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ライバル登場! 



「二つ目の町、到着!」

「イエ~イ♪」

「コン……」


 私たちは一つ目の町を越え、次の町へ到着する。


 一つ目の時のように派手なのを想像していたけれど、私の目に映ったのは、平凡な道にありふれた建物。地味な町のようだ。

 

 先ほどから何故か、私の腕に抱かれているスズネの様子がおかしい。



「スズネ、どうしたの?」

「コ~ン……」


 どうしたのか聞いてみると、スズネはまん丸の瞳をこちらに向け、右手をお腹に当てる。何かを訴えているようだった。





 キュッ



 スズネのお腹から、かわいらしい音が鳴る。どうやらお腹が空いていたようだ。でもスズネが何を食べるのか、私には分からない。



「カオリン、スズネに何を食べさせたらいいの?」


「召喚獣は基本的に何でも食べられると思うよ。ただ、好き嫌いが激しくてね、気に入ったものしか食べてくれないんだよ♪」


「なんでも食べられるのか~」







 スズネの食べ物について考えていると、誰かがやってきて、スズネに声をかける。


「可哀そうに。お腹が空いているのね。これをあげるわ」



 その子は昆布のようなものをスズネに食べさせる。私と同じくらいの年齢の女の子だ。長い金髪に強気な表情、そして服装は、赤いワンピース。活発そうな印象だ。



「コンコンコ~ン♪」


 しっぽを振りながら、昆布のようなものを嬉しそうに食べるクロメ。しっぽが顔に当たってくすぐったい。



「あの、ありがとうございます! スズネもすっごく喜んでます」

「コン♪」



「はぁ、あなたねぇ」


 少女は呆れた表情をしている



「召喚獣の世話もできないなんて。あなたは召喚士失格ね。召喚獣がかわいそう」



 召喚士、失格?



「ちょっと、それは言い過ぎだよ。クロメはモンスターを召喚したばっかりで、あまり慣れてないんだよ。そんな言い方ないんじゃないの?」


「ごめんなさいね。思ったことをつい言っちゃったわ。あの子、クロメっていうのね。面白いほど能力値が低いわね。HP8って……低すぎ。アハハ。現実世界でもきっと全然だめなのね」


「もう! ひどすぎ。クロメ、こんなやつほっといて旅を再開しようよ」



 カオリンが少女をスルーすることを提案する。



「旅ですって。アハハ! あんたが旅って。プハハ! ここがどんな国だか分からないのかしら。ここは盗みの国だよ。あんたみたいなやつ、アイテムを奪われまくるわ。私は優秀だからまだ一度もアイテムを盗まれたことはないけれどね」


「確かに最初はアイテムをたくさん盗まれたよ。けど、もう慣れてきた。ほとんど盗まれることはなくなったよ」




「クロメ。もう放っておこうよ」

「あれだけ言われて引っ込むことなんてできないよ。私の意地を見せなきゃ」

 

 私はカオリンの言うことに逆らう。





「へぇ~もう盗まれないんだ。本当かな? じゃあ今私たちに『強奪』のスキルを使っている人たちは、もちろん把握しているわよね?」


「うん!分かるよ」


「それじゃあ当ててみなさいよ」



 彼女は挑戦的な表情で私を見ている。全部当てて、嘘なんかついてないことを分からせなきゃ。






「私の後ろで三人、そこの路地裏に隠れている二人、左にあるスーパーの2階に1人、5階に3人……」



「まさかすべて当てるなんて! ものすごい偶然もあるもんだね」


 少女は驚いた顔をしながらも、偶然だと言い張る。








「そして、スーパーの6階に1人。これは、かなりの高レベルだね」




「え、嘘。って本当だ! ってああああああああああああああああ! 私の苦労してゲットしたお金があああああああすべて盗まれているううううう! しかもランクDのアイテムがあああほとんど奪われてるうううううううううう!」


「どうしてわかったの? あんなの分かるわけないじゃない」


 絶望の表情を浮かべながら少女は叫び声をあげる。









「たくさんアイテムを盗まれた経験からだよ」

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