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79話 寄り道して良かったよ~

いつもご愛読ありがとうございます。次週はお休みさせていただきます。次の更新は5月9日を予定しておりますので、よろしくお願い致します。

 朝、起きてからみんなと話し合い、そろそろこの町を出てお宝の眠る山に向かう事にしたよ。広場で炊き出しの朝食をご馳走になった後で、ローグさんやダンシェルさん、町の人達に挨拶をしてホーレイの町を後にした。


 春のようなポカポカした陽気にオルは飛んでこの車に着いてきてる。窓を開けて爽やかな風を感じつつひた走る。確かあの山までは2日かかったっけ? 


 途中、岩壁の下に緑と黄色い何かを見つけた。車を停めて近づいてみると、それは黄色いイチゴの様な物だった。オルが近づいて来て


『ホッそれはレモンベリーだホッ! スゴく美味しいんだホッ』


と教えてくれた。レモンベリーか…レモンの様に酸っぱいのかイチゴの様に甘いのか?


「ねぇ、これって人が食べても大丈夫かな?」


『大丈夫だホッ。昔、姫様がお城の地下の庭園で摘んで食べてたホッ!』


「へぇ~あのお城に地下庭園なんてあったんだ…」


「僕も何度かご馳走になったから美味しいって知ってたんだホッ」


それならと1粒取って食べみた。柑橘系の爽やかな香り…蜂蜜のような甘さ…普通のイチゴとは香りも甘さも違うからちょっと頭が混乱するけど、スッゴく美味しいのはわかった!


 手に5粒程にぎって車に駆け寄りアイシャに渡そうと手を開くとどす黒く変色したレモンベリー…?


「何で? さっきまではキレイな黄色だったのに?」


『それは取って直ぐじゃないと食べれないホッ…僕が行った事のある所ではこのレモンベリーを食べる為だけにレモンベリーの生えている場所に村を作った所があった位だホッ!』


「そっ、そうなんだ…じゃあここでしか楽しめないんだね…でも、私の収納なら…」


 ダメもとでやってみよう。空の段ボールに取っては入れ、取っては入れ…すぐ横ではアイシャとミント、それにオルもレモンベリーを食べていたよ。指先を黄色く染めながら…。一旦手を止めて私もレモンベリーを食べていく…。


「う~ん、甘くて美味しい…手と口が止まらないよ~」


近くに生えていたレモンベリーが無くなってしまった…ちょっと食べ過ぎたかな? 


 収納に手を突っ込み1粒取り出してみるとそこにはキレイな色をしたままのレモンベリー。やったね! この収納なら大丈夫そうだ。場所を移動してたくさんのレモンベリーを収穫したよ。まぁ食べる時は直ぐに口に入れなきゃだけど…。いや~思わず時間を消費してしまったけど良い寄り道だったね。


 再び車に乗り込み出発する。暫く走ると前方に魔物の群れがいた。草を食べている所を見ると草食の魔物だね。牛っぽい大きさで鹿のような角を生やしている。オルに聞いてみるとあれはオグロンガと言う魔物らしい。草食でおとなしいって事しかわからないってさ。なので、車を停めてスマホで写すと説明が出てきた。オグロンガ、草食でおとなしい魔物。食用、角は武器や装飾に、皮は毛皮や敷物に重宝される…。へぇ~食べれるんだね…ちょっと狩ってみようかな。


「みんな行くよ!」


そう声をかけ外に飛び出してみたけど、えっ? っていう顔をしたミントとアイシャ…オルは外にいたから私に着いてきてくれてるけど…


「はやく~今日の夜ご飯のおかずがぁ~」


と叫ぶと苦笑いしながら車から出て来たよ。みんなで何とか3匹確保できて良かったよ。


『あのなぁ、狩るなら狩るって言ってくれないと…突然行くとか言われてもなぁ…』


「そうですよ、スマホを見ていたかと思ったら行くよって…驚いちゃいましたよ…」


「ハハハ…ゴメンね。スマホを見たら食べられるってわかって確保しなきゃって…次からは気をつけるね」


ミントとアイシャに呆れられてしまったよ。

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