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なんか胸がソワソワする…。


 僕達の生物学的父、ストロイエ侯爵は麻薬の流通販路の拡大を主に任されていたようだ。他は税の不正…、っていうか領地経営に興味が無かったから人任せ…、不正についてもよく分かってなかった…。我が家の不正は生物学的父の側近の男、トニーがやっていたようだ。

……それはそれで情けない…。リリカル公爵も生物学的父には重大な事は任せずトニーに任せていたそうだ…。情けない…。悪役にもなれず悪役の小間使いとも認識されず、悪役の仲間を自認していたが、実際は相手にされておらず良いように扱われていた…。それが僕達の生物学的父だ。

何度も言うが情けない…。


生物学的父はキョトンとした顔をしてキョロキョロ誰かを探している。

…トニーは此処には居ないよ…。此処に居るのは当主だけだもの……。



 図らずも犯罪を犯した当主達の前で、仲間だと思っていた男達の前で別の意味で恥をかかされて顔を赤くしている。

他の当主達の顔は青いからコントラストが面白い事になっている。


しかし偉大だと言われた前ストロイエ侯爵の次代にしては随分お粗末だね。

まぁ、偉大な男が偉大な父親になれるわけではないからね。僕が心配なのはジルだ。今は平然としているが、断罪の瞬間、一瞬苦しそうな顔をしたのを見てしまった。ジルは先代侯爵から僕の事も生物学的父の事も頼まれていたんだろうね。

だから、こうならないように今まで僕の世話をしながらも生物学的父には苦言を呈してきたのだろう。

僕はジルにこんな顔をさせないように、育ててくれたジルに恥じない生き方をしないとね…。


なんか…、しんみりしちゃった…。

この後生物学的父と母には傷口に塩を揉み込んで揉み込んでカリッカリに焼き上げようと思っていたんだけどジルの事を考えると揉み込む位にした方が良いかもなぁ。


「アル様。私の事は気にせずアル様のお好きにされて下さい。今までの思いをしっかりお伝えしてアル様の憂いを晴らして下さい。そして心置きなく新たな道を歩まれて下さい。」


…おぅ…、相変わらずジルは僕の事をしっかり見てくれているなぁ。

…うん。僕があの人達とスッパリ縁を切るためにはけじめをつけなくてはいけない。

今まで言いたくても言えなかった事を言おう!

それで終わりにしよう。

あの人達の事を考えるのはそれで終わり。

僕は新しい人生を歩むんだ。



 当初の予定通り、各家は当主交代の後、今後王都へ入る事は許されない。社交が出来なくなるのだから貴族として終わったも同然だ。領地への謹慎、すなわち領地から出る事はない。その後の扱いは各家の次期当主に任せる。ただし定期的に王家からの監査が入るから再び不正をしたり緩いことをやっていると今度こそすっぱり首をすげ替えられるそうだ。


ただし主犯格のリリカル公爵とモーグル伯爵夫妻は悪質であったことから貴族用の牢に生涯幽閉となる。


…散々人を苦しめていたのに命までは取られなくて良かったね…。

甘い処分に胸がざわざわしていたらギルから、貴族用の牢はその家からの差し入れで成り立っていると教えてもらった。すなわち差し入れがなければ着る物食べる物は最低限、暖炉の薪まで最低限で、なかなかキツイそうだ。ジェラルド様は差し入れる気はないし、モーグル伯爵家次期当主となる息子も国の監視が厳しい中頻繁に差し入れは出来ないだろう。

…ならいいか…。


そしてストロイエ侯爵夫妻は、僕とギルに一任する事になった。情けないけど主犯じゃなかったからね。でも当主としては失格。早々に当主交代となる。そして側近のトニーは子爵家三男だが今回の件で実家が縁を切れば平民として裁かれる。実家が引き取るならば侯爵家へ不正をした分の補填をしなければならない。どちらにせよ、厳しい現実が待っているだろう。




「いや〜!疲れたよ!久々に本気出しちゃったよ!私ももう若くないんだからこんな事はもう勘弁して欲しいね!!」

ピチピチのお肌をした陛下が満面の笑顔で話す。

「でも良いきっかけになったよ!最近貴族達のモラルが低下してきていたから今回の件が良い見せしめになったかもね!」

「そうですね。これでも襟を正さない者達にはまた新たにお灸を据えてやらなければいけませんね。

自分が無関係だと思ってる方もいるでしょうからねぇ。」

宰相さんにしては珍しく満面の笑みを浮かべながら相槌をうっている。


あれですか?例のあれ。

影のなんちゃらを動かすのですか?

すみません、ちょっと紹介してもらえませんかねぇ?ちょっとだけでいいんで…。

えぇ~…、ダメですか…。恥ずかしがり屋が多いから会わせられない?

……なんか良い!恥ずかしがり屋で有能な影。僕の胸に何かが湧いてくる気がする!!



僕がわくわくソワソワしていると、陛下が一転、真面目な顔で話し出した。

「さて…、そなた達には父母と話す機会を与えようと思ってな。今回の件でわしとサンガリア公爵がギルバート君の後見人になろうと思っておる。アル君の事も賢者として他国への牽制も兼ねてわしが後見人になろうと思う。まだ未成年の2人が犯罪を犯した者と対峙するのだから、わしとサンガリア公爵が後見人として同席しよう。既に一室にストロイエ侯爵夫妻を待たせておる。心の準備が出来たら行こうか?」



あぁ…、やっとぶちまけられる時がきた…。




 


アルは影の〜とかでそわっとしちゃいました。年齢的に中二くらいなもので…。

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