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78話 穏やかな1日

 さてホーレイの町での用事も終わったし、いつ出発しようかな? でもミントは建築のお手伝い、オルは町の近くを見回り中。アイシャは奥様方と炊き出しのお手伝い。私は1人でダンシェルさんの古家の横の空き地にテントを張ってお留守番中。


 今日は商人の息子さんに頂いたフォベロの牙で首飾りを作ろうっと! 先ずは頭の中でデザインを考えて…必要な物を収納から取り出して並べていく。革ひもでしょ、四角くカットされた大きめのスクエアビーズ。オーズリッチの羽。出来上がりはエスニック風というかインディアン風というか…な出来上がりになった。


 私は、前の世界に居た時に両親からプレゼントで貰ったコインのネックレスを着けているので、今回の首飾りはミントにプレゼントする事にしたよ。想像してみるとスゴく似合いそう…。うーんと伸びをしてネックレスを貰った日の事を思い出す。


 あれは誕生日の日だったよね? 家族みんなでご飯を食べに行って…プレゼントを貰って…お腹いっぱいで通った商店街。お肉屋さんから唐揚げの良い匂いがして…食べたくなって買って帰った。


「ありさ、まだ食べるの? 貴女さっきお腹いっぱいって言ってたじゃない。もう、この食いしん坊は誰に似たのかしら…」


なんて笑っていた母。


「いいじゃないか。こんなに美味しそうな匂いがしていたら僕も食べたくなってきたよ」


と父。


「ハッハッハ、食いしん坊の遺伝はお前だな?」


「少しお腹がぽっちゃりしてきたわよ、気を付けなさい」


おじいちゃんとおばあちゃん。思い出したら悲しくなったけど、お腹も空いてきた。


 よし、一昨日の残りのオーズリッチのお肉は唐揚げにしよう! あっ…流石に唐揚げ粉は無い…。よし、竜田揚げにしよう! 


 ビニール袋に一口大に切ったお肉を入れて、すりおろしたニンニクとしょうが、醤油とお酒、塩胡椒を入れてモミモミ、モミモミ…鍋で油をあたためて片栗粉をまぶして揚げていくよ。沢山作って夜の炊き出しに加えて貰おう。


 どれ? ちゃんと揚がっているかな? 味見、味見。んー美味しい! 2個目を食べようとすると、視線を感じる…バッと振り向くとダンシェルさんとモニアが古家の入り口から覗いていたよ…。


「あの今日の夜の炊き出しに少し出そうと思って作ったんですけど、良かったら味見してみます?」


2人とも凄い勢いで首を縦に降って古家から飛び出してきたよ…。


「アチッ! アチチ…でもカリっとサクッと肉汁ジュワっと…う…旨い!」


「フハっ、熱いけど美味しい!」


2人の食べっぷりを見て、もう少し揚げた方が良いな…と追加を揚げた。


 大きなお皿6枚分の山盛りの竜田揚げをダンシェルさんとモニアに手伝ってもらい炊き出しの準備をしている広場に運んだよ。炊き出しの準備も既に終わっていて、料理やパン等が並んだ隣に置かせてもらい、配膳はアイシャに任せた。


 炊き出しは学校の給食のような感じで町の人々が木で出来たお皿を持って並んでいる。そのお皿に奥様方がパン、メインの料理 (ちなみに今日は魚の塩焼き) をのせて、茹でた野菜と唐揚げを盛って広場のアチコチへ。後はスープ担当の奥様達が木の器にスープを入れて回ってた。


 私達も料理をもらい夜ご飯! 塩焼きも程よく焼けていて身もホロホロで美味しいし、野菜もほっこりといい塩梅! そして待望の唐揚げ…1人あたま3つだけど、カリっサクッでうまー! へへへ…実は収納に大皿1枚山盛りの唐揚げが入っているんだよね…収納の中では揚げたてのままなので、後でコッソリ食べよーっと!


 後片付けをした後は何時もの剣の稽古と町の見回り、それから温泉でゆったりした後車に戻って寝たよ。ふぅ~今日も1日楽しく過ごせたよ。

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