第15話 クレッシェンド
昼12時
菅原さんの部下に女性がいらっしゃっており
祭り会場のアナウンスが始まりスピーカーで案内がされた。
「みなさま、こんにちは、まもなく15時より大祭り開催いたします。
榊原一族の皆様、沈黙の行、ごくろうさまです。
食堂にて皆様の、お食事が準備してございます。
なお水の個人携帯許可が出ていますので
お好きなだけ、水は、お持ちください。
榊原一族の方どうぞ順番に食堂へ、お立ち寄りください。
官庁の方々、建築関係の方々、民間警備の方などは13時より食堂の方に、お立ち寄りください、お食事の用意がございます。
警察、消防、建築関係、警備保障の方々は、お仕事の道具など
すぐに撤去作業開始してください。
重機以外の作業車両はプレハブ、トイレ横の駐車スペースに移動していただき鍵は差し込んだまま駐車してください。
警察官・消防士、警備保障の方およびパトカー、消防車両は敷地の検問より外に出て頂き一般道路にて待機願います」
式は後に菅原さんに聞いたのですが大場健さんとアレックスさん、実は静華に
『アラハバキ神を見れるかも知れない』と言われ
来日したという話も聞いた。
そして
ひそかに地元財閥・北条グループの一人娘で函館南警察署・署長
『北条一凜』が差し入れに来ていた。
差し入れの品は岩塩と聖水が同時に発射できるショットガン2丁
と無限に発射可能なガトリングマシンガンだった。
そのマシンガンは量子もつれの物理法則を応用した100年先の未来科学を搭載した弾の補充も必要ないだけでなく運動の物理法則を覆し熱を発しない画期的なマシンガンだという。
彼女は南警察署長だが彼女の実家は幅広くビジネスを手掛ける
『北条国際貿易・北条グループ』という財閥で
軍事産業でも最先端の開発・製造技術があった。
北条一凛は
「茂木さん、どうも」
「ハッ、ご苦労様です、静華様とは、もうお会いになりましたか」
「ん、いや静華は私が祭りの現場に来るのを嫌がっているから、もう帰るよ、それに私の管轄じゃないしな、菅原さんと静華には全てが終わってから話してください。
二人に、よろしくお伝えください。
それでは、おたくの署長にもよろしく、失礼いたします」
「ハイッ」
茂木副署長は真っ直ぐと立ち、あらためて敬礼をした。
親戚同士の静華と一凛は双子のようにソックリだった。
なぜ静華が嫌がるのか函館を避けていたのか
それは仲が悪いとかではなく、ただ、もう一人の自分と対面するのが
照れくさいという理由だった。
差し入れのショットガンとマシンガンは、黒子の二人に渡された。
アナウンスが会場に響き渡ります。
「14時には、榊原一族、ケイ・エイチ・ティーのみ敷地に配置されます。
それ以外の方は理由に関わらず関係者の方でも排除されますので御注意ください。
質問がある方は至急アナウンス部、菅原まで、お申し出ください。
なお私たち保安部は警視庁公安官立会いのもと武器の携帯を許可されています、予め御了承ください。」
「おはようございます」尾形がやってきた。
「うん」
「あれ、式さん元気ないですね、体調悪いですか」
「むしろ、その逆、興奮しちゃって本番で息切れしないか心配になってきた」
「ああ、わかりますコレ飲みますか強壮剤、あと高いドリンクもありますからポケット入れておくんで、足りなかったら、いつでも言ってください」
「おお、気が効くじゃないか」
「親父の入れ知恵ですよ」
「お父さんは?」
「はい見学許可が出て神楽衆の後ろで茂木さんと西条先生と一緒に陣取るようです、何か緊急な場合、対応もしないとダメなんで」
「そっか・・・」
氏子衆さんは男性だけではなく女性が10人いると聞いた。
13時過ぎに
静華と和華が楽屋入り、なぎ彦と、なみ彦も一緒で
神官の衣装に着替え、氏子さんと身なりのチェックなどされていました。
そこで、式は初めて直に政一郎様に対面した。
政一郎様は尾形の会社に保管されていた道具を現場に運び込み色々準備されていた。
時間前だが楽器の音が聞こえ始めた。
「カーン・・・ジャラン・・・カーン・・・ジャララン・・・」
定期的なリズムでずっと繰り返され
政一郎様の祝詞が始まると護摩壇に火が入った。
ついで氏子衆の合唱も始まりました。
太鼓の音も大きく鳴ってきました。
―ドン!ドン!ドン!―ドン!ドン!ドン!
「ああーあ・あ・ああーーーーーあーなーこーきけーーーーへーぺーいれぇー・・・」
「ああああーああーくないきけーえーーーーあーぼーかあーくうーくうー」
「弊幣霊!符那異鳴放意!」
―ドン!ドン!ドン!―ドン!ドン!ドン!
「Ken-san, is this a Kage Shinto song?」
『謙さん、これが影神道の歌か』
「that's right」
『そうです』
14時半頃、アナウンスがあった。
「皆様、上空を御覧下さい、神様がいらっしゃいました
私たちを見守ってくださっています」
窓から上空を見上げると、ほのかに強弱を繰り返す光を放つ
大きな白い楕円形型の不思議なものが浮かんでいます。
15メートル・・・20メートルはあるかもしれません。
底面から何本かの足のような?触手?のようなものが
下に垂れ下がっています。
しかしタコやイカのように動いたりはしていません。
『御くらげ様』です。
ずっと後に教わったのですが他にも種類があるらしく
尻尾や毛まである、一つ目ぞうりむし様とか
お玉様と呼ばれる夜空を泳ぐ、光る・おたまじゃくし、など
数種類の化身があるそうだ。
楽屋で待機して瞑想中だった静華が言った。
今日の衣装、背中に榊の家紋か?
「御くらげ様だ、アメノミナカヌシ様の化身、和華!準備は出来ましたか?」
「はい、お姉様っ!」
「薙彦、那魅彦、おじい様と父上を、お呼びしなさい」
「はい」
なぎ彦と、なみ彦はハチマキで
目を塞ぐ形で頭に縛りだしました。




