Sランク冒険者VS四獣
どうしよう。これって著作権的にNGだっただろうか。ピーとか○○とかにした方がいいかな?
「ちょっと、何ボケっとしてんのよ。さっさと作業に入るわよ」
西城が動き出した途端ずっと静止を決め込んでいた虎の四獣がいきなり西城に襲い掛かってきた。
「そんな不意打ちなぞ、ゴーゴジャーレッドには通用しない!!」
俺ですら見えなかった虎男のスピードにシンラが対応する。
「もしかして、あいつら結界をどうにかしようとすると攻撃してくるタイプかしら。面倒ね。中条とビオラさん以外でどうにかして止めておいて」
「ちょっと待って、そうなると前衛3人に私ってことになるじゃない。私の戦闘力は皆無なのよ」
サリーは天才的な頭脳を持っているが、それは情報があって初めて発揮されるものだ。いきなりのぶっつけ本番的なものは苦手らしい。
「しょうがないわね。中条、あんた3分間だけ前衛のサポートしなさい。その間に私とビオラさんで準備しとくから。サリー、それだけあれば問題ないでしょ」
「ええ、十分よ」
その自信は大変ありがたいんだが、あの3人のフル戦闘をサポートしないといけないのか。
「もちろん私たちの守りとコクロたちのこともしっかりサポートしてもらうわよ」
「はぁ!!じゃあ全部で8人分のサポートしろってことか!」
「アノスも入れて9人分だな!」
「アモスさん余計なこと言わんでいいです」
正直俺がサポート把握できる最大人数は4人が限界だ。倍以上の人数の状況把握すら難しい。
「グダグダ言ってないでやりなさい!!あんたの器用貧乏なところを発揮するチャンスよ」
全く無茶を言ってくれる。この事件が終わったら1か月はグダグダしてやる!!
「紡ぎしは季節の女神、四季の包容を持て、我らに更なる加護を、仇成す者から力を奪え」
春の息吹、夏の光源、秋の恵、冬の波涛の4種の付与魔法を展開。全員の能力上昇と魔法障壁と物理障壁、異常状態への耐性を一気に付与する。さらに敵には能力を2割落とすデバフを掛けるがもちろん失敗。
「シンラは虎、リュートさんは鳥、アモスさんとオケアノスは中距離から二人の援護!」
「アースウォール!」「にゃ~ん!!」
土壁と氷の壁が虎男の動きを止める。
「さっきのお返しだよ。そーれ!!」
シンラの攻撃を邪魔しないように配置された壁のおかげでシンラの先制が成功。逆側では鳥男とリュートさんが空中戦を展開している。方やドラゴンの翼、方や鳥の翼を背中に生やして空中を飛び回る。だが空中戦は鳥男が一枚上手のようだ。
「早い!!」
リュートさんのスピードもかなりあるのだが、急転回や空中での位置取りは敵の方が上手い。
「凍れ」
俺が仕掛けたのは空気中の水分を凍らせて小さな氷の粒を作っただけ、いくら高速に動いていても無数の氷の粒を全て避けることは出来ない。そして高速であればあるほどこの粒は痛い。
「縛れ」
氷の粒がもろに当たってスピードが落ちたら後は捉えるだけ。高速相手に拘束を使っちゃいました・・・・・・・・・はい、真剣にやります。
「ここで仕留める!」
リュートさんは持っていた槍で止めを刺そうとしたが簡単にはいかない。全身から炎を上げてリュートさんを遠ざける。さらにバインドも焼き切れてしまった。
「全身が炎の塊だな。動きを止めるのは難しいか?」
「そうですね。さっき使ったバインドも結構強いものでしたけど一瞬で切られたので、正攻法では難しいかもです。防壁!」
鳥男は作戦会議中もお構いなしに攻撃を仕掛けてくる。攻撃自体は防げないこともないのだが、自身を炎で包んで行う防御行動を突破するのはなかなか難しい。
「リュートさんこそブレスとかであの炎吹き飛ばせないんですか」
