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72話 2度目の晩餐会

 本日、二度目の晩餐会…。午前中は部屋の片付けと荷物の整理と眠り続けている姫様のお見舞い…


「姫様、必ずこの呪いを解く薬を探して来ますからね…もう少々お待ち下さいね」


『絶対に絶対に探して来るホッ…それまでどうかこのままで…ホッ』


用事を済ませた私達は夜の晩餐会の事を考えて昼食は少しだけ頂いた…。うん? 食べないって選択肢は無かったよ…。それからお風呂に入り、ドレスの着付けとかヘアメイクとか色々やっていたらもう夕方だよ…。前回は食べるのに夢中だったけど、今日はお世話になった人達にお別れの挨拶をして回ろうと思う。


 会場に案内され王様、王妃様と話をして王子様方とも話をしたよ。


「ありさ…本当に行っちゃうんだ…寂しいなぁ」


「また会えますよ。それより記念に一緒に写真撮りませんか?」


「写真?」


「そうです。う~ん精巧な絵と言うか、風景を切り取る感じなんですけど…試しにやってみましょう」


「それでどうすればいいの?」


王子様方に私の前に立ってもらって3人でスマホで撮ったよ。


「ほら、綺麗に写っているでしょう」


「わぁースゴい。これってこっちのスマホでも出来るの?」


「出来ますよ、取り敢えず王様にお願いしてお借りしましょう」


撮った写真を王様、王妃様に見せると


「凄いですね、それでは私達も…」


と言って撮影会が始まった。


 その場から解放された後は、騎士団長達の所へ行き、挨拶と撮影。なんだかんだで楽しかったし、少し酔った勢いで各団長と少しだけ踊ったよ。いつの間にかスマホはアイシャの手にあって写真撮られてた…。良い思い出になるかな?


 その後、アイシャはカロンさんとお料理談義に花を咲かせていたし、ミントも騎士団に囲まれて戦闘談義してた…。オルは料理を摘まんでいたっけ…。


 楽しい夜も終わり部屋でドレスを脱ぎ、今はアイシャとお風呂に入っていた。


「少し不便だったけど、ここの生活は楽しかったですね」


「そうだね…好き勝手出来なかったけど楽しかったよ。明日からはまた旅に出るから違う不便さがあるけど、宝探しとか食材探しとか楽しみだね」


「うん。明日からもよろしくお願いします」


「こちらこそ。頑張って行こう!」


 翌日はパッと目が覚めて朝食を取った後、車に向かうと城門の前に騎士団が整列していた。お城の扉の前には王様と王妃様と王子様方。挨拶をして握手して車に乗り込むと門が開き、騎士団が敬礼してくれた。魔法研究所の人々は紙吹雪を舞い散らす。長い様で短いお城の生活が終わり、やっと旅に戻れる日が来たのだ! 車の窓を開け周りに会釈しながらお城を後にしたよ。涙が出てきたけど、こっそり拭いた。何度もお別れして来たけどやっぱり慣れないよね…。


 街を出てからお気に入りの曲をかけ、お宝があると噂される山に向かって走り出す。あの時の木こりのおじさん達は元気にしているだろうか? 復興中のホーレイの町はどうなっているのだろうか? 


 大地にはもう白い雪の様な物は無く、あちらこちらに緑色の植物が見えていた。そういえば気温も少しずつ暖かくなってきていて、前の世界で言う春が来たんだ! お気に入りの曲と春の訪れに悲しい気持ちも吹っ飛び、何だかウキウキしてきたよ。

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