91話 山頂を目指して
空には雲1つ無いスッキリ爽快の晴れ! よし、今日は山の上の方を散策して行きますか。ディトをミントの肩に乗せて出発! ディトはミントのタテガミがお気に入りのようだった。人型のミントも邪魔そうにしてはいたが、ディトが落ちない様に気をつけていたよ。今日はアイシャも一緒にいる。このメンバーは久しぶりだよ。アイシャはここに来てからほとんどお留守番で、色々な料理を作ってくれていたからね。剣で草を刈りながら歩いて行く…たまに見るのは小動物くらいでまだ魔物には遭遇していない。
『気をつけて行けよ。奴らは突然出て来るからな』
「わかってるって! ちゃんと気をつけてるよ」
『ありさは信用出来ないからな…ちゃんとだぞ! ちゃんと』
「わかってるよ」
この前の件でしこたま怒られたからわかってますって! 気を抜く事なく警戒しながら山道を登って行く。爽やかな風を感じながら登る事2時間…。
「ふぅ~疲れた…その先に開けた場所が見えるからそこでちょっと休憩しよ」
『フム…そうだな。少し休憩するか…』
『ホッちょっと見て来るホッ』
オルが飛んで行ったので私たちも向かった。
所々に岩があったのでそこに腰かけ水を飲む。
「ふぅ~疲れたね…もう汗だくだよ…風が気持ちいい!」
「そうですね。途中おとなしい魔物はちらほら見かけたけど、危険な魔物は居なかったから良かった」
『まだまだ気を抜くなよ。頂上まではまだある。気を引き締めて行け』
「えっ? 頂上まで行く気…」
『なんだ? 行かないのか?』
「今日は軽い散策だよ。怪しげな場所は無いか、どんな魔物が居るのかを調査してるだけ…。それにこの山の隅々まで探すとなると野宿とかしなきゃいけないし…」
『収納があるから何時でも大丈夫だろ』
「確かに食料とか寝袋とかあるけどさぁ…えっ、こんな突然に…」
『せっかくここまで登って来たんだ。行かない手は無いだろ』
「いや、戻らないとみんな心配するだろうし…」
『僕が伝えて来るから大丈夫だホッ』
「えぇ…伝えて来るって…戻ったら温泉に入って部屋でくつろぐ予定だったのにぃ…」
「せっかくここまで来たんだから頑張って頂上目指しましょうよ」
ムム…アイシャまで言うか…しょうがない、戻るのは諦めるか…。軽く休憩をとった後は頂上目指してまた登り始めたよ。簡単な言葉のメモをオルに渡して小屋に届けてもらった。
途中、途中で食べられる植物を採っていく。もちろんディトの食料であるアクアベリーもね。日も暮れて薄暗くなってきたので収納から夜釣りの為の頭に着けるライトを出し、コピーしてみんなに渡す。オルはお腹辺りにライトを着け、休める場所がないか偵察に行った。
空を飛べるっていいなぁ…小屋とここまでを軽く行き来出来るもんね…なんて考えているとガサガサっと藪から蛇のような魔物が出てきた。体長は2メートルくらいで黒い鱗に所々に金色の目のような模様があった。油断はしてないよ…ちゃんと警戒していたんだから! すかさず剣で頭を切り落とした。その魔物はバタンバタンと暴れていたけど少しすると動かなくなった。
ゴメンね…温泉とベッドを諦めてムシャクシャしてたんだ。八つ当たりになっちゃったけど、上手く料理してキチンと食べるから…。スマホで調べてみるとブラックゴールドアイスネークって…見たまんまじゃん…。野性味溢れる味…焼いて食べられると書いてあった。一度収納にしまい、オルが見つけてくれた開けた場所に行き、早速皮を剥いで切り身にしたよ。
うわっ…生臭い…。皮は持って帰って加工するとして、ゴミ袋に折り畳んでしまった。肉はニンニクやしょうが、コショウ等で下味をつけてバーベキューコンロで焼いて食べたよ。うん、少し匂うし独特な味がするけど悪くはない…。まぁお腹空いてたしね。




