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83話 土魔法と温泉

 窓からの暖かな日差しに目を覚ます。寝袋から抜け出し伸びをする。はぁ~なんか身体が痛い…そういえば昨日は温泉を掘るのに頑張ったんだっけ? 無理な体勢で作業をしたからしょうがないか…。なんて考えているとドアの向こう側から声が聞こえてきた。


「ほらっ! あんた達! 朝だよ。さっさと起きな!」


 朝っぱらから元気だなミュレーさんは…私たちも怒られないように急いで身繕いを済ます。


「おはようございます、ミュレーさん」


「おはよう、昨日は後片付け任せて悪かったね。それより朝ご飯の用意手伝ってくれるよね?」


「もちろんですよ。昨日の残りもまだありますし…」


「じゃあとっとと作るよ」


「はい」


 ミュレーさんとアイシャと私で朝食の用意、食べて片付け、木こりのみんなはいそいそと山に向かって行った。私たちは手分けして洗濯と掃除をしてから温泉のある川原に向かったよ。


 私以外のみんなはせっせと温泉を掘っている。その場から少し離れた所に移動して早速土魔法を試してみよう! 確か…魔法研究所のブラムさんにイメージが大切だって聞いたっけ。頭の中で露天の岩風呂をイメージして…魔力を込めてみた! すると、ボコッと音がして石の下に穴があき石が下に崩れて湯気が勢いよく吹き出した。あ、危な…もろに蒸気を浴びていたら大火傷だったよ…。次は気をつけよう…30×30センチメートル位に穴が掘れたのでここで温泉蒸し料理が作れそうだ、後で何か試してみるかな…。


 みんなの元に戻ってその場を離れてもらったよ。さっきの状況に腰が引けて変な姿勢だけど、強めにイメージして魔法を発動させるとボコッボココッと音がしてあっと言う間に温泉が掘れた! 後は下に石を敷いて周りに岩を置き、川から水を取り入れる道を作れば温泉が出来上がる! うわぁ~何かテンションあがってきたよ! 川原だから石も岩もたくさんあるし、人手もある。ミントには大きな岩を、アイシャと子供たちはせっせと石を、オルは嘴を使って石をキレイに並べて敷き詰めてくれたよ。


 私は石をよけて道を作り温度を調節して、湯船の周りに平たい岩を並べて水を掛けてタワシで洗ったよ。こうすれば湯船からあがっても足に土がつかないし着替えも置いておけるよね。そういえば荷物を入れているプラスチックのバスケットがあったっけ? みんなから離れた所で収納を確認してみると、やっぱりあった。荷物を退けてバスケットだけコピーしてっと、これに着替えを入れる様にすればバッチリだね! ついでにタオルとお風呂セットもコピーしてバスケットに入れて置いた! これでいつでも気軽に温泉に入れるってもんだ!


 後ろを振り返ると子供たちとアイシャが服を脱いでいたよ…。子供たちはアイシャに任せて、私は温泉蒸し料理に取り掛かろうかな。私が持っているステンレス製のザルなので、そこに先程見つけたタケノコに似た何か…と収納からとうもろこしとかなり前にやっつけたサメの様なブリっぽい魔物の身も一緒に蒸してみよう!


 ところで何故ステンレス製のザルを持っていたか…答えは簡単! 出掛けにザルに入っていた茹で卵をザルごと段ボールに入れて来たから…お母さん、おばあちゃんザルごと持って来ちゃってゴメンね…こっちで大切に使わせてもらうからね!


 うーんそろそろかな? 上に乗せていた鍋のフタを取って竹串を刺してみる。おお~軟らかくなっている…試しに1口…ふっくらとしていて、素材の旨味をギュッと凝縮した感じ。味付けはシンプルに塩だね!1人で味見をしていると後ろから視線を感じる…振り向くとそこには…

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