66話 スマホで実験してみる
幼神様にコピーしてもらったスマホを使って、何が出来るのか実験してみる。まずは1番重要な通話、アドレス帳には私の家族や友達、職場の電話番号があった…なるほど、そのままコピーされているみたいだ。全て消した…私の物には残ったままだけど。
元のスマホの電話番号を登録しようとしたけど、番号が一緒だよね…? 試しに通話のマークを押して、私の番号にかけようと0を押すとすぐに私のスマホが鳴った! そっか…0を押すだけで繋がるのか…だったらこの先もっとスマホをコピーする事になった場合は1とか2で繋がる様になるのかな? 今度試してみようかな?
次は、カメラを使ってみた。ちゃんと写真も撮れたので、今撮った写真を見ようとフォルダを開いてみると、SDカードに入った今までの画像が全部あった! もう会えない家族や友達…旅行先の風景…しばらく眺めていたら涙が出てきたよ…。車に籠り泣いていたらドアをコンコンとノックする音…窓の外にはミントが立っていたよ。涙を拭いて外に出るとアイシャが心配しているぞ…と。
「ごめんごめん、前の画像を見ていたらさ…ミントは一緒に居てくれて良かったよ」
『ほら、夕食の時間だぞ。ガルダ団長も待っているのではないのか?』
「あぁそうだった、よしっ! 食堂に行こう」
両手で頬をはたき食堂に向かった。
食堂に着くと既にアイシャもガルダ団長と副団長と一緒にいたよ。自分の分の食事を受け取りみんなの近くへ。
「遅くなってすみません、それで…」
「いやいや、先ずは食べましょうか」
と副団長が言ってくれたので、お言葉に甘えて…半分くらいを一気に食べた。
それを見たミントが
『お主と言う奴は…』
と笑っていた。水を飲んで一息つくと、団長が
「それで、この城を出て旅に戻るとか…最初に相談して欲しかったな…」
「すみません…うっかりしてました。少しでも早く旅に出たくて…」
「まぁ相談されても引き留めていただろうな。近頃はミント殿の訓練のお陰で我々騎士団も強くなってきたのだ。だからもっと強くなる為に訓練を指揮して欲しいのだが…」
だよね…引き留められるのがわかっていたから直接王様にお話したのだけど…。
『ありさは時々戻って来ると言っている。それまでは精進し各々で稽古するのだ。戻って来た時にまた、訓練をしようぞ』
「うむ、その通りだな。いつまでも頼っていてはダメかもしれぬな…我々騎士団も気を引き締めて訓練に励むとしよう。ところでこの城を出る許可は取れそうか?」
「それは大丈夫だと思います」
なんせこちらには幼神様がついているので…フッフッフッ!
「そうか…だがこの国にいる限りまた、何処かで…今日も稽古はするのだろう? 俺達も参加させて貰おう」
夕食の後、少し休憩。コピーしたスマホのフォルダから画像を全て消して、フォーマットしてSD カードをコピーしたよ。データが消えると嫌だから私のスマホに入れ替えて元のSD カードは大事にしまっておこう。ところで…一体誰に使い方を教えるべきなのか…側仕えのライアスさん? それとも王様? まぁ一緒に居る時に教えておくか…。
ミントから声がかかったので、みんなで稽古をしたよ。団長に王様ともう一度話がしたい事を伝えて今日は解散!
明後日に約束がとれたので、アイシャとスマホで通話実験していると、赤の団のグラッド団長がやって来た。
「オーイ、元気にしてたか? もうすぐこの城を出ると聞いたんだが…もういっちまうのか?」
「そうですね、もうすぐ出たいと思ってますけど…」
「そうか…いっちまうのか…寂しくなるな。ところで何やってんの?」
「いや~王様に連絡が取れないと…って言われたので連絡が取れる様に実験中でして…」
「それで連絡が取れるのか?」
「はい、今、アイシャは部屋に居るのですがちゃんと会話出来てますよ」
「ほぉ~俺にも貸して!」
「はい、どうぞ」
グラッド団長はアイシャと会話が出来て驚いていたよ。
「スゴいなぁ遠くにいても話が出来るか…これがたくさんあれば伝令係とかいらなくなるな…」
とか言って感心してる…。チラチラ此方を見ているけど
「すみません、今のところは無理ですよ」
「だよな~」
と言いながら仕事に戻って行った。




