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88話 青い実とミントの怒り

 昨日1日降っていた雨も上がり、木々や草についた水滴がキラキラ光ってキレイだった。私の気分も晴れやかだ! ディロストーポを見ると苦しんでいる様子もなく、普通に寝ている感じだった。後でいっぱい青い実を採って来るからね。ちゃっちゃと食べて、素早く片付け、そしてミントとオルを連れて青い実を取りに出掛けたよ。


 昨日ベッドに入ってから考えたんだけど、もしイラベーアの親が子イラベーアを探していたりしたら危険なので、子供たちはお留守番。って思っていたけど、ミュレーさんが子供たちにたくさんのお手伝いとお勉強を用意していたよ。うん、昨日物凄く怒っていたからね…しばらくは探検とかは無理だよね…御愁傷様。


「ねぇ、昨日のイラベーアは子供だったでしょ? だったら親イラベーアは探していたりするのかな?」


『子供って言っても独り立ちしていたホッ! だから親は別の場所にいるホッ』


「そういうもんなんだね…でも他の魔物もいる訳でしょ? ちゃんと警戒してね」


『ちゃんとしてるホッ! でもイラベーアは暴れん坊だから他の魔物はあまり近づかないホッ』


「ふーん、じゃああの辺りで実を採っていても大丈夫かな?」


『ふん、魔物が出る場所では警戒をといてはならぬわっ! いつ何が起きてもおかしくないんだぞ!』


「ですよね…はい。キッチリ警戒して実を摘みます!」


って敬礼してみた。


『はぁ~ありさは何をやっておるのか…真面目にやれ!』


「はぁい、わかりましたぁ」


少しふざけたら呆れられてしまったよ。


 昨日の場所に着きお目当ての青い実を見つけた。もっと詳しい情報を得るためにスマホで検索! 


アクアベリー、非常に酸味があるが、酔い覚ましや気付け薬にもなる。煮ると甘くなって美味!


へぇ~甘くなるんだ…アイシャにお土産に持って帰ってジャムでも作ってもらおうかな? それならたくさん必要だね! ディロストーポの分と私達の分。ミントと黙々とアクアベリーを採ったよ。


 近場に無くなったので、少しずつ元いた場所から動いて採っていると、草木の隙間からキラキラと輝く何かを見つけた。手で草を避けて見てみると宝石の様に輝く石だった。色とりどりの宝石がバラバラと散らばっていた。わぁ~綺麗! 何でこんな所に宝石が? と思っていると無数の羽音とミントの怒鳴り声が…


『バカ者が! さっきも警戒しろと言っただろう!』


ミントが怒っている。慌てて後ろを振り向くと剣を構えたミント…私の頭上にはたくさんの黒い鳥の魔物…。アレっこれってオルを襲ってたコルヴァロ? 見かけもカラスだけど、キラキラ光る物を集めるのもカラスと一緒? そっか…ここはコルヴァロの寝床なんだ! あちゃーやってしまった。警戒していたつもりだったのにぃ。


 ミントは剣でバッサバッサと斬り落としていく。オルも頭上で戦っていた。


「ごめーん」


そう言って手から大きめの炎を出した。まるで火炎放射機の様に…。

ゴメンねコルヴァロ…あなた達のお宝を…でもこれが弱肉強食のこの世界。宝石は有り難く頂いて行きます。片手で火炎放射、片手で宝石を拾い集め収納に投げ込む。火がついたコルヴァロはキラキラとした魔石を落としながら燃えていった…。


 コルヴァロを殲滅した後はミントに説教を受けた。


『だから警戒は大事だとあれだけ言ったのに…何故一声かけないのだ! 勝手な事をしおってからに』


「ごめんなさい。次からは気をつけます」


激怒しているミントに謝りまくった。


『コルヴァロだったから良かった様なものの、アレがもっと大きくて狂暴な魔物の巣だったらどうなっていたか…もっと考えろ!』


オルは気まずそうに魔石を拾ってくれていた。山を下りながらもまだまだミントのお説教は続く…アレは…コルヴァロによる罠だったのか…。

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