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46話 セロの街の騎士

 あぁ~今日は晴れていて少し暖かく感じるよ。白い物も少し解けて土や草もチラホラ見える。


 セロの街を目指して走っていると、遠目に鎧を着てダチョウの様な魔物…確か前に見たことある…シュトラだっけ? に乗った騎士? とかフローズンハウンドの茶色と言うか、土系の大きな犬? クレイハウンドが牽いている馬車の様な物を見かけたよ。どうやらホーレイの町へ向かっているみたい。復興のお手伝いに向かっているのかな?


 見ていると、動きを止めシュトラに乗った騎士たちがバラバラと散開した。うん? こっちに来てる? 気のせいだよね…でもこちらから見えているって事は向こうからも見えているって事で…どうしようっ⁉


 このままセロの街方面に走るか、近くの林に隠れて様子を伺うか…ってか、あのシュトラ速い…シブーチの町にいたシュトラと似ているけど、色が違うし速さも全然違う…乗っている騎士も剣を抜いてるし…ヤバイヤバイ! 


 どんどん距離も縮まって林に隠れる事はもう無理だ。おもいっきりアクセルを踏んでセロの街に向かおう。無我夢中で走らせていると、前方からもシュトラに乗った騎士たちが…どうやったら猛スピードで走っている車に追い付けるのやら…何かズルい‼ 前方のシュトラと騎士たちを避けようとスピードを落としたところで、囲まれてしまった。


 隣を見ると突然のスピードに驚いて固まっているアイシャと後部座席で犬に戻っているミント…目を閉じてジッとしているオル…しょうがない…。私は両手を挙げ車から降りた。シュトラは聖域に入れないようで、騎士たちはシュトラから降りて剣を突き付けてきた。


 はぁ~何てこったい! 黙っていると1人の騎士が話し掛けてきた。


「貴様は何者だ? このデカイのは何だ」


「私はシブーチの町で冒険者登録をしたありさと申します。怪しい者を捕らえたので、セロの街に引き渡しに行くところでして…」


「怪しい者を? 貴様らも大概に怪しいが…」


「そうなんですけど、今朝まではホーレイの町で復興のお手伝いをしていましたから、ギルド長のローグさんに聞いてもらえれば…シブーチの町のギルド長のアントンさんとか…」


「あぁ貴様が不思議な乗り物で旅をしている者か…すでにアントンから話は聞いているが…怪しい者を捕らえたと言っておったが…」


「はい。パオロ村やホーレイの町に魔物を召喚したローブ姿の男たちのうちの3人を捕らえております」


その騎士は車の中を覗いた。


「そんな者は居ないじゃないか! 我らを欺くつもりか」


「いえ…信じて貰えないかもしれませんが、空間収納に入っておりまして…ここで出しても良いですけど、どうしますか」


 その騎士が考えていると後からやって来た違う鎧を着た騎士が


「……いや…奴らは魔法を使うだろう。ここで出されてもな…魔法が発動しない場所で出してもらうしかない…大人しく我らに付いてきてもらおうか。その娘は此方で預かるぞ」


そう言って助手席のアイシャに手招きした。


「アイシャは私達の大切な仲間です。酷い事はしないで下さいね。もしアイシャに傷をつけるような事があったら…私達は絶対に許さない」


 アイシャは車の中でどうして良いのかわからずにオロオロしてる。


「君達がセロの街まで大人しく付いて来るなら、娘を傷つける様な真似はしないと約束しよう。私はこのセルリアン騎士団を預かっている団長のガルダと言う」


団長を見ていると力強い紅いオーラが見えた、悪い感じはしない。


 私は助手席のドアを開けアイシャに話しかける。


「アイシャちょっとの間、団長さんの言う事を聞いてほしい。セロの街までだからガマンしてね。絶対にアイシャは守るから」


「うん、わかった。ありさの事信じてるから…」


 団長は副団長らしき騎士にアイシャを任せるとシュトラに乗りセロの街に向け走り出した。私はその後を追い車を走らせる。

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