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疲れたぁ……。


「なら死んで下さい。」

僕は水球を作り出し生物学的母の顔を覆った。

良かったね。これで死ねるよ。


生物学的母が暴れ出す。生物学的父もオロオロと手を出しだり引っ込めたり…。何がしたいんだか…。

助けたいなら引っ張り出すか僕をどうにかすれば良い。助けたくないなら放っておけば良い。


少しして水球を消すと、生物学的母が咳き込みながら、

「この人殺し!!」

息が整わない内にわめき出す。

「人聞きの悪い。さっき貴方が言ったんですよ。

僕が死なないなら自分が死ぬって。

僕は死にたくないから貴方が死んで下さい。

貴方の望み通り。

言いたいことが終わったら今度こそちゃんと死んで下さいね。暴れられると話し忘れたことがあるのかなぁって心配しちゃうので暴れないで下さいね。

じゃあ今度こそ。」

僕は再び水球を出す。

「止めて!!」

生物学的母は助けを求めるように周りを見る。

しかし、陛下が止めないので誰も助ける人はいない。

「ステファン!止めさせて!私が死んでもいいの?」

生物学的父はオロオロしながらも、

「お前がシアにしたことを考えると助ける気にはなれない。」

僕のほうを見て、

「私にとってお前は死んでほしい男だ。」

何故それ程までに僕を憎むのだろう。

「お前を見ると思い出す。その黒髪。あの男そっくりだ!」

「僕がその人の浮気相手とそっくりの黒髪なんですっけ?だから僕を見ると貴方は浮気された屈辱を、あの人は浮気の痕跡をずっと見せつけられているようで憎いんですよね?産まれた時も自分の子か浮気相手の子か混乱したんですよね。結局貴方の子でしたけど…。」

「そうだ!しかしその男は無理矢理私の妻を奪ったのだ!マリアに侍る男は多かったし、戯れも多かったが結婚までは誰にも肌を許していなかった。それをあの男はマリアを力ずくで傷つけたのだ!

その男そっくりのお前を誰が愛せようか!!」


…??力ずく?生物学的母の日記ではノリノリだったけどなぁ…?


「1つ聞きますけどそれは誰情報ですか?相手は罪に問われたんですか?」

「マリアに決まってるだろう!それに傷付いたマリアを更に傷付けるような事を出来るわけがない!その男は以後私の前に顔を出さないよう約束して何処ぞへと姿を消した。」


……約束?また坊っちゃん案件か?


僕は黙ってマジックポーチから生物学的母の日記を取り出した。

「取りあえず読んでみて下さい。あの人の日記です。」

日記を近くにいたメイドさんへ手渡し生物学的父に渡してもらう。その間、生物学的母が喚いている。

「何故それがそこにあるの?」とか「盗んだの?」

とか「ステファン、信じないで!」とか…。


しばらく読み進めていく内に生物学的父の顔が白くなっていき、手も震えている。

ならば、そろそろあの場面かな?



日記には浮気相手とは早い段階で男女の関係を持っていること。生物学的父を馬鹿にして蔑ろにしている文もある。黒髪の僕が生まれた時は2人で口裏を合わせてることも事前に決まっていた。

ちなみに顔を出さないように約束した浮気相手は今も定期的に生物学的母と浮気している。まぁ、多々いる浮気相手の1人だけどね。


読み終わったのか生物学的父は椅子に力なく座り込み顔を手で覆った。


「これは本当の事なのか…?いや、マリアの筆跡だし…。」とか「ずっと騙されてたのか?」とか「私は何のために…。」とか、ブツブツ言っている。


「貴方が何を聞いたか分かりませんがそれが真実です。まぁ、信じずにいつまでもあの人が被害者だと信じてても良いですけどね。」

迷子のように生物学的父が僕を見る。

「何が真実かは分かりませんが実際貴方が僕にした事は事実としてあります。貴方を許す事も家族になる事もありません。僕は貴方とその人と無関係の所で生きていきます。貴方も無関係に生きればいいんじゃないですか?」


自分の坊っちゃん加減を反省してね。

すぐに人を信じて騙される所もね。


こっちには悪気は無かった訳だ。

でもそっちには悪意があった訳で全ての元凶こいつじゃねってくらい好き放題生きてきたな。


悪意のあるそっちに目を向ける。

生物学的母がビクッと大袈裟に肩を揺らす。

「ステファン、信じて。この悪魔に騙されないで!私を信じて!」

泣きながら訴えるが生物学的父は目を合わせない。

「ギル!お願い、助けて!良い子の貴方は母を見捨てないわよね?」

ギルは冷たい目で一瞥して、僕に可愛い顔で話しかけた。

「兄上、やっと家族として一緒に暮らせますね。」

「陛下!お願いします!お慈悲を!

この悪魔に殺されてしまいます!」

陛下も冷たい目で見下ろし、

「今死ぬのと、我々が調べた不正、犯罪の他、虐待や密通の罪で有罪になるのとどちらが良いか?

虐待は虐待でも賢者への虐待だ。死罪は免れぬぞ。遅かれ早かれそなたは死ぬのだ。今死んでも良いのではないか?」



 生物学的父はこのまま城の一室に軟禁、生物学的母は貴族牢へと入り今日は終わる事とした。




 はぁ〜…、疲れたぁ…。


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