勝利! クロメとスズネ
「温泉を掘り当てたよ♪」
カオリンが嬉しそうに伝えてくる。
温泉? こんなところに温泉なんて……ってええ!
爆破した地面からお湯があふれ出す。
「これは、一体どういうことかしら?」
マリリンも困惑している。
「何か利用できるものはないかな~って思いながら、音波でその辺を探索してたら、ちょうどマリリンの下に温泉があってね♪ 利用することにしたんだよ。これなら炎も怖くないね」
流れてくるお湯により、燃え盛っていた炎はあっという間に消え去っていった。そして私たちの腰くらいの高さまで、お湯がやってくる。
「やった! これでマリリンの炎魔法と雷魔法を封じることができた。彼女の自慢の機敏さもこの温泉の中じゃあうまく発揮できない」
私は思わず心の中でガッツポーズをしてしまう。
「参ったわ。降参よ。さっきの爆発で結構ダメージ受けちゃったし、私の動きは制限されちゃってるし、さすがの私でもこんな状況で二人を相手できないわ。パワーストーンはあきらめるよ」
なんと、マリリンがギブアップ宣言。
「騙されちゃだめだよクロメ。彼女はパワーストーンを狙っているよ。不意打ちしてくる可能性だってあるし、パワーストーンを盗んでくる可能性だってあるよ」
「私はそうは思わないな。彼女はもう、この洞窟のパワーストーンを諦めている、そんな気がするの」
「パワーストーンを、諦めている? あんなにパワーストーンを求めていたのに?」
「交渉が決裂した時から、彼女の興味がここのパワーストーンから少しずつ離れていった気がする」
「どうして?」
「自分の力でパワーストーンを入手したかったからじゃないかな」
私の推測に対し、マリリンが突然語りだす。
「私はいつでも珍しいものを求めていたわ。普通の人が持ってないものを入手することが好きでたまらない。昔も今も」
「ある日気づいたの。自分の力で入手したお宝が大好きなんだって。交渉によって手に入れるお宝も好きなんだって。力で横取りしたお宝に価値などないって」
「それじゃあ何でこの戦いに参加したの?」
マリリンに聞いてみる。
「ストレス発散のためよ」
予想外の答えが返ってきた
「雷魔法で殲滅、楽しかったわ。それに火事を起こしたのもなかなか良かったわ。それじゃあさよなら」
マリリンは去っていった。
「それじゃあクロメ、パワーストーンをめぐって戦おう」
「お~!」
「こ~ん!」
「電気により作られし膜よ、私を守れ」
「シールドルーム!」
「うぎゃああああああああああああ。降参!」
やったね! 私の勝ち。
「これが、パワーストーンか」
「コン♪」
洞窟の奥に緑色のやや大きめの石が存在していた。
「パワーストーン、ゲット~」
「コ~ン♪」




