17話 ギルドで登録しよう
シブーチの町に向け愛車を走らせる。途中、休憩やら町で売るための素材を確保(剣や魔法の練習も兼ねて)しながら…。
「ねぇ、オルって人間の世界の事知ってるの?」
「ホッホー何でも知ってるよ。アチコチの町やら村に遊びに行っているし、何てったって森の賢者の子孫だからホッ」
「そうなんだ。だったら私に色々教えてくれる?」
「ホッホー任せて」
「それじゃあ、先ずはこの国の事をよろしく」
「この国はサフィロサだホッ。ありさが居たパチェット村はサフィロサの一番端っこにあるんだ。中央のセロの町にはお城があって賑わっているよ。サフィロサの王様がいるんだ。シブーチの町はセロの町とパチェット村を繋ぐとちょうど真ん中位にあるかな。他にも町はあるんだけど…」
「説明が長くなる感じ?」
「そうだホッ。」
「まぁ中央に近寄る予定は無いなぁ。色々と聞かれそうだし面倒な事になりそうだし」
「ホッそうだね。もうすぐシブーチの町に着くから先ずは用事を済ませるといいホッ」
「ところでさ、オルは魔物だけど町に入れるの?」
「町に行けば亜人やら召喚士やらがいるから大丈夫だホッ」
「そうなんだ。じゃあ問題ないね」
「でも、町に入るには税金が必要だよ」
「えっお金かかるの?」
「ギルドに入っていれば払う必要は無いけど、まだ入ってないから必要だホッ。ギルドに登録するのも必要だホッ」
「なるほどね。とりあえずは村長さんたちから頂いたお金で払うしかない訳ね。足りるかな?」
「物を売るのも登録が必要だホッ」
「足りなかったらどうしようか…まぁ行ってみるしかないか!」
日が傾いてきた頃にようやくシブーチの町に着いた。車ごと入れる訳もなく、話しかけて来た門番に説明して門の近くに停めさせてもらったよ。車をロックして税を払う、私は銅貨4枚、オルは1枚だった。袋の中にはまだ結構残っているから登録も大丈夫だろう。門番にギルドの場所を聞くと、目の前にあった。
登録の前に預かった荷物を渡すべくデイジーさんを呼んでもらおう。窓口のお姉さんにたずねるとその人こそがデイジーさんだったよ。荷物を渡すと荷をほどき封筒のような物を開けて手紙らしき物を読んでいる。
「荷物ありがとうございます。父からお世話になった貴女の事を頼むと書いてありました。早速登録を始めましょう」
あっ、私の事をお願いしてくれていたんですね、ありがとうございます! 登録は水晶のような珠に手を置き名前を言うと私の情報がカードに書き込まれるみたい。一体どんな情報が書かれているのやら…珠は淡い光りを放ち一瞬で終わった。
ギルドカードには冒険者レベル5。魔法レベル3。剣レベル3。召喚レベル1。呪いレベル2。と書かれていた。んっ? 召喚? 呪い? どういう事?
「ホー魔物を連れているのは召喚士だけで、神様のご加護を授かっているのは呪い師だからレベルが付くのだホッホ」
オルが私にコソッと教えてくれた。
デイジーさんの説明によると、初級冒険者でランクは10段階のうち下から2番目の8だと教えてくれた。ちなみに1番上は0らしい。ランクが上がると待遇も良くなるけど、ギルドクエストも難しくなるし、国からのクエストも義務付けられるんだって。だったらそこそこのランクで旅しながらたまにクエストを受ける方がいいのかな?
色々と聞いているうちにギルドの窓口が閉まる時間になっていたみたいで、デイジーさんに連れられて近くの食堂へ。夜ご飯を食べながら話す事になった。デイジーさんはギルドを出るとすぐにオレント村の事や家族の事を聞いてきたよ。私はわかる範囲で村での事を話す。
「ねぇねぇ、アリーと何やらスゴい乗り物? で出掛けたんでしょ? さっきの封筒の中に妹のアリーからの手紙も入っていてありさと出掛けた事が楽しかったって書いてあったわ。他にもありさのおかげで美味しい物を食べたとか祭が出来たとか…マレッカさんの病を治したとか…ありさってスゴいのねぇ。暫くこの町にいるのなら、宿代も馬鹿にならないから私のアパートにいらっしゃいよ。代わりに私の休みの日にそのスゴい乗り物に乗せてよ」
あの女の子はアリーちゃんって言うんだね。えっ? ドライブに連れて行くだけで宿代を払わなくていいの? ここは1つこの話しにのってしまえ!
「ありがとうございます。少しの間お世話になります」
「うんうん。じゃあ早速アパートに向かいましょう」
デイジーさんのアパートに着きこの世界の麦酒をご馳走になった。う~ん生ぬるいしマッタリしてる…なので、収納しているクーラーボックスから冷えたビールを取りだしご馳走するよ。おつまみはバーベキューで焼こうと思っていたフランクフルトと、オルと拾ったカリディアで!
「何コレ~スゴく美味しいんですけどぉ!」
2人と1羽でお酒もすすみ盛り上がってしまった。オルも飲むと言うかピチャピチャと口を浸けてる…いやぁちょっと飲み過ぎちゃったかな…。明日は町で色々と物を売って、着るものを揃えなくちゃね




