開戦
竹内「第二団隊配置完了。」
星見「第四団隊も配置完了した。」
天内「第五団隊も完了しました...」
西野「第三団隊も完了したよ!」
清水「第六団隊、所定の位置に着きました。」
東雲「第一団隊、避難誘導並びに配置完了。いつでも作戦実行行けます。」
荒山「よし、相手が行動を開始するまでその場で待機だ。良いか?今回の儂らの勝利条件は祇梨蓮斗と天羽綾人の両名を死守する事だ。もし、敵が姿を現したら、その瞬間攻撃を開始する!」
団長達「了っ!」
8月21日。今日の午前11時、現在時刻は午前10時23分。開戦まで1時間を切っている。国防軍の面々は作戦に従い団一つ一つを指定の場所を包囲していた。
天内「ほ、本当に来るんでしょうかぁ...?」
竹内「十中八九来る。現にパンデモニウムとの取引の証拠を公表した時のあれだけの反発のしよう、来ない方がおかしい。」
清水「ただ、一つだけ気掛かりなのは厄災を用いた兵器を使ってくるかどうかって所ね...」
荒山「厄災の力の一端でも所有していればその兵器は我らの未来視には絶対に映らん。そこは最悪の想定をしておけ。」
団長達「了。」
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国防軍の団長達が作戦について話し合っている時祇梨蓮斗は七つある避難所の一つにいた。
蓮斗「(開戦予想時間まで残り30分...無事に事が済めばいいが...)」
祇梨蓮斗はある種の不安を覚えていた。どことなく感じる一抹の不安と違和感、それは祇梨蓮斗にとっては十分過ぎるほどのプレッシャーになっていた。
蓮斗「いざとなれば俺が.....」
凛「ダメです...!蓮斗さんは今日戦ったら、ダメって言われてたでしょう...!?」
蓮斗「凛ちゃん...分かった。国防軍を信じよう。」
そう祇梨蓮斗と望月凛が会話をしていると祇梨蓮斗のスマホに着信が入った。
蓮斗「天羽からか...はい、もしもし。」
天羽「祇梨か?ちょっと聞きたい事があるんだが、今大丈夫か?」
蓮斗「問題ない。それで、聞きたい事って言うのはなんだ?」
天羽「アルドンスが攻めて来るまで残り26分だが俺達がいる避難所をピンポイントで狙ってきたら、俺とお前はどう行動すれば良いのかって確認だ。」
蓮斗「避難所は第一団隊とアルベシアの騎士団が守ってる。もしその守りが突破されて敵と相対したらその時は遠慮なくやって良いとは言われた。それ以外での戦闘の介入は許されてないがな。」
天羽「そうか、教えてくれてありがとな。」
蓮斗「気にするな。じゃ、電話切るぞ?」
天羽「おう、気をつけろよ。」
蓮斗「そっちこそ。」
通話が終了し祇梨蓮斗は顔を上げた。開戦までの少ない時間で済ませておきたい事があったから...
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小鳥遊「開戦予想時刻まで残り1分...!」
荒山「皆、あと少しで開戦だ!気を引き締めろ!」
国防軍「了っ!!」
国防軍の一般団員、その場で指揮をとる団長、全ての戦場の流れを掴み全体の指揮をとる統括総司令官。今この瞬間、全ての者に緊張が走り、それと同じ位のやる気に満ち溢れていた。
小鳥遊「......開戦予想時刻1分経過.....」
小鳥遊副団長のその言葉に戦場になるであろう市街地で待ち構える者達に不穏な空気が流れ始める。
東雲「...来ないな。」
清水「油断しちゃダメ。集中を切らしたら痛い目に遭う。」
星見「やけに静かだ.....」
竹内「索敵しているが、それらしい影はない。」
天内「ん...?」
西野「どうしたんだい天内。」
天内「何か、嫌な予感が....」
小鳥遊「嫌な...」
東雲「予感?」
天内団長のその言葉に団長達に緊張が走った。その瞬間、イヤホンを通して新島杏の叫びが響き渡る。
新島「皆さん!上です!!!」
その切迫した声に団長全員が反応し、上空を見上げた。
東雲「なっ.......!?」
上空より飛来するソレを全団長が視界に捉える。
西野「東雲!防御!」
東雲「もうやってる!」
「空間系統最上位魔法・広域展開〝次元断層〟」
東雲団長は超反応でソレに対処する。攻撃は、既に始まっていたのだ。
「先手を取りたかった様だが、無駄足だったな。」
配慮に着いていた全ての者にそんな言葉が聞こえた。同時に数千人に対して思念を飛ばす。そんな事が出来るのはある一定のラインを超えた存在にしか許されない。
星見「来たか...」
西野「まさか、真打が真っ先に来るとはね....!」
団長達の顔に焦りの色が浮かぶ。そう、先陣を切って現れたのは冠位代行執行官に名を連ねる人類最強の一角フェルテレス・サルジオンだった。
フェル「国防軍諸君、これより国家消滅という宴が始まる。十分に踊って、死んでくれ。」
最高戦力の登場により、戦いの火蓋は切られた。日本vs武装国家アルドンスの戦いが、今始まった。




