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窓越しの
「ライプニッツ:単子論・モナドには窓がない」
教師が黒板に書いている文句を、そのままノートに書き写す。
モナドとは霊的な世界の構成要素であり、窓がないということは互いに因果関係を持たないということを意味していて、とつらつらと説明される言葉は、すぐに頭の中でこんがらがって分からなくなっていく。後に残るのは、茫漠とした世界にぽつんと一人で浮かぶ、小さな粒のイメージだ。
何も見えない、何も聞こえない、ただただ孤独な粒。
――そんな悲しいもので世界が構成されてるわけ、ないだろ。
ライプニッツやその信奉者が知ったら激怒しそうなことを考えながら、開いた窓の外を眺める。クラスの女子はいつになったら冷房が導入されるのかとお怒りだが、こうやって窓を開けて授業を受けるのは、実は嫌いではない。
グラウンドで応援合戦の練習をしている隣のクラス、その中に子犬のような姿を見つけて目を細める。
――ほら、だって、君の姿を見つけただけで、世界はこんなにも美しくなる。
これが相互作用でなくて、一体なんだというのだ。ふわりと風がカーテンを揺らしていく。




