表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ギルド職員ユンカーの平凡な毎日  作者: アルデンテ
13/29

海辺の温泉と磯料理、そうだ!磯も作っちゃえ(笑)

暴走気味に異世界が“日本化”していく。まー、いいでしょ!楽しければ

 「なるほど、岩のある海ってこういう景色なのね。」


 ギルドマスター、エスカイヤはユンカーの描いた海の絵を見て声を上げる。


 ユンカーの持つイメージは夢の中でご先祖様、オオムラ・サトシから受け取った“湯河原”という温泉地の“磯”と呼ばれる海の光景。


 「確かに砂浜が続く海岸線とは違ってインパクトのある光景ね。

 うん、男性的に荒々しくて、あたし的にはとっても好きよ。

 でも、それ以外にどういうメリットがあるのかしら?」


 エスカイヤの問いにユンカーはにっこりと笑って答える。

 「海の中では砂浜は森林、あるいは砂漠のようなものなんですよ。

 下が砂だから地形も常に変わる、大きな敵から隠れる場所も砂に潜るしかない。

  だから魚も定着しない、流れ者のテント暮らしのようなものなんですよ。

  常に砂が不安定に移動するから海草と呼ばれる、食糧や薬草になる海の植物も定着できない。

  岩が海にあれば動かない岩の隙間に根を生やして海草が付きます。

  海草は海水の中の栄養と光で生長するので根っこは流されないように動かないものに張り付くだけで十分なんですよ。

  それを隠れ場に小さな魚が住み着き、それを狙って大きな魚が定着します。

  海の中では動かない岩の磯は頑丈な家の集まり、安心して住める町のようなものなんです。

  魚の種類も量も増えますし、なにより綺麗じゃないですか。」


  そう言いながらユンカーはオオムラ・サトシの知識から得た映像、磯に潜った水中映像を描いたスケッチを見せる。


 ゆらゆらと揺れるカジメやワカメの森の中を泳ぎ回る無数の魚、海底を這うイセエビや穴にこもったタコなど。


 次に船盛りに盛られたお刺身やイセエビ、海藻サラダなど旅行のパンフレットのイメージのスケッチ。


 「夢のような景色ね、あなたはこれを作りたいと言うのね。」


「ホリデー川の河口には長い年月の間にカミサマ山脈から流れてきた大小の岩が転がって、小さな磯ができて、皆さんが気づかないような小さな魚やエビや貝が豊富に定着。

 このスケッチのような景色が海の中にはできているんですよ。」


 「あんた、見てきたような話し方するわね?」


 エスカイヤーの問いに、

 「毎週、休みは河口で潜って、貝やカニ採ってますから。」


 当たり前のように答えるユンカー。

 お前は漁師か(笑)、アキレ黙るギルドマスター。


 ご先祖様に送ってもらった、”水中メガネ”、と”フィン(足ひれ)”を使ってな。

 モリも持って、ベルトにはサックに入れてダイバーズナイフ。。


 「あ、魚も突いてますよ。結構デカイやつ。」


 『・・・、』           (ギルドマスター)


 その目は『そんなヤツ、いるのかよ!』、と言っている。

 


 「磯には新しい食材やメリットが生まれそうな気がするんです。」

 

 「なにより楽しいじゃないですか。」


  エスカイヤの問いによどみなくユンカーが答える。


 

 「それにしてもあなたにこれだけの画力があると思わなかったわ。」

 エスカイヤに褒められたユンカー。


  何せ、”エミリア”関連のデザイン画はすべて(エロ下着も含めて、ってかほとんどエロ下着な!)ユンカーがイメージから起してるので自動的に(おもに下着の絵がな)絵がうまくなってしまったのだ。

 スケベの一念、岩をも穿つ(笑)。


「分ったわ、砂浜に負けない年間の観光資源としてその”磯”を作るのね。

 理解はしたけど予算と出資者、実働部隊とクエストの発注規模は?」


 ギルドマスターが問う。


 「岩はアルフレッド川上流5キロあたり、急傾斜が続くミケローネ樹林入り口付近に岩場があります。

 そこから500キロ規模の岩を400個、100キロ規模の岩を2000個をホリデー川河口の西側100メートル付近の浅い海に沈めます。」


 「500キロ、100キロの岩を持ち上げて運ぶのは合理的じゃありません。

 岩をアルフレッド牧場に傾斜を利用して転がり落とします。

  アルフレッド牧場の勾配はなだらか、岩は牧場で止まるでしょう。」


 「そこから隣接するホリデー川に浮かべたハシケ(丸木舟みたいな)に乗せ河口までユルユルと川に運んでもらいます。」


 「500キロの岩は”冬の魔女”様にやっていただきます。

 あの方はこの町や美しい景色が大好きな方ですから帰郷時にお手伝いいただく旨、打診しましたところ快諾いただいてます、1か月後には戻られるそうです。

 3日もあれば大岩を落とすだけなら十二分だそうです。」


 「なにせ、岩が転がり始めればアルフレッド牧場までは止めようがないくらいですから簡単、だそうです。」


 「100キロ級の小岩なら冒険者がチームで岩を転がり落とせばいい話、新人さんたちでOKです。

 転がり落とした大岩をハシケに乗せるのが少々骨ですが、新人魔術師さんが5人いれば一日に10個くらいは行けます。

 100キロのは手作業でもハシケに乗せられます。

 で、船で現地に行ったら岩を海に転がり落とします。」


 「そのほかの経費はアルフレッド牧場の借地料と復旧費用。」

 

 「”冬の魔女”様は『面白そうだから無償でいい』と言われましたが100万リン。

 若手冒険者が50人チームで40日、2400万リン。

 若手魔術師が20人チームで40日、1200万リン。

 ハシケが10艇で1200万リン。

 アルフレッド牧場の借地料が40日で40万リン、借地の復旧費用が約100万リンで合計5040万リン、マックスで5500万リンあればOKです。

 これが1年分の実行予算。

 数年をかけて、冒険者が暇な時期や、事情があって山やダンジョンに入れない冒険者たちの仕事の受け皿として数年間、継続します。」


 ここまで流ちょうにユンカーが説明をする。


 「あら、そのくらいならパパに頼まなくても、むしろ将来性に期待してあたしが全額出資したいくらいだわ。

 十二分に公共性もあるし、いい発案だと思うわ。」

 エスカイヤが頷きながら言う。


 「いいえ、伯爵家が出資する舞台は用意してあります。

 ”磯”の建造費用は”再生魔石”のおかげで貯まったボクの資金で実行させていただきます。」


 「伯爵には常々、感謝してますので恩返しのつもりです。」




 






テンション高いわー、引くわー、

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