↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【1話30秒】BL掌編集  作者: 二ッ木ヨウカ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
29/74

夕涼み

 夕立後の空気は、少しだけひんやりと湿っている。

 夏の雨特有の緑っぽい空が茜色に変わっていくのを見ながら、縁側に腰を下ろす。

 ふわりふわりと漂う蚊取り線香の煙を見ていると、玄関から音がした。


「おーい、帰ったぞ」

「ここだよ」


 廊下の奥から出てきた家人は、いい匂いがするレジ袋をぶら下げていた。


「おや、なんだか素敵なものをお持ちだね」

「だろ」


 得意げに腰を下ろす家人とは逆に立ち上がった私は、大きめの鉢に入れた氷とグラス、それから酒の瓶を持って縁側に戻った。開けられたフードパックの蓋には、早くも串だけになった焼き鳥が置かれている。


「沢山買ってきたね」

「『メニューにあるやつ全部二本ください』つった」

「一回言ってみたいやつだ」


 氷を入れたグラスに、持ってきた日本酒を注ぐ。マドラーはないので、氷を指でつついて混ぜる。

 同じものをもう一つ作り、片方を渡す。


「おつかれ」

「ん……そっちも」


 こつんとぶつかったグラスの外側は、早くも曇っている。

 軒先に吊るした風鈴が、小さく澄んだ音を立てた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。