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Steam City ― The Morning After the War ― 「Steam City ― 戦いの後の朝 ―」

「いつも応援ありがとうございます!よりクオリティの高い物語をお届けするため、今後の更新ペースを【毎週 月・木・土の0:00】に変更させていただきます。引き続き、大友忍軍とスチームパンクな忍者の旅をお楽しみください!」


Xで毎日イラストを投稿しています。



幕末!忍者スチーム・ワールドの世界!


蒸気機関戦闘忍者飛行船!


サイレントサンダー震電丸!


震電丸の五影!


ビリー・ザ・キッド!


大友忍者!



https://x.com/sa104095


是非!


ご覧下さい!



Steam City ― The Morning After the War ―


「Steam City ― 戦いの後の朝 ―」



---


朝――。


豊後国・別府。


吉祥寺。


医療棟。


窓から柔らかな朝日が差し込む。


鳥のさえずり。


遠くから聞こえる蒸気機関車の汽笛。


ボォーーーッ……。


ビリー・ザ・キッドはゆっくりと右胸の包帯に触れる。


「……痛ぇ。」



そこへ同室の炉・ア・ガーラ・デ・フェーロが話しかける。



笑顔だった。


「朝飯だ。」


ビリーは苦笑する。


「病院の飯か……。」


ガーラは肩をすくめた。


「そうだ…」


「みんな待ってる…」



---


吉祥寺 食堂


大きな木造の食堂。


朝日が障子から差し込み、


木の香りが漂う。


長い机。


そこには全員が揃っていた。


ビリーは足を止める。


「…………。」


一番奥。


新聞のような蒸気印刷物を読みながら、


パイプをくわえる男。


影丸・インフェルノ。


右腕には包帯。


だが普通に動いている。


(……腕が……繋がってる?)


インフェルノは新聞から目を離さず言う。


「おはよう。」


「よく眠れたか?」



---


隣では、


豪快に笑う大男。


鉄馬・フォイセ・ブーメランギ。


左腕には包帯が巻かれている。


しかし、


ちゃんと左手で湯飲みを持っている。


「おう!」


「目が覚めたか!」


「金髪のプリンス!」


ビリーの目が丸くなる。


(左腕……斬れたよな……。)



---


その隣。


白い病衣姿。


珠・ア・プラーガ・ヴェルメーリャ。


右胸には包帯。


それでも笑顔は変わらない。


「おはようございます。」


「体調はいかがですか?」


その優しい笑顔に、


ビリーも思わず笑ってしまう。


「うーん……悪くねぇ…」



---


ガーラが椅子を引く。


「ここ。」


ビリーは座る。


ガーラとプラーガの間。


ふと視線を向ける。


……え?


……デカい。


そこにいたのは、


巨大な身体を小さくして座る男。


影丸・フランケンシュタイン・Jr.


肩をすぼめ、


申し訳なさそうな顔で座っていた。


「…………。」


ビリーは固まる。


(フランケンシュタイン!?)


(大きすぎて…インフェルノの横にいたので気付かなかった……。)



---


「いただきます。」


全員が手を合わせる。


朝食が始まる。


焼き魚。


味噌汁。


白米。


卵焼き。


漬物。


湯豆腐。


湯気が立ち上る。


食欲をそそる香り。


しかし、


ビリーの前だけ。


小さな茶碗。


おもゆ。


ビリーは不満そうに見る。


「おい。」


「やっぱり捕虜だから粥か。」


ガーラは呆れた。


「違う…」


「七日も昏睡してた奴がいきなり飯食ったら身体がびっくりする…」


「最悪、命に関わる…」


「知らないのか?」


ビリーは黙る。


「……知らねぇ。」


プラーガが笑う。


「明日から少しずつ増えますよ。」



---


食事が進む。


鉄馬・フォイセ・ブーメランギが箸を伸ばす。


「ビリー。」


「キュウリの漬物取って。」


ビリーは赤い梅干しを取る。


鉄馬・フォイセ・ブーメランギ


「それは梅干し。」


「あ、その緑。」


「キュウリ。」


「ああ、それだ。」


「ありがとう。」


笑いが起きる。



---


その横で、


フランケンが夢中で食べていた。


「おいしいね。」


「ダディ。」


笑顔。


インフェルノも笑う。


「よく噛んで食べなさい。」


「ゆっくりな。」


「はい!」




元気よく返事をするフランケン。


プラーガも微笑む。


「Jrさんは本当に何でも美味しそうに食べますね。」


「見てるだけでお腹が空きます。」



---


ビリーは箸を止めた。


何度見ても理解できない。


目の前にいるのは、


命を懸けて殺し合った相手。


フランケンも。


鉄馬・フォイセ・ブーメランギも。


ガーラも。


皆、


笑って朝飯を食べている。


そして、


死ぬはずだった自分も生きている。


ビリーは耐え切れず口を開いた。


「なあ……。」


全員が顔を上げる。


「何で腕が繋がってる?」


「ガーラも俺も胸を貫かれた。」


「鉄馬の腕は切り落とされた。」


「インフェルノの腕も食いちぎられた。」


「フランケンだって……。」


「俺達……。」


「死んでるはずだろ?」


食堂が静かになる。


フランケンも箸を止めた。


ビリーはさらに首を振る。


「それに……。」


「フランケン。」


「お前……。」


「飯食うのか?」


「死闘した相手と同じ食卓で……。」


「俺には何が何だか分からねぇ……。」


影丸・インフェルノは新聞を静かに畳み、


パイプを机に置いた。


眼鏡を指で押し上げる。


少し考えたあと、


穏やかに笑う。


「うーん……。」


「それは、少し長い話になるな…」


食堂のみんなが静かに耳を傾けた。


――次の瞬間、影丸・インフェルノは、自らが目指した「科学」と「命」の物語を語り始めようとしていた。


――つづく。

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