「隼人のバインドを焼き切ったことを考えると難しいだろう」
「それならこんなのはどうです」
俺が使用したのは雨、空気中の水分に更に水属性を付与して雨を作り出す。この雨だけでは鳥男の炎を消すことはできないだろうけど、動きは格段に落ちる。
「全員に視力強化と耐水の付与を掛けました。これで雨を完全に防げるはずです」
「心得た」
さて、これでリュートさんは大丈夫。チラッと虎男の方を確認するとシンラと接戦、両者の力は互角に近い。それだけにアモスさんたちもサポートが難しいようだ。元々アモスさん自身前に出て敵の攻撃を防ぐのが仕事だが、両者があれほど素早く動いていれば割って入るのは難しい。
「アモスさんはリュートさんのサポート、当てなくていいので中距離の攻撃で敵の行動を制限してください」
空中での戦いでは介入が難しく、アモスさんの良さを引き出せない。シンラのサポートを任せたけどどっちも相手が悪かった。
だが、シンラの方に関しては俺も介入するのは難しい。スピードで言えばまさに稲妻のような速さ。下手なサポートはシンラを不利にしかねない。だがやることはさっきの鳥男とそこまで変わらない。両方とも機動力を活かした高速戦闘を得意としてるみたいだからこちらも気象を利用する。
「下がれ」
俺が仕掛けたのは温度。2人が戦闘をしているエリアの気温を徐々に下げていっている。一気にではなく徐々に。
「(隼人さんがなにか仕掛けて来てる。気温が下がってきてるみたいだけどそれで動きを遅くする気かな)」
シンラが何かに気づいたようだ。彼が気づいたのならおそらく虎男も変化に気づいているはず。だけど欺くなら味方からってね。
「ちょ、隼人さん滑る!!!」
狙いは足元。鳥男の動きを鈍らせるために降らせている雨で床が濡れているところに気温を下げれば床は凍る。シンラは魔法で作り出した氷なら消せるけどこれも自然現象。高速で動いていれば必ずどちらかの足が止まる。
「!!!」
今回転んだのはシンラ、その隙を逃す敵ではない。
「狙いが分かればどうとでも出来る。縛れ!!」
シンラが転んだ周りには設置型の拘束魔法を仕掛けてある。一歩でも踏み込めば魔力で作った縄で縛りあげる。だが、虎男を拘束できていた時間は数秒。その間シンラもなかなか立なかったようで迎撃ができなかった。
「隼人さん僕を囮にしたね!!」
悪いとは思ったが俺が介入できるのなんて向かってくる場所が分かってる場合だけだったし・・・・・
「それは違うぞ俺としてはあの虎男を滑らせようとしたんだが、まさかシンラが滑るなんて思いもしなかったからなぁ」
「そ、それは僕もちょっと油断してただけで・・・・・ええ、なんの問題もありません」
ちょろい
「馬鹿言ってないでここで交代よ」
ようやくサリーの準備が整ったようだ。
「た、助かった・・・・・」
「隼人はそのまま支援魔法を継続するだけでいいわ。全員分の残り時間把握して効果が切れたら再展開」
「え、俺このあと西城たちの手伝い」
「アモスさんは虎男の足止め、シンラは鳥男を相手して、リュートさんは中距離からサポート」
「俺の話聞いちゃいない」
こうなるとサリーはいわゆるトランス状態。相手の行動を数値化して最も高い確率を導き出す。
「盾持ちが前に出ればスピードで翻弄する確率73%、飛べない相手に高い位置から中距離戦に切り替える確率78%。リュートさん火炎ブレスで援護」
「プロミネンスブレス!!」
俺が降らせた雨が一気に水蒸気に変わる。
「さぁ答え合わせといきましょう」
お読みいただきありがとうございます。
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