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冠位代行執行官

清水「フェルテレス・サルジオン...!冠位代行執行官、序列13位...!!正面から、堂々と!」

フェレ「第六団隊団長、清水西夏...君が俺の相手か?少々分不相応ではないか?」

清水「そうかもしれないけど、貴方をみすみす野放しにする訳にはいかない...!」

フェレ「なるほど、聞き及んではいたが、いい覚悟だ。だが、それはあくまで夢物語、現実は非常なものだ。」

清水「は....?」

ブチッっと何かがちぎれる音がその場に響いた。清水団長はその音の発生源を探す為動こうとした。だが、動く事は出来なかった。

清水「あれ、足が、動かない...?」

清水団長は恐る恐る自身の足に目を移す。そこにはあるはずの足が消え、夥しい血が流れていた。

清水「えっ、え......?」

状況を理解できていないのか清水団長は困惑の声を上げる。そして、次の瞬間。

清水「あ、ああああああああ!!」

斬り飛ばされた足の痛みが遅れてやってくる。約30秒、清水団長は斬られた事に気がついていなかったのだ。

清水「(何、何をされたの....!?分からない!)」

痛みが押し寄せる中清水団長は思考を巡らせる。しかし、一切と言っていいほど何が起きたのか分からない。

フェレ「俺に弱者をいたぶる趣味はない。出来れば、そのままじっとしておいてくれ。」

フェルテレスはそ言いながらゆっくりと歩き始める。奇っ怪な技、圧倒的な魔力、常軌を逸した存在感、ただそれだけで清水団長は勝てない、そう思ってしまった。だが、立ち上がった。

清水「私は、貴方が怖い!でも国民は、私以上に怖い思いをしてる...!だから、私が貴方を止める!」

フェル「見事。勇敢な貴女対し敬意を表してこちらも真面目に戦おう。」

圧倒的な実力差のある二人の戦闘が始まろうとしたその時、上空より何かが飛来した。土煙をあげ視界が狭まる。フェルテレスが煙を消そうと右手を動かしたと同時に魔法が発動した。

小鳥遊「雷系統最上位魔法・貫雷!!」

フェルテレスの頭部を狙い貫通力に優れた最上位魔法が放たれる。しかし、人類最強の一角に名を連ねるだけはある、フェルテレスはそれを見事に躱して見せた。

フェル「知っているぞ、貴女、第一団隊副団長小鳥遊優里さんだね?」

小鳥遊「冠位代行執行官に知って貰えてるなんて光栄だね...!清水団長、私たちが時間を稼ぎます!その内に治療を!」

清水「私達...?」

小鳥遊副団長のその言葉に清水団長は違和感を覚える。その場に居たのは小鳥遊副団長だけだったからだ。しかし、何か別の存在の気配を感じた。次の瞬間だった。

荒山「重力操作・加圧200倍」

フェル「おぉ...!?」

荒山「久方じゃのう、フェルテレスよ...まさかお主ほどの男が侵略戦争に参加するとはな...!」

フェル「お久しぶりです、荒山厳十郎!再び会えた事、光栄に思いますよ!」

そう互いに挨拶を済ませると両者正面から近づく。そして、互いの間合いに入ったと同時に両者は拳を振り抜く。

清水「なん、て、衝撃波!」

その場には拳と拳がぶつかり合い発生した衝撃波と暴風が吹き荒れる。それはさながら天変地異の様だった。

荒山「聞かせろフェルテレス!なぜあの二人を狙う!貴様なら分かるじゃろう、あの二人がパンデモニウムを討つ事に必要な事を!!」

フェル「何を言ってるんです...?その少年二人が、パンデモニウムなのでしょう!?」

荒山「...!?」

フェルテレスの口から予想もしていなかった言葉が飛び出る。荒山厳十郎はその言葉に驚愕し一瞬動きが鈍ってしまった。

フェル「力が弱まりましたね!」

荒山「グゥ.....!!」

好きを見逃さずフェルテレスは荒山厳十郎の顔に蹴りを叩き込む。そして何故か、荒山厳十郎の動きに先程までのキレが無くなった。

荒山「........?」

荒山厳十郎はなにか、自分達の予想を超える何かが起こっている、そう直感した。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

蓮斗「荒山さんと互角に殴りあってる...流石は冠位代行執行官と言った所か.....」

凛「やっぱり、あの二人はずば抜けて強いんですね...あんなパンチ、当たったら体貫通しそうです。」

蓮斗「まず間違いなく一定の強度がないと消し飛ぶだろうね、それに難なく対応できる相手も相当な手練って事だ.....」

蓮斗「(スピードだけで言えば俺や天羽の方が早いが、特出してるのはあの技量...暴走状態じゃ無ければ受けに回るな...)」

祇梨蓮斗がそんな事を考えていると突然の爆発音が避難所を襲った。

凛「な、何...!?」

蓮斗「来たか。」

祇梨蓮斗は冷静に外に目を移す。やはりと言うべきか、避難所の外にはアルドンスの制圧部隊が包囲していた。

蓮斗「バレるのは時間の問題だとは思っていたが想像以上に早いな。」

凛「それって、つまり.....」

蓮斗「武装国家アルドンスの制圧部隊だな。個々の力はそれ程だが、二人、ずば抜けて強いのがいるな。見た感じシエルさんやシネアさんクラスだ。」

祇梨蓮斗の目線の先には長身の男と小柄な少女が居た。その2人から発せられる魔力は、団長や騎士団長にも引けを取らないものだった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

天羽「こっちも来たな。」

天羽綾人のいる避難所にも祇梨蓮斗のいる避難所と同時に制圧部隊が出現した。

天羽「見た感じ、空間系統で移動してるのか、それもあの量を...並の術者じゃないな。」

天羽綾人がいる避難所を包囲した制圧部隊の人数は27名、祇梨蓮斗の方より2名多い。

天羽「...行くか?」

目の前にいる敵、天羽綾人の戦闘狂の部分が疼く。しかし、それはとある人物に制止された。

マッド「止めな、天羽君。」

天羽「師匠、来てたんですか?」

天羽綾人を制止したのは深淵世界の第二真祖であるマッドフェイドだった。

マッド「いやぁ、上の方が騒がしいから見に来てみたら、天羽君が処刑されるってのを見てね、オルに許可取って、助太刀に来た訳。」

天羽「ほぉぉ、このタイミングでの助太刀はめっちゃ助かります。」

マッド「そーだろうそーだろう。それに、まだ君には教えてない事も多いからね。この戦いが終わったら香織ちゃんにその黒王戦鬼の友達を連れて深淵世界に来な。」

天羽「そうします。」

マッド「じゃ、お喋りも程々にして、戦いを始めようか。」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

蓮斗「ん?」

凛「どうしたんですか、蓮斗さん?」

蓮斗「いや、天羽の居る方からなんかヤバい気配がするなって。」

凛「それ、大丈夫なんですか....?」

蓮斗「悪意のある気配じゃないから大丈夫思うけど、初めて感じる気配だ.....」

そう呑気に会話をしていると、制圧部隊が行動を開始した。魔法を放ち、張られた結界の破壊を目論む。しかし、それはある人物達に防がれる結果になった。

戸塚「皆さん、頑張りましょう...!」

霧島「そーだね!」

エイナ「頑張りましょうか。」

戸塚花梨を筆頭とする学園都市エーゼルファリアからの協力部隊が行動を開始した。

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