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初対面
浩子姉に促される様に裏の庭へ降りてみた。
そこには三匹の犬が檻に入れられていた。
檻に近付くにつれ…
犬たちは、頭を下げ尻尾を振りながら、檻の中からこちらに近づいてくる。
明らかに僕を歓迎してる。
浩子姉が溜め息とともに
「この子達が初対面の人間に従順な態度で受け入れるなんて信じられない。」
「別に大して珍しい事では無いけど…」と
やんわり否定すると
「毎日餌を与えてる私にさえ歯を剥き出しに唸り声を出すのに?
これが…血筋から来る才能かしらねぇ?」
「事の真意は解らないけれども、こうして見る限り
問題は無さそうだ。
後で散歩へ連れて行って良いかな?」
「それは、構わないけれども、一体依頼はどうするの?」
「う~ん、呪詛しろと言われても…
せめて文献のひとつもあればなぁ?」
「文献なら在るわよ…」
「それは…助かるな?
散歩の後で読むから
用意しといてくれる?
依頼人には、それを読んでから返事をするよ…」
「どれくらいかかりそう?」
「そんなに、かからないとは思うけど、文献の量にもよるけど」
「なら…サッサと散歩に連れていきなさい。」
あいも変わらず、命令口調のまま僕に散歩を促す。
僕はまず…一頭を檻から出し、リードを繋いで散歩へ連れ出した。
明日もお楽しみ下さい




