道
「きれいな歌声に誘われてやってきちゃったよ♪ カオリン、私と一緒にマーチングバンドの道を進んでみない?」
黄色の無地Tシャツに黄緑の短パンを身に着けた少女が、突如教会に現れてカオリンをスカウトする。
人気少女、ミカンちゃんだ。質素な服装をしているが、それが彼女の元気な可愛さを引き立てている。微妙に薄暗い教会の中なのにもかかわらず、凄く輝いて見えるね。
カオリンとミカンちゃんが、あれやこれやと話を進めていく。いつの間にか少年とオオカミはいなくなっていて、祖父さんや教会にいる人たちの視線は、ミカンちゃんたちにくぎ付けになっている。二人とも、凄い存在感だな。
カオリン、マーチングバンドの道に進むのかな? 興味あるみたいだったし、歌声の才能もミカンちゃんに認められている。これ以上ないくらい幸せな道だと思う。自分の好きなことをしながら生きていけるなんて幸せに違いない。
でも、もしカオリンがマーチングバンドの道に進むのなら、彼女とお別れになっちゃう。
私は旅を続け、カオリンはマーチングバンドを極め、それぞれ別の道を歩むことに。お別れは悲しいし、二人でいろいろな国を冒険してみたかったけれど、彼女の行きたい道を応援したい。
「私たちと一緒に、この国中の人たちを演奏の力で幸せにしていくの。カオリンと一緒なら、多くの人たちの心をつかむことが出来ると思うんだ♪」
「とってもいい考えだと思う。けど……」
「けど?」
「ごめん、まだ答えは出せない。これからどうするべきか、私にはまだ分からないよ」
「そっか~じゃあ私待ってるよ♪ あなたが答えを出すまで。それじゃあね二人とも♪」
ミカンちゃんはカオリンを抱きしめた後、スズネを撫でてから私の方に向かってやってきて、ほとんど距離がなくなったところで私に密接する。彼女のサラサラな髪の毛が私の頬を撫でると、ほのかなミルクティーの香りが私の顔を包み、私にみんなでチーズティを飲んだ時の光景を思い出させる。
「それじゃあまたね!」
「またね……」
「コ~ン♪」
カオリンの方を見てみると、何やら考え込んでいるようだった。自分がこれからどうしたいのか、考えているのだろう。
あるいは、私に気を使ってマーチングバンドの道を諦めようとしているのかもしれない。カオリンには、自分の行きたい道を進んでもらいたい。
「カオリン、私のことは気にしなくても大丈夫。あなたが本当にしたいことをすればいい。」
「私のしたいこと……やっぱりまだ分からないよ」
私に気を使っている、というよりはまだやりたい事がまだ分かっていないみたい。このまま旅を続けるか、マーチングバンドの道を進むか、あるいはそれ以外か。
いろいろなことを考えながら私たちは教会を出る。すると右腕が再びうずきだす。右腕直してもらうの忘れてた! 神父さんに診てもらおう。
「すみません! 私の右腕を直してもらえますか?」
「もちろんです」
クロメの能力アップ
知能 1up 33→34
対話 1up 29→30
クロメ(召喚士) HP13/13 210コイン
筋力:19
魔力:27
対話:30
知能:34
器用:35
機敏:19




