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70話 城内をドライブ

 昨日の晩はスマホが何度か鳴っていたみたい…。私は稽古にお風呂にと部屋に居なかったから、朝スマホを見て気づいたよ。


 みんなで朝食を食べに行ってから車に向かったけど、まだ誰も居なかった。軽く体を動かしていると、ライアスさんと王子様方と数人の護衛がやって来た。


「おはようございます。今日は少しの時間ですが、よろしくお願い致しますね」


「おはようございます。どうか、王子様方をよろしくお願いいたします」


と、ライアスさんが言うと、王子様方が車に走り寄って来た。


「早く、開けて~」


「第2王子様、先ずは朝のご挨拶では?」


「あっ! そうか…おはよう~早く開けて乗せてよ!」


第1王子とライアスさんがふぅ~っと肩を落として苦笑い。第1王子は


「ありささん、おはようございます。今日はよろしくお願いします」


と丁寧に挨拶をしてくれたよ。うんうん、流石お兄ちゃん。


 第2王子がドアをガチャガチャやっているので、スマートキーでロックを解除させるとニコニコ顔で


「それ貸して! 僕もやってみたい」


まぁ子供だもんね、色々やってみたくなるよね…。


「少しだけですよ、余りやると壊れてしまうかも知れないし、車に乗る時間も短くなるかもしれませんよ」


と言うと2、3回開け締めして返してくれた。


「じゃあ早速乗って下さい、ちゃんとベルトを着けるんですよ」


2人の王子は車に乗り込みシートベルトをしてこっちを見てる。エンジンをかけ、窓を開けて護衛の人にこの周辺を軽く走りますね。と声をかけ、車を走らせたよ…同じ所をグルグルと…。


 第1王子が


「やっぱり凄いですね…もっと一緒にお出掛けしたかったなぁ」


としんみり言うと、第2王子が


「うん。もっともっと出掛けたかった。でも電話? したら直ぐに戻って来てくれるんでしょ?」


「えっ? それは…遠くに行く予定なので、すぐに戻って来る事は出来ないし、昨日は実験の様なものだったから電話をかけれたかも知れないけど、遊びで使って良い物ではないですよ」


「じゃあもうありさとはあんまり会えないの?」


「うーん、会えない訳じゃないけど用事が無いと戻って来られない…かな?」


「ええ~ず~っとこのお城に居てよ!」


「私たちにはやりたい事も、やらなくちゃいけない事もあるからそれは無理ですよ」


その言葉で第2王子が泣きだしてしまったよ…。それを見て第1王子が


「泣くのはダメだろ、僕だってもっとずっと居て欲しいけど、ありささん達は仕事があるんだ! でも…お城に来た時には、また乗せてくれる?」


「はい。それまではちゃんと王様や王妃様、ライアスさん達の言う事を聞いて立派な王子様になっていて下さいよ、楽しみにしていますから…」


「うん。わかった、頑張るから約束だよ…絶対だよ」


「ええ、約束致します」


 それから暫く走って車を止めた。私は第1王子にスマートキーを渡してロックをお願いしたよ。第2王子がやっていたのを横目で羨ましそうに見ていたのを知っていたからね。第1王子は目をパッと開いて嬉しそうにロックしてくれた。王子様方は護衛の人達とチラチラと車を振り向きながらお城に戻って行った。


 さてと、もうすぐここを後にするからアチコチに置いていく物をコピーして回ろうかな? コピーを終えたら王子様方に何か手持ちの物でプレゼント出来る物は無いか考えてみようっと!

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