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閑話 僕が旅を続ける理由(わけ)

 僕はオル。つい先日『ありさ』と言う人族に助けられ『オル』 と言う名前を頂いた者。ありさとデイジーが酔って眠ってしまっているので僕の思い出話を少々話すとしようかな……。


 僕はサフィロサ国の隣のアグマリナの国の端にある森で、コルジァーナの一族として生まれた。一族から色々と教えられ知識を蓄え、更に知識を増やす為に宛のない旅に出た。人族の村や町、魔物たちの住処、色々な場所に行き更に知識を増やした。


 ある日コルヴァロの群れに襲われ(あいつらは真っ黒い故に真っ白なコルジァーナを敵視しているのだ。全く厄介な事だよ。まぁしかし、ありさと出逢えたのもあいつらのおかげだからなぁ…)傷ついた僕はサフィロサ国の中央の城の屋根で傷を癒すべく何日も何日も大人しくしていたのだけど、いつの間にか眠ってしまっていた。


 眼が覚めるとそこには金色の髪をした幼い女の子がいた。その女の子は僕を見て部屋に入れるとポーションなる薬を塗り、食べ物をくれ、そして暖かな布をくれたんだ。人が来るとそっと私を隠し、人が居なくなると話しかけてきた。


 どうやらこの城の姫様らしかった…傷が癒えた僕は外に出してもらい、姫様の為にキレイな花や木の実を持って帰ったよ。姫様はそれはそれは喜んでくれてね、僕もずっと城の屋根に居たよ。


 ある時、城の窓が開くことが無くなった。


「あぁ、きっと姫様は僕に飽きたのだな」


と、寂しく思った。所詮僕は魔物だしね…それからも暫くその場所に居たのだけど窓が開く気配は無かった。そろそろ旅に出ようと思った時、ふいに窓が開いたのだ。


 部屋を覗くと姫様がベッドに臥せていた…あんなにも元気だった姫様が今はその面影も無く痩せこけて…お付きの人の目を盗んで、窓から入り込み姫様の側に行ってみると僕に気付いた姫様は


「ゴメンね。私病気になっちゃったみたい。もっと君と一緒に居たかったなぁ。でも、もう無理みたい。治らないんですって。私はずっとベッドの中だけど、君は自由に生きてね…」


そう言うと眠ってしまった。


 それから僕は城の中を飛び回り病気の事をこっそりと調べたよ。それは、サフィロサ国の王様に恨みを持つある呪い師が姫様に呪いをかけた事が原因だって知った。


 それから僕は森に戻り呪いについて一族に聞いたり、人族の本を読み漁ったり、魔女を探して飛び回ったり…雨の日も嵐の日も暑い日も雪の日も…


 わかった事は、呪いを解くのに必要な素材は7つ。それが何なのかわからない…もう疲れたよ…でもあの時助けてもらった事、姫様との暖かな日々は忘れられない。


 そうして素材集めの旅をしているうちにとある森で不思議な光りを放つ鹿に出会った。その鹿は静かに口を開く


「旅を続けよ。そのうち出逢う。さすれば願いは叶うだろう…」


 その後も旅を続け7つの素材のうちわかったのは3つだけ…後の4つは何なのだろう。


 僕はあの時の光りを放つ鹿の言った言葉を胸に旅を続ける…何年も何年も………


 あれは何時の出来事だったろうか…あの姫様は今、どうしているのだろうか…呪いが解けて元気になっているだろうか…それとも、もう……


 それでも僕は旅を続ける…3つの素材を手に入れる為に…4つの素材を知る為に…あの日出会ったありさと言う冒険者と共に…

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