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半年
最寄り駅まで送るだけのつもりだったのだが、結局僕はずるずると新幹線のホームまで来てしまっていた。
「ありがとう、もういいよ」
振り返った義兄が、僕が引っ張っていたスーツケースに手を伸ばす。離すまいと取っ手を握り込むと、やや強引にそれを奪い取られた。
空席を探し、ホームを歩く。帰省シーズンだけあって、どの車両も人で一杯だ。
「次は……いつ、帰ってきますか」
黄色い点字ブロックに、時折キャスターが引っかかるのを見ながら尋ねる。いつの間にかホームの端についていた。
「うーん、冬休み……かなあ」
振り返った義兄は、ホームからぞろぞろと乗り込む人を眺め、少し考えたようだった。それから僕の顔を見る。
「……席空いてないみたいだし、次の新幹線にしようか」
次発待ちの列に並ぶ、義兄の隣に立つ。
「そんな顔しないでよ。……ね、また会えるから」
汗で湿った指先が軽く触れ合う。
僕はただそれに、はい、と答えるのがやっとだった。




