逸らす。


 好きや嬉しいと言う自分に向けてない言葉なはずなのに一喜一憂してしまう危うさ、子供らしさがまだ自分にあるんだなと、悲しくもあり懐かしさも覚えた瞬間だった。


 この顔を人前で見せれば最悪の事態が招かれるだろう。

 そうすれば悲しむだろう、そう考えるのであれば次に言う言葉などは決まった様なものだ。


「その顔、人前ではするなよ」


「?、何でですか?」


「死人が出る」


「何でですか!!?」


































評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。