第2話 大祭計画
「獣だって、いつも怒ってたり噛み付いたりするわけじゃないわ」
「いいえ、それがそうとも限らない、敵が狂っていたり壊れていたりすれば、まともな考えも、まして心が通じるなど無い・・・
ただ噛み付き、ただ怒りに任せて理由もなく命を奪いに来る存在には
同情も説得も通じない、そういう事、そういう悪しき者が居るという事、忘れてはいけないの、和華・・・解るわね」
「でも、この一件が終わるまで嫌よ、帰らない、みんなと一緒がいい」
「んーそうねぇー・・・確かに、かわいそうねぇ・・・じゃ手伝ってもらおうかな・・」
「そうよ、最初から、そう頼めばいいのよ、まったく!
今回だって私とおじい様がいなければ、どうなってたことか・・・
お礼の一つも欲しいところよっ!」
腕を組みニコニコと勝ち誇った顔の和華が
『フン!』と鼻を鳴らした。
静華の顔が・・・みるみる般若の形相に変わった!
「下手に出れば、なんですってぇーっ!わかあー、おまえわぁーああああっ!」
『ガタンッ』とソファーを動かして静華が勢いよく立ち上がった。
「うわあぁーおこったぁーおにばばぁー、にげろぉーキャハハハハッ」
「こんのぉークソガキぃーっ!」
静華が重傷を負って病院に運ばれた時・・・
青龍を身に纏い瞬間移動して
真っ先に病院に駆けつけたのは小学生の和華でした。
そして今回、一番、無理をしたのも彼女でした。
誰よりも静華の復活を一番喜んでいるのは和華です。
その時、和華の父上であり静華さんの義兄である
榊原政一郎様は三重県で、やはり守護の法を行として行っている最中で自由に動けなかった。
そして今回も他の現場と掛け持ちで
作業員の安全を維持された最大の功労者は政一郎様です。
政一郎様が現場に出張るというのは、よほどの大きな祭りでなければ、ありえません。
政一郎様が出張るとなると護衛の刀鍛冶衆、神楽衆
そして氏子衆、あわせて30名以上が移動して
入場される時と限られているらしいのです…
祭師の祭りとしては大きな現場ということになります。
そして、ただの事故物件アパートの祟りかと思われた
この『鬼屋事件』
式のレポート、警察の報告などが決め手となり国土交通省・保安部にて
『大祭り』の認定が下された。
現場の通行止め封鎖・囲い補完、すべての人件費
公園の解体、アパートの解体、地面の掘り起こし、遺骨回収
慰霊地指定及び墓地の確保、墓石発注や道路工事
新しい植木の引越し植樹・整地作業と具体的な計画が出来上がり
警視庁、国土交通省、厚生省など合同の承認事項となり
国家予算機密費からも予算が配分
計画は進行を始めた。




