51話 聴取の続き…
今日も私·だ·け事情聴取があった…私は幼神様が言っていた、この国に悪い気配が漂っていること、そしてこの国と協力してそれを阻止する事を御神託として承った事を伝える。
その間ミントは騎士団の訓練に連れ出され、アイシャは騎士団の料理担当リーダー、カロンさんに手際の良さを買われ、カロンさん達と料理の研究らしい…。オルは久し振りのセロの街だっ! て言って飛んで行った…。何故私だけ…。
色々と誤魔化す事、数時間。なんとか納得してくれたみたい。途中、モノクルをはめた研究者タイプの男がやって来た。
「これが終わり次第、乗り物? の所に来てほしい」
と言って去って行った。
聴取が終わり、案内された騎士団の食堂へ連れていかれる。そこにはミントとアイシャも居て、既に昼食をとっていたよ…。
「はぁ~疲れたよ。この後は車に来いって言われているんだよね…一体いつ終わるのやら…」
「大変でしょうけど頑張って下さいね。私は午後もカロンさんの所でお手伝いです。お料理の研究は楽しいですよ」
『拙者もまた訓練に付き合うとしようか。もっと強くなって貰わねば…。ではまた後ほど…』
食べ終えた2人はお盆を片付けて食堂から出入口に向かう。
愚痴る相手が居なくなってしまったので、ゆっくりと昼食でも食べようかと思い2人の後ろ姿を見ていると、モノクルの男が出入口からチラチラとこちらを見ていたよ…。ご飯くらいゆっくり食べさせてくれても良いと思うのだけど…。仕方ないのでさっさと食べ終え、片付けてモノクルの男と一緒に車に向かった。
車の側には既に3人の研究者っぽい男達が待っていたよ。そして私は説明を始めた。
「これは車と言う乗り物で、5人乗れます…」
って言うか、何を話せばいいのやら…。取り敢えず、スマートキーを取り出して見せる。
「これはこの車を動かす為の物です。今はロックしているので開かないのですが、このキーのボタンを押すと…」
ガシャっという音がしてロックが解除される。
「おお~これはどういう原理ですかな?」
とか
「不思議だ、どうなっているのだ」
とか目を輝かせている。
正直な話、私ってシートがフルフラットになるやつで、燃費も良く小回りのきくコンパクトカーで探してもらって買ったんだよね。だから性能とか細かい事は良くわからないんだけど…。神様に改造もしてもらったし…。なので動かし方はわかるけど…それ以外の事はわからないと素直に言う事にした。
ドアを開けて車に乗り込みエンジンをかけたり、音楽を鳴らしたりナビをつけて見せた。
「ほぉ~これは研究のしがいがありますなぁ」
なんてニコヤカに言っているけど、多分無理だろうね…元の世界の技術だから。私も詳しい事はわかっていないのだし…。
結局、日が落ちるまで色々とやっていたけど暗くなってしまったので今日はお仕舞いらしい。明日も! って言っていたけどモノクルの男が明日は王様と謁見する予定になっているらしいから無理だろうと…。そっか、明日は王様と会えるのか…王様になら正直に話した方が面倒が無くっていいかもしれないなぁ。信用出来るのならね…。ミントに相談してみるかな。
部屋に行くとミントとオルは既に戻っていたよ。アイシャはまだカロンさんの所に居るらしい、ちょうど良かった。実はまだアイシャにも私が異世界から来たという事を教えていないからね。
「ねぇミント、明日は王様に謁見するらしいんだけど、正直に話そうと思うんだ。どう思う? やっぱり色々と隠した方がいいかな?」
『それはありさの好きな様にすれば良かろう。その結果どうなろうと拙者は側にいるからな。それに王にその話をするならばアイシャにも言った方が良い。アイシャはもう立派な仲間じゃろ。他の奴の口から伝え聞くよりはありさから直接の方が良いと思うぞ』
「そうだよね…他の人から聞くより、私からの方が良いよね。結果アイシャが離れる事になってもそれはそれでしょうがない…か」
『まぁ、そうはならないと思うがな』
『ホ~ッ。異世界から来たのか…僕も知らなかったんだホッ。神様と親しく話していたから何か秘密があるとは思っていたホッ。でもアイシャが離れるのは多分無いホーッ』
あっ、そうかオルにも言ってなかったわ。
「オル、今まで黙っていてゴメンね」
『関係ないホッ! ありさはありさだホッ』
アイシャもそう言ってくれるといいなぁ…。




