24話 マーマン族
シブーチの町に戻った私たちは、ギルドに立ち寄り、デイジーさんにクエストを達成した事とバリーさんの事を簡単に報告してケントス湖に解呪の材料を探しに行くと伝えた。そしてメイン通りで食べ物を買い込みシブーチの町を後にした。
ケントス湖にナビをセットしていざ出発! 車の中には私、アイシャ、テムさんとバリーさんプラスオルで結構狭く感じる。
「アイシャ、これはギルドのクエストじゃないから報酬は出ないけどいいの? 残ってギルドでクエストうけてもいいんだよ?」
「うん、いいの。だってありさと旅するの楽しいし、私じゃ出来る事少ないけどお手伝いしたいもん」
「そっか…でも家族は心配じゃないの?」
「心配だけど弟たちもいるし、村の人たちだっているし…みんな助け合って生きてきたから多分…大丈夫」
「みなさんスミマセン。娘の為にどうか力を御貸しください」
「大丈夫ですよ。早く娘さんの元気な姿が見れる様に頑張りましょう」
枯れた平原やら岩でゴツゴツした場所を通り2日かけてケントス湖に到着した。さてと…お目当てのマーマンは何処にいるのかな?
辺りを見回してみたが靄がかかっていてあまり見えない。
「ねぇオル、マーマンに会うにはどうすればいいの?」
「マーマンは湖の中に住んでいるらしいから叫んでみるとか、何かを投げ込んでみるとか…出て来るのを待つしか無いホッ」
えっ? そんな方法なの…うーんどうしよう。取り敢えず叫ぶとして、何て叫べばいいのかな。『マーマンさん』って叫んでもマーマンは種族名だから多分可笑しな事になるよね…まぁやってみるか…
「すみませ~んどなたかいらっしゃいますか~」
うん。暫く待ってみたけどやっぱり何も起きなかったよ。だよね~。
次は物を投げ込む…っと言っても何を? 湖の中がどうなっているのか解らないけど、何かを投げ込むとか嫌がらせだと思われるかも…でも方法がないのでしょうがない。辺りに落ちている小石を拾って何個か投げてみた。ポチャン………ポチャン……何も起きなかった。
最後の手段は待つ! みんなで話しながら朝食を食べていると、ザバッと水の音がして緑色の頭が出てきたよ。話しかけてみたけど、こちらをジーっと見ている。言葉が通じないかな? オルにお願いしてみると、マーマンとオルが話し始めた。魔物どうし話せるみたいだった。マーマンは陸地に上がってきて、
「ナンカ ヨウカ」
と喋った…えー話せるんじゃん。
「ヨウ アル カネ ナラス」
えーっと、用があるならカネを鳴らせって事? カネって…マーマンが指差す方に木にかけたカネがあったよ。なるほどね用事がある時はあのカネを鳴らせば出てきてくれると。
お手数お掛けしてスミマセンでしたね。早速本題に入りますか。
「マーマンの青い髭を少しわけて欲しいのですが…」
「マーマン ヒゲ ダイジ アゲル ムリ キル シヌ」
うーんと、マーマンの髭は大事であげるのは無理。切ると死ぬって事? 髭切ると死んじゃうんじゃ手に入れられないじゃん! 困っていると、
「ナゼ ホシガル ナゼ ヒツヨウ」
私たちは何故必要とするのかをマーマンに説明すると、
「スコシ マツ オサ キク」
と言って湖に戻って行ってしまった。待つ間にオルにさっき何を話していたのか聞くと
「いつもの人族じゃないな。何の用だって聞かれたホッ。いつものって言うのはマーマン族は魚や何かの素材を、人族はマーマン族が必要とする物を交換しているんだってホッ」
人族と上手く共存できてるんだね。魔物って、話の通じない悪いものって思っていたけど、それは間違いだったんだね。そう言えばオルも魔物だっけ。あっ! マーマンが戻ってきた。
「オサ キタ ハナシ キク イイ」
「ハナシ キイタ アオイ ヒゲ ヘンイシュ イマ アオイ ヒゲ モツ マーマン シタイ アル トリヒキ」
へぇ~青い髭を持つマーマンは変異種なんだ。このマーマンも長も髭が緑色だし…死体って…生きていると髭は手に入らないみたいだし、こう言ってはなんだけどタイミングが良かったのかな? それで、取引って…。
「ミズウミ キョウアク サカナ トツゼン キタ カタキ ウテ」
えーっと、湖に凶悪な魚が突然来た? 敵討ちしろって事であってるかな?
「チト オオキイ ワレワレ ムリ タオセ」
「わかりました。大きい凶悪な魚を退治すれば青い髭を頂けるんですね」
やらないとバリーさんの娘さんは助けられない。ならやるしかない! 問題はどうやって退治するか………。




