32話 再び登場 バリーさん
今は…車の時計で午前3時になってる。外からはトスン…パラパラ…トスン…パラパラ…雪の様なものが降っては崩れ、降っては崩れしていた。
時折フローズンハウンドと言う魔物の遠吠えが聞こえる。フローズンハウンドってどんな感じの魔物なのかな? イメージ的には白い氷の狼なんだけど…そういえば、うちのペットだったワンコのチョコとミントは元気でいるかな? カッコ良くて賢くて、毛がサラサラで大きくて…あぁ~思い出したら会いたくなっちゃったよ。こっちの世界にもペットに出来るワンコが居ればいいなぁ。って、まだ起きるには早いよなぁ。
用を済ませてもう1度寝た…次に眼が覚めたのは7時頃だった。アイシャは寝袋の中でゴロゴロと、オルは羽を広げて毛繕いをしていた。
「おはよう! 今日も寒いね」
「おはよう。今日はどうするの?」
「そうだね、取り敢えず外の様子を見てから決めよう。車で走れそうならエミーレ湖に向かおうか」
寝袋を出て着替えて外に出てみる。もう雪? は降っていなかった…けど、地面は真っ白だったよ。触ってみるとサラサラと冷たい。かき氷のようで、ちょっと美味しそう!
この感じなら行けるかな? 朝食は簡単にカップラーメンで済ませたよ。アイシャは
「初めて食べた。チュルチュルしてて美味しいね。身体も温まったよ。コレって何処に行けば手に入るの?」
って聞かれてしまった。うん。初めての味だよね。ゴメン今はまだ話せないなぁ…。
「ちょっとね…そのうちね…」
車内を片付けて、さぁ出発! 恐る恐る車を動かすと、タイヤが滑る事なく走れたよ。地面が白くて下がどうなっているかわからないので、ゆっくり休み休み走る。
途中、白い平原を走り抜けるフローズンハウンドを見かけたけど、思った通りの姿だったよ。カッコいいなぁ、ペットに出来たらって思ったけど、オルに
「フローズンハウンドは近付くものをブレスで凍らせて食べる魔物だホッ、ありさは凍りたいのかなホッホッ」
っと言われてしまった。うん。遠目で見て満足するよ。
何日かかけてやっとバリーさんのいる村に着いた。ずっと気をつけて走っていたので、どっと疲れが出てしまった。
「やぁいらっしゃい。外は寒かっただろう。我が家でゆっくりしていって下さい。ちょうどカウリットのスープが出来たところだ」
「すみません。お世話になります」
「さぁさぁ早く暖炉の前へ」
「ありささんいらっしゃい。私、呪いが解けて元気になってちゃんとお家のお仕事手伝っているよ。今日のスープも私が作ったの。食べて食べて」
「ありがとう。元気になって良かったね。お手伝いも頑張っているんだね。エライなぁ…」
みんなでワイワイ夕食を食べた。
アイシャとバリーさんの娘さんは年が近いからか2人で盛り上がっている。
アイシャがローブ姿の男と出会った場所の事を聞いてくれて、明日案内してもらえる事になった。バリーさんが心配そうな顔をしていたので、絶対に危険な目にあわせない事を条件に許可してもらったよ。
バリーさんと話していると、アイシャと娘さんが村の温泉に行きたいと言い出した。えっ⁉ この村にもあるの…私も行きたいです。
3人と1羽で温泉に向かい、久しぶりの温泉~! シブーチのギルドの温泉が最後だったから本当に久しぶりです! シャンプー、コンディショナー、ボディソープでじっくり洗って…
ヒャッホーお·ん·せ·ん·だぁ~!
はぁ~身体の芯から温まる…疲れも吹っ飛ぶよ~!
ホカホカのままバリーさんのお家に戻り、バリーさんと缶ビールで乾杯! ツマミにミックスナッツとプロセスチーズ…上手~い!
ちなみにアイシャと娘さんは一緒に寝るって部屋に戻っていった。明日はローブの男がいた辺りに何があるのか調べなきゃ…




